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192号1面より(2006/9/25発行) カヌー部
燃えた!!カヌー部日本一

 カヌー部を支えてくれた人たちへの恩返し。今夏、ついに日本一熱い男たちが、4年ぶりとなる全国制覇で、感謝の気持ちを表した。まさに有言実行。こうして最高のチームとともに過ごした彼らの夏が、最高の形で締めくくられた。
 「燃えろ!燃えろ!燃えろ関学!燃えろ!燃えろ・・・」。石川の地にどの大学よりも声を張り上げ、仲間に声援を送るカヌー部がいた。今年、このチームで成し遂げたい夢、それは「男子全国制覇」。

自信を確信へ、主将・清水.jpg真夏の決戦

 関学はカヌー経験者の多い他大学に比べ、ほとんどが大学から始めた素人集団。強豪相手に、短距離レースは予選から厳しいレースが強いられ、予選を突破できた者ばかりではなかった。しかし予選で敗退してしまった者も、そこで大会が終わったわけではない。彼らには最終日のロングレースが残されていた。「自分はこのレースでポイントを稼ぎ、チームに貢献する」。陽が傾いても、最終日に向けて選手たちは遅くまで練習する。まさに不屈の精神だった。

 4日目最終種目の{K―4・千㍍}決勝。主将・清水陽一(経4)率いる、稲川昴文(文3)・込茶康太(総3)・竹下昌宏(理4)組が出場した。出艇する選手に応援歌「新月旗の下に」を熱唱し、送り出す仲間たち。艇に身を置き、じっと聞き入る選手たち。チームを背負って戦う責任を肌で感じ、彼らは戦いの場へと向かっていく。仲間たちは後ろ姿を背に、何度も名前を叫んだ。喉をつぶし、声にならない部員もいた。それでも声を出し続けた。それがチームの勝利につながると信じて。そんな仲間たちの魂のこもった声援は、しっかりと選手へ届いていた。仲間の前を通過する時、声援は選手の耳にこだまし、水を軽く感じさせた。仲間の想いが選手たちの背中を押し、艇を前へ前へと進ませる。そして結果は、ライバル立命大に0・04秒差で競り勝ち3位入賞。ジュニア勢の活躍も光り、最終日を残し、関学は総合で1位の日体大と8点差の2位。明日ロング種目で上位を占めれば、夢の全国制覇が叶うかもしれない。その時、ある部員から「全国制覇!全国制覇!」とコールが起こった。人差し指を大空に突き上げ、皆が駆け寄っていく。チームの勢いは最高潮に達した。この瞬間、このチームなら必ず全国制覇できると、皆がそう確信した。
 関西初制覇に貢献した、竹内率いる選手たち.jpg
 最終日、運命を決めるロングのレース。技術はもちろん、1万㍍を最後まで漕ぎ切るためには、強固な精神力が必要だ。「この一年間きつい練習をこなしてきた。そして何よりも仲間を信じてこれた」。この想いが、男たちの勝利への原動力となった。その結果、込茶・田寺俊之(総3)組が終始先頭をキープし、1着でゴールイン。他にも多数の入賞者を出し、連日の練習が無駄ではないことを証明した。そして日体大を上回り、ついに悲願の総合優勝。男たちは宣言通り自分たちの手で夢をつかんだ。目には見えないチームの絆が、全国制覇という最高の形で表れたのだった。

男の背中

 カヌー部を日本一に導いた主将・清水は、大学からカヌーを始めた初心者だった。しかし2年生次から、経験者と肩を並べる驚異的な結果を残し始める。清水の勇姿は仲間に「自分たちも努力すれば経験者と勝負できる」という自信を与えた。そして主将となった清水は、仲間たちにチームのあるべき姿を背中で語ってきた。「自分もいつか清水を越えたい」。その気持ちが、皆の潜在能力を引き出した。清水を心の底から信じたチームだったからこそ、つかめた日本一。全国制覇を遂げた男たちは、日本一カヌーを愛し、そしてチームを愛した男たちだった。(高橋恵子)