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191号1面より(2006/6/12発行) 陸上競技部
三日月勢の表彰台独占 山田貫禄V
胸に付いた三日月が3つ、表彰台の上で光り輝いた。山田裕司(商4)が大会新の5㍍16をマークし、関西3連覇を達成。同率の2位には浅野喜洋(商2)と荻田大樹(商1)がつける。関西の舞台で彼ら3人が、関学の名を大いに知らしめた。
3人の頂上決戦
関学が誇る全国屈指のボウルターたちが、跳躍ピットに姿を見せた。山田は昨年度全日本インカレの覇者であり、浅野は昨秋、関西学生新記録を打ち立てた実力者。そして、期待のルーキー・荻田は、国体優勝などの実績を持つ。現在関西3強と目される彼らに、もはやかなう者はいない。
そんな中でも、主将・山田は冷静に構えていた。彼の目標は浅野の持つ関西学生記録を1㌢上回る、5㍍22での大会3連覇達成である。
バーの高さは4㍍80。ここまで勝ち残っているのは、彼らを含め5人。関学の3人はみな1回目で軽々とクリアし、菅原(関大)、松田(大体大)の両選手が3回とも失敗に終わった。ここから、彼ら3人の頂上争いが始まる。
全員が4㍍90をパスし、バーは5㍍00へ。跳べる自信から、山田はこの高さもパス。浅野と荻田の2人が挑んだ。記録では山田を抜いている浅野だが、普段のようなキレのある跳躍が見られない。惜しくも3回すべてバーを越えられず、彼の大ジャンプが披露されることはなかった。一方荻田も緊張からか、3回とも失敗の赤旗が上がる。実力を発揮できぬまま、彼のデビュー戦はここで幕を閉じた。
残るは山田ただ1人。次の跳躍で彼も3本落とせば、5㌢ずつバーを上げ優勝者を決するジャンプオフが行われる。今季に入ってから記録が伸び悩んでいる彼だが、これまでいざという戦いの場では、確実に勝利をつかんできた。ここで勝負を終わらせるわけにはいかない。
山田はバーの高さを大会記録1㌢更新となる5㍍16に指定。1本目はバーを落としたが、2本目の跳躍にすべてをかけた。ポールを手に、仲間の応援を背に、徐々に助走を加速する。そして、勢いよく踏み切った瞬間―。貫禄あるジャンプで、山田の体は大会新を越えた。まさに、跳びたいという強い気持ちが、彼の体を持ち上げた。優勝が決定し、マットの上で笑顔のガッツポーズを見せた山田。その後、目標とする5㍍22へと挑んだが失敗。彼の関西学生新への挑戦は、次へ持ち越しとなった。
今年新たに大型新人の荻田も加わり、さらなる戦力アップを図った関学。今大会での表彰台独占が早くも期待されており、その期待は見事現実のものとなった。関学勢で埋まった表彰台に、スタンドは大いに沸いた。
全国の舞台でも
主将そして大エースとして、勝つだけでなく記録も求められる重圧。山田はそれを痛いほど実感してきた。だが、いつもそばにはかけがえのない仲間がいた。「多くの人の支えがあったから棒高跳を好きでいられた。だからこそずっと続けてこられたのだと思います」。10年もの間、棒高跳と歩んでこられたゆえんが、彼のこの言葉に詰まっている。
彼らの成長が続く以上、関学同士の優勝争いは今後珍しいことではなくなる。山田は仲間である後輩2人の活躍を、「頼もしい」と改めてかみしめた。彼らの存在が、山田の関西3連覇達成の力となったのは間違いない。6月9日に行われる全日本インカレでの優勝が、3人の目指す最大の目標。全国の舞台でも三日月勢の表彰台独占が見られるか。彼らが今、棒高跳の新時代を切り開く。(藤川知子)
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