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2006年07月10日

尚子、多くの人々に支えられ…/法大

<水泳部:和田尚子>

 「諦めないでやってきて良かった」。今年2月の日本短水路選手権で7位入賞した和田尚子はその喜びをこのように語った。この一言が彼女の葛藤続きの水泳人生を物語っている。

 「今は泳ぐのが楽しい」と語る和田だが、始めた当初は水泳が嫌いだった。「最初はもう泣いていたイメージしかなくて」。しばらくは嫌々泳ぐ日々が続く。タイムが伸び始めた中学時代は「水泳しか頭にない感じ」だったが、高校で伸び悩むと、大学でも続けるか迷ったという。そんな彼女に救いの手を差し伸べたのが高校の先輩だった。「今まではやらされる感じだったけど、大学に入ったら自分の意志で動くから、今までとは違う」。この先輩のアドバイスと「話を聞いていて楽しそうだった」というチームのムードが、和田に法大でも水泳を続ける決意をさせた。

 しかし、環境が変わってもタイムが出ない。長引く不調に遂には「水につかりたくないっていうところまで追い込まれた」という。だが、最初のインカレが彼女の心境に変化をもたらした。「高校までの試合とは全然違って、他の大学とかチームがすごい団結していて。そういうのを見て、すごい面白いなって思えた」。チーム一丸となって戦うこの大会が彼女にやる気を呼び戻した。気がつけば「やめたい」という気持ちもなくなっていた。前向きになった和田は短水路選手権でおよそ5年ぶりに自己ベストを更新し、決勝進出まで果たした。「まだ自分でもできるのだなって実感できた」。彼女の長きに渡る苦労が報われた瞬間だった。

 和田がここまで水泳を続けてこられたのには2つの要因がある。1つは親。朝5時に起き、夜9時頃に帰宅するという彼女の生活を支え、タイムが出ない時は一緒になって悩んでくれた。そして、良い結果が出た時には自分のことのように喜んでくれた。周囲には一人暮らしをしている人もいるため、最近は「すごい親のありがたみというのを感じる」という。

 もう1つが仲間だ。パンパシフィック水泳代表の座をつかんだ末永雄太(経3)とは同期で種目も同じ。それだけに今の彼女の目標にもなっている。「すごい刺激される。一緒に練習してきたんだから、私だってできるって、そういう自信にもなるんで」。同じ種目の仲間同士が互いを刺激し合う。また、練習中も仲間同士声を掛け合い、励まし合っている。「追い込まれている時に声をかけてもらえると、すごい頑張れる。チームでやっているんだなって思える」。この言葉からもチームの雰囲気の良さを充分に感じ取ることができた。

 多くの人々に支えられ、いくつもの壁を乗り越えてきた和田。3度目のインカレまで残り2カ月。春先に故障した右肘も順調に回復し、今は「自分に妥協しないように追い込んでいる」という。目標は200メートルでの3位入賞とメドレーリレーの決勝進出。そして、「ベストタイムを出すこと」。2年前自分を変えてくれたこの大会で、今年は自分自身を超えてみせる。すべてはチームのために…。【スポーツ法政新聞会 坂本浩章】

 ◆和田尚子(わだなおこ) 1985年12月26日生まれ。O型。東京・八王子高出身。社会学部メディア社会学科3年。専門種目は平泳ぎ。読者に一言。「泳ぎを見に来てほしい。応援してください」。

July 10, 2006 09:03 AM

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