新歓!期待の新人特集
2006年05月15日
世界に羽ばたく期待のジャンパー/同大
<陸上競技部・我孫子智美>
4月、広島ビッグアーチで行われた織田幹雄記念陸上競技大会。トップアスリート集まる国内最高峰の舞台に我孫子智美(18=社1)の姿があった。長い手足を生かした柔軟な跳躍で華麗に宙を舞う。だが、表彰台の上に立つことはできなかった。しかも目の前で女子棒高跳び界の女王、錦織育子(三慶サービス)が日本記録となる4メートル36センチを跳ぶ姿を目の当たりにした。それでも試合後、我孫子は落胆する様子はまったく見せず淡々と話した。「今の段階でまともに勝負できるとは思っていない。同じ場所で跳べたことに意味がある」。目先の結果に決して一喜一憂しない。その姿勢は大器の片鱗を感じさせた。
我孫子が初めてポールを握ったのは光泉高1年のとき。陸上部の監督であり、現コーチでもある田尻監督との出会いが競技人生を大きく変えることとなる。現関西学生記録保持者の浅野(関学大)らを育てたことで知られる同監督の下で秘められていた才能が開花。わずか2年半という短期間で学生最高レベルに躍り出た。
我孫子の何よりの武器は174センチという高い身長。上背を生かして他の選手より長いポールを使用し、グリップを高い位置に持ってくることで跳躍力を稼ぐ。グリップの高さは国内最高レベルといえる。一方でこれからの課題はここ一番で実力を発揮するための集中力。加えて助走、空中動作など技術面においても修正すべき点は多い。しかし、逆にそれは我孫子の将来性の大きさを物語っている。
また、トップレベルの選手の中にあって我孫子の体はひときわ細身だ。「棒高跳びは、まず自分の体重を支えることのできる最低限の筋力があればいい。」(田尻コーチ)。ハードなトレーニングは成長の芽を摘んでしまう。目の前の試合に備えるのではなく、2年後、3年後を見据えた長期的な計画のもとで練習を行っている。その目的は世界の舞台で海外のトップアスリートと互角に渡り合える能力の養成。すなわち2年後に控えた北京五輪出場を視野に入れている証である。
夢に向け彼女の進化は止まらない。5月14日、関カレで4メートル01センチの日本学生新記録を樹立した。しかし、これは単なる通過点にしか過ぎない。次は4メートル10センチの日本ジュニア記録更新を目指す。そして、日本記録、世界という大きな舞台へ。一気に跳び越えていくのではなく、着実に一歩ずつ階段を上がりながら羽ばたいていく。
May 15, 2006 05:15 PM
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