無念の敗退もプロ相手に健闘

サッカーレイソル戦.JPG

試合後、泣き崩れる小助川に声をかける井上


天皇杯本選3回戦
法政大学(東京都代表) VS 柏レイソル(J2)
○2006.10/8 13:00 日立柏サッカー場 晴 観衆2752人 



法政大学
前半
柏レイソル
後半

 
時間
大学
得点者
アシスト
69分
レイソル
谷澤達也
83分
レイソル
ドゥンビア
89分
レイソル
佐藤 由紀彦

【警告】

9分【法大】雑賀友洋
26分【法大】雑賀友洋
32分【レイソル】石舘靖樹
58分【レイソル】佐藤 由紀彦
82分【法大】江崎一仁
89分【法大】本田 勇太郎

【退場】 26分【法大】雑賀友洋

法政大学 柏レイソル
1 GK  千葉航一(4) 16 GK  ノグチピント エリキンソン
3 DF  吉田正樹(3) 2 DF  小林 亮
5 DF  本田勇太郎(4) 3 DF  近藤直也
4 DF  雑賀友洋(4) 41 DF  深津康太
18 DF  元木数馬→稲葉(25分) 6 DF  中谷勇介→落合(82分)
17 MF  江崎一仁(2) 33 MF  鈴木将太
8 MF  向 慎一(3) 28 MF  谷澤達也
7 MF  本田拓也(3) 17 MF  永井俊太
11 MF  菊岡拓朗(3)→山本(73分) 30 MF  石舘靖樹→柳澤(76分)
9 FW  小助川 慶太(3)→山本(29分) 19 FW  宇野沢 裕次→ドゥンビア(45分)
10 FW  井上 平(4) 42 FW  佐藤 由紀彦
サブ
21 GK  若田和樹(1) 31 GK  加藤慎也
22 DF  福田俊介(2) 14 DF  落合正幸
6 MF  常盤亮介(4) 27 MF  柳澤 隼
15 MF  稲葉久人 35 MF  ドゥンビア
24 FW  山本孝平 29 FW  長谷川 悠
監督
照井博康 石崎信弘

※( )は選手の学年です。

<数的不利になるも法大サッカー見せる>
 天皇杯2回戦、TDK戦を勝利した法大の次の相手は柏レイソル。この3回戦か らはいよいよプロが登場する。J1の昇格争いを繰り広げている柏のホームでの 試合。これ以上ない舞台が用意された。スタンドは柏のサポーターで黄色く染ま る。柏サポーターからは相手が学生でも、容赦のないブーイング。 完全なるアウェーの中、運命のキックオフを迎えた。
 相手はプロだが、落ち着いた試合運びを見せる法大。序盤のセットプレーのピ ンチを防ぐと、徐々にペースをつかむ。13分、本田拓のフリーキックをキーパー が何とかクリア。その1分後、ゴールキックをカットした向のミドル。16分、向 のスルーから抜け出した元木のクロス。法大が波状攻撃を仕掛ける。その後も本 田拓、江崎がシュートをを放ち、セットプレーのチャンスから本田勇が惜しいチ ャンスを迎えるが、あと一歩のところで得点を奪えない。完全に法大ペースだっ たが、徐々に流れが変わり始める。
 右サイドに安定感をもたらしていた元木が負傷退場。代わりに稲葉が投入され る。稲葉をサイドハーフ、向をセンターハーフ、江崎を右サイドバックにすると いうポジション変更を余儀なくされた。そして26分、守備の要である雑賀が2枚 目のイエローカードでまさかの退場。10人での戦いを強いられる。数的不利の状況に陥 った法大だが、その後も集中力を持続し、柏にゴールを割らせない。そして、前 半ロスタイム、菊岡がボールカットし、井上へスルーパス。1対1の決定的場面 かと思われたが、これはなんとオフサイド。貴重な先制点を奪うことができず、 前半を終える。

 <勝利をも予感、しかし最後は力尽き>
 後半が開始されても法大の攻撃は続く。本田拓のすばらしいミドルが惜しくも 枠を外れる。今度は井上がゴール前に飛び出し、ゴールに迫った。法大の誇るタ レントがプロと遜色ないプレーを見せる。試合は膠着状態となり、両者なかなか 得点を奪えない。58分柏がゴールを決めるも、ファウルによって取り消し。62分 、法大のコーナーキックのチャンスに福田と本田勇がゴール前に飛び込む。しか し、混戦の中、ギリギリで防がれてしまう。なかなか得点を奪えない法大は10人 で戦っている疲れが出始めた。
 69分コーナーキックからボールをつながれ、ゴールを決められてしまう。重い 重い先制点を謙譲してしまった。法大は最後まで諦めることなく戦ったが、 1点を取る力は残されていなかった。後半途中投入された柏のコートジボワール 人ドゥンビアの個人技に翻弄され始め、83分にはPKを与えてしまう。それをドゥ ンビアに決められ、0−2.勝負を決定づける2点目だった。その後、もう1点 を追加され、結果0−3で試合終了。法大の冒険はここで幕を閉じた。

<悔しさをバネに、目指すはリーグ優勝>
 試合終了の笛が鳴ると、選手たちはピッチに崩れ落ちた。「プロ相手に負けた のだから仕方がない」そう思っている選手は一人もいなかっただろう。全員が勝 利を確信し、最後まで戦いぬいたのだ。泣き崩れ、立ち上がれない選手もいれば 、怒りをあらわにする選手もいた。前日のJリーグの試合のため、相手は2軍での布陣でのぞんできていた。 「今日の相手なら勝てた」そう思う選手の気持ちがひしひしと伝わってきた。
 天皇杯は残念ながら3回戦で敗退。しかし、プロ相手に対等に戦い、最後まで 勝利を目指し続けた姿勢は間違いなく今後の財産になる。確かに悔しい敗戦だ。 しかし、法大は現在関東大学リーグで3位につけており、優勝の可能性を残して いる。戦いはまだまだこれから。この試合で感じた悔しい気持ち、プロとでも戦 えるという自信を得て、法大は更なる高みを目指し続ける。


◆監督・選手の試合後のコメント◆


 

・工藤是秀コーチ 「11人でいいリズムができかけたころにアクシデントがおきて、10人というい つも違う状況に急になっちゃったんですが、その状況にうまく選手が適応していました ね。試合自体は負けてしまいましたが、ポジティブに考えるとゲーム中での彼らのコミュ ニケーションの部分での自主性っていうのがみられたのはよかったと思います。あと元木 のケガは、みたところによると打撲なんで今週中には復帰できると思います。彼自身は、 回復力がかなり高いので問題ないと思いますよ。」
・FW井上 平主将(4年) 「普段以上にやる気は出ていたと思います。それが立ち上がり(のいい部分)に繋がったと思いますね。10人になってしまったことに関しては、10人でも決めれるところで決めていれば…。でも10人にしてはやれたかと。ヴェルディ入団が決まったが、今は法政に集中したい。リーグはもう負けられないので気持ち切り替えて1戦1戦やっていくしかない。」
・MF本田拓也(3年) 「早い時間で一人少なくなっちゃったんで『走らなきゃ』っていう気持ちがみんな強くなって、その結果前半は抑えられたんですけど、相手もJでやってるっていうプライドが強くでたと思うんですがセットプレーで失点してしまって、それがほんとに痛かったですね。正直相手はそんなに強くなかったですし……。うちにはチャンスは有ったんですけど、それを決めきれなかったのもダメでしたね。あとあの外人(ドゥンビア)はやばいで す。マジで止められませんでした…。彼はほんとにうまいですね。後半は彼一人にやられた部分もありますから。ただ今日の試合はチーム全体としては悪くなかったですし、集中できてると思います。チームに今、問題はないですね。」
・DF吉田正樹(3年) 「今日は内容的には悪くなかったが、早くに10人になってしまったこともありこういう結果になった。失点は、二つのPKは自分達が一点を返しに前掛かりになっていたところをやられたのでしょうがなかった。やはり一点も三点も同じ負けなので後悔はしていない。自分としては、守備はよかったが、攻撃面では貢献できなかったのが、今後の課題でもある。」
・DF本田 勇太郎(4年) 「今日の試合は最初はプロにチャレンジって感じでやってたんですけど、途中からは勝てる相手だと思ってやりました。敗因の一つとして審判に恵まれなかったですね。前半はなんとかディフェンスで踏ん張ってたんですけど、10人の疲れが後半でて、パスミスが増えて、セットプレーでやられましたね。相手はプロでし たが、前半はボールを支配できましたし、シュート数も同じでしたし、あまり差は感じませんでした。強いて言えば決定力の差ですかね。途中雑賀が退場になって、ディフェンスの核がいなくなってしまいましたが、その分自分が奮起して頑 張りました。完全アウェーでしたが、柏サポーターはうるさかったですね。でも大学の応援でも野次は普通に飛ばされるので戸惑いはありませんでした。次はリーグの明治戦ですが、後期4連勝中の乗っている相手。自分たちのサッカーをして、その勢いを止めてやります!」
・MF江崎一仁(2年) 「今日はJリーグのチームが相手だったが勝ちたかった。失点の場面は、PKとセットプレーだったが、抑えることができたと思う。相手はJだけどサテライトだし、年齢もあまり変わらなかったのでそんなに差は感じなかった。ただ全体的に向こうが一段階上にいた。個人としては、途中からサイドバックに変わったが、みんなが上手くやれてたと言ってくれたのでよかった。でもこれに満足することなくもっと上を目指していきたい。」
・GK千葉航一(4年) 「結構、雑賀がいなくなったとき厳しいな…と思ったんですけど、みんながんばって動いて数的に優位にたたれてる相手に負けてなかったことはよかったです。ただ前半は風下だったんで、先に点をとらないとキツいな…と思ってたんですが取れなかったのが残念でした。チャンスはあったんですが…。やっぱり後半、守りの選手が我慢仕切れなくて先制点を与えちゃったりして。もうちょっと自分たちのチャンスで決めてれば………悔しいです。ただ今日は負けっていう結果でしたが、ケガ人もだいぶ戻ってきましたし、練習中もかなり調子いいんでチーム状況はかなりイイと思います。今日の試合は完全アウェイってこともあって自分の中でもいろんな意味でかなり勉強になったんで、それを生かしながら次の試合に向けてこのイイチーム状況のまま勝てるようにがんばりたいです。」





快勝で二回戦突破!次戦はJ2柏レイソルに挑む!

天皇杯本選2回戦
法政大学(東京都代表) VS TDK(秋田県代表)
○2006.9/23 13:00 江東区夢の島競技場 晴 時々 曇 観衆449人 



法政大学
前半
TDK
後半

 
時間
大学
得点者
アシスト
61分
法大
井上 平
小助川 慶太
71分
法大
小助川 慶太
本田拓也

【警告】

4分【TDK】野口哲平
32分【TDK】加賀 潤
67分【TDK】富樫 豪
67分【法大】元木数馬

【退場】

法政大学 TDK
1 GK  千葉航一(4) 17 GK  小野聡人
3 DF  吉田正樹(3) 18 DF  高安信成
5 DF  本田勇太郎(4) 19 DF  岩瀬浩介
4 DF  雑賀友洋(4) 16 DF  加藤雅裕
18 DF  元木数馬 23 DF  野口哲平
17 MF  江崎一仁(2) 24 MF  千野俊樹
8 MF  向 慎一(3) 11 MF  成田卓也
7 MF  本田拓也(3)→常盤(88分) 5 MF  加賀 潤
11 MF  菊岡拓朗(3)→稲葉(74分) 20 MF  横山博敏→藤原(65分)
9 FW  小助川 慶太(3)→山本(83分) 9 FW  富樫 豪
10 FW  井上 平(4) 8 FW  高野美臣→原田(65分)
サブ
21 GK  若田和樹(1) 21 GK  佐藤義幸
22 DF  福田俊介(2) 3 DF  佐々木 義人
6 MF  常盤亮介(4) 10 MF  藤原 昭
15 MF  稲葉久人 6 MF  小牧俊介
24 FW  山本孝平 14 FW  原田 太
監督
照井博康 小松 勉久

※( )は選手の学年です。

<5年ぶりの舞台>
 ついに迎えた天皇杯本選の舞台。二回戦からの登場となった法大の相手は、秋田県代表のTDK。事前の情報などがあまり無い相手に対して、法大イレブンはどのような戦いをみしてくれるのか。
 前半開始直後、本田勇のファールによりゴール前でのFKのピンチを迎えるが、これを防ぐと試合は終始法大ペースで進んでいく。この日先発復帰を果たした菊岡が、ボランチやディフェンスからパスを受け前線につなげていくという展開が多く見られ、25分には菊岡のスルーパスに井上が抜け出しチャンスを作るが、これはキーパーに阻まれる。その後も菊岡は右へ左へと動き回りチャンスを演出していくものの、なかなかゴールをわれないまま前半を0−0で終える。

 <久々の快勝>
 後半に入っても法大は攻めつづける。52分には向の絶妙なスルーパスに小助川が反応しキーパーと1対1になるが、キーパーのファインセーブで防がれゴールならず。TDKも風上の立場を利用し、ロングシュートやロングボールを入れチャンスを作ろうとするも、法大ディフェンス陣が冷静に対応しゴールを許さない。そして61分、ゴール前でのスローインを受けた小助川からの落としを、井上がダイレクトでシュート。これがゴール左隅に決まり法大が1−0とリードする。71分には本田拓の相手DF陣の裏へのパスに小助川が抜け出し、キーパーと1対1になったところを冷静に決め2−0。
 その後は法大らしいパスサッカーが随所に見られ、ゲームを完全に支配するも得点は奪えず、このまま試合終了。快勝で三回戦へと駒を進めた。

<今後への収穫>
 ここまでリーグ戦であまり思い通りの戦いが出来ていない法大にとって、この試合は収穫の多い試合となった。まず菊岡の復帰により攻めのバリエーションが増え、シュートまでいける回数が多くなったことが挙げられる。最近の試合ではパスの出し手とFWのあいだに距離があったので、カットされたりトラップしたところを詰められて奪われることが多く、FWにうまくボールが入ってなかった。しかしこの試合菊岡が入り、FWにより近いところでパスを供給することによって、スルーパス、足元へのパス両方ともに成功率が上がり、チャンスを多く作れるようになった。守備面では、公式戦で久々に無失点に抑えたことが大きい。後半風下にたたされ相手が風を利用しロングボールを放り込んできても、冷静にラインをコントロールしチャンスを作らせなかった。
 三回戦の相手は柏レイソルだが、その前にはリーグ戦も控えている。前節は悔しい引き分けに終わってしまったので、次節ではぜひ勝利を収め、良い流れでJ2の強豪に挑んでもらいたい。


◆監督・選手の試合後のコメント◆


 

・照井博康監督 「前半、膠着状態が続いて得点が欲しかったが、全く攻め手がないわけではなかったし、0 −0で折り返せたのは良かった。ハーフタイムでは、もっとアーリーなボールやサイドからの攻撃を増やして、積極的に攻めて行くように言った。後半は裏を狙ったカウンターで井上、小助川が決めてくれたので良かったと思う。次は柏レイソルとの戦いになるが、特に何も特別なことをするつもりはないし、ウチのサッカーをやるだけ。もちろん勝負は勝ちに行きます。」
・FW井上 平主将(4年) 「得点出来たことは久しぶりでうれしかった。前半決められない点があったり、FWの動きでは自分と小助川選手のかみ合わないところがあって、その二人の関係がよくなかった。今回の試合で0点に抑えられたのはディフェンスのおかげ、また決める人も決められる試合だった。しかし、今後の試合に向けて反省することも大事。みんながゴールを目指しているいい試合だったが、その姿勢が大事だ。」
・DF雑賀友洋(4年) 「相手はビデオでチェックしたとき、弱くないという印象が持ちました。でもやってみたらこっちが上だったので、とにかく後ろが抑えて、先制点まで我慢を続けました。今日は無失点に抑えることが出来て、守備は安定してました。風が強く、後半は風下だったんですが、相手がそれを利用して攻勢をにでてもラインを下げませんでした。ラインを上げることで、ずるずると相手ペースになることはなかったです。次の相手は柏レイソルで、プロのチームですが、負ける気はさらさらありません。勝つつもりでいます!」
・DF吉田正樹(3年) 「皆、前半は硬かったが、後半はボールが回るようになった。2ー0で終われたのは良かった。持ち味のオーバーラップや前線へのパスで、運動量豊富に、多く前に絡んでいきたい。声を出して、ディフェンスラインを高く保てたので、0点で抑えることが出来たと思う。次の柏レイソル戦に向けては、Jのチームを倒したいと思ってやってきたので、チャレンジしたい。」
・MF小助川 慶太(4年) 「今日はボールが回っていて試合内容も良かったです。拓朗(菊岡)のところでボールが収まっていて、俺と平(井上)は裏に抜けることができました。(1ゴール1アシストについて)体がきれていたし、平(井上)の動きが良かったです。自分の得点は、皆でとった点だと思います。まずは、リーグ戦で勝って、次の天皇杯は格上のチームですが(柏レイソル)勝ちたいです。」
・MF江崎一仁(2年) 「久しぶりの公式戦だったけど、ディフェンスが僕の役目なので、なるべく失点を無くせればと思いプレーをしました。みんなは連戦で疲れてるから、その分も頑張ろうと必死にプレーした結果、アピールにもつながったと思います。Jリーグのチームとは公式戦では始めての試合になるけど、自分たちのプレーをすれば勝利に近づけるので頑張りたいです。」
・MF菊岡拓朗(3年) 「まだ体力が戻ってないけど、(本田)拓とパスをつないだりして試合のリズムを作ることができた。相手のチームについては、法政出身の選手がいたり、ビデオをみたりしていたので戦いかたは知っていたけど、特にいつもと変わりなくいけた。次はJリーガーに胸を借りるつもりで戦う。」