ノーサイド 05'11月号我が家の近くにある桜の木が、この冬なくなることになった。桜の木の根が深く伸び、水道管やガス管を傷つけ、強いてはその木の所有者の家を持ち上げているためだからだそうだ。幼稚園に入園した時も、小学校、中学校、高校に入学した時も卒業した時も・・・・・・そして、大学に入学した時も、色鮮やかな桜を私に見せてくれたこの桜の木。これで見納めになると思うと、一つの“季節”が過ぎ去ったかのような気持ちにさせられる▼大学に入学して早3年が過ぎようとしている。世間の3年生は就活やら何やらと急に動きを速くしている。そしてその私も3年生。就活などというものの準備とともに、気が付けば、学生生活もあと1年余りとなった。何かの縁で入部したこのサークルともとうとう別れを告げる時が近づき、同時に3年間いっしょに苦楽をともにしてきた仲間たちとの活動も終わりを迎えようとしている▼「一期一会」とよく言ったものだが、この仲間と、メンバーと出会い、一つのものを作り出していけたのはこの一瞬のひととき。偶然たまたまの重なり合いが生んだこの出会いにまったく気づかぬままにいたかつての自分。大学生活4年間という長く短い期間。そして、私たちはまた一つまた一つと階段を昇っていくかのように、この冬、それぞれの道を歩んでいこうとしている。もう二度と戻れないこの“季節”に出会えた偶然に感謝して――(森 隆史)
ノーサイド 05'10月号9月11日(日)に行われた第44回衆議院議員総選挙。この選挙で、初めて国民の代表を選ぶ権利を与えられた私は、家族と共に近所の公民館で清き一票を投じた▼日本では満20歳からしか与えられることは無い選挙権。しかし、今回「未成年“模擬”衆議院議員総選挙」なるものが行われていたことをご存知だろうか。この模擬選挙は、未成年にも政治に関心を持ってもらおうという趣旨のもと、NPO法人ライツが始めたもので、昨年の参院選や一昨年の衆院選でも行われており、今回は12都道府県の中学・高校42校やウェブ上、街頭などで投票が行われ、6千票以上を集めた。また、同時にライツは選挙権年齢の18歳までの引き下げも目指している。「世界では、今や18歳から成人として扱われ選挙権も与えられるのが主流であり、多くの人の意見を“大切”な選挙に反映するためにも、選挙権年齢を引き下げるべき」という考えには私も同感だ。これからの日本を動かす政治家を選ぶという権利は、若者にこそ必要なのではないだろうか▼今後は、地方選挙でもますます取り入れられていくであろう模擬選挙。この試みに参加することで、政治に興味を持つ若者が増えてくれることを期待せずにはいられない。そうなれば、選挙権年齢が下がり、「未来」を担う若者自身が「未来」を決めていけるようになる日もそう遠くはないはずだ。(菅野 貴美)
ノーサイド 05'6月号相撲、格闘技、野球、サッカー。いつの時代も人々を魅了し続けているスポーツ。一人のスーパースターの存在に沸き、勝ち負けに一喜一憂する。これだけ多くの時間と人々を魅了してきたスポーツではあるが、時々ふと考える。果たして自分はどこまでその魅力を伝えられてきただろうか?と▼一つに魅力と言っても人それぞれ。躍動感や緻密性に惹きつけられる人もいれば、逆にそれを嫌う人もいる。また、ただ単に勝ち負けやプレーの凄さだけでない、人間ドラマといった競技外の部分に魅力を感じる人もいる。今や一つの娯楽の範疇を超えて存在するものとなった▼最近特に感じること。自分たちの活動に対する魅力、そしてスポーツ法政新聞の魅力。だが、今年も多くの新入部員がスポホウの門を叩いてくれた。きっと自分たちの活動、新聞のどこかに魅力を感じてくれたのだろう。魅力ある活動、新聞作り。それを目指してきたこの3年間。大学スポーツというこれまで触れたことのない分野で挑戦してきたこと。魅力を伝えることの難しさ、楽しさ、そして最後まで追求することの大事さをわかってきた気がする。そして今、自分と同じ道を歩き始めた1年生。きっと彼らもこんな挑戦に挑んでいくのであろう。魅力を伝えるということの挑戦を……(森 隆史)
ノーサイド 05'4月号出会いの春、トキメキの春。私の大好きな季節がやって来た。春の陽射しとポカポカ陽気。なんだかいいことありそうでウキウキしてしまう。▼「春と言えば何?」という質問に多くの人が"桜"と答えた。桜並木が色づくと「あぁやっと春が来たんだなぁ」と実感する。自転車に乗る家から駅までの通学路。私は必ずこの季節になるといつもの近道はやめ、我が熊谷市自慢の桜堤を通る。淡いさくら色のトンネルの幻想的な美しさに、郷土への誇りと日本に生まれたことへの幸せを感じる▼入学式から早いもので二年がたつ。あの日、慣れないスーツに身を包み九段下の駅を出た私は千鳥ヶ淵の満開の桜に目を奪われた。心が揺さぶられて何も言えなくなるような、そんな桜の美しさは私に安らぎと希望を抱かせた▼春は始まりの季節であると同時に、一年間頑張った結果が花開く季節でもある。素敵な春を迎えるために私たちはまた一年を頑張れる。さぁ、今年はどこの桜を見に行こうか。(黒沢 映梨子)
ノーサイド 05'2月号「愛こそすべてなんだ。言ってるだけじゃダメだけど愛こそすべてなんだ」ジョン・レノンは、世界の人達に愛と希望のメッセージを「歌」に込めて届けた▼F1ドライバーのミハエル・シューマッハが先日、死者十五万人を越えるインドネシア・スマトラ沖地震による津波被害者のため1000万ドルを寄付すると発表した。「目をつむるわけにはいかなかった」とインタビューで答えた世界をまたにかけるスーパースターは、被災者に対する「想い」を寄付という形で届けた▼アメリカでは映画業界のスーパースターがチャリティ番組に出演し、募金を呼びかけた。彼らスーパースターの慈善活動が被害者に対して直接的な支援になるかはわからない。しかし、たとえ微弱な支援だとしても被害者の心の支えにはなるだろう▼スーパースターが慈善活動をするということにはその人、個人個人の様々な理由があるに違いない。その中には「売名行為」と認識せざる負えない理由もあるかもしれない。しかし、すべての慈善活動の根底には、文字通り「慈愛」と「善意」という2つの「想い」がかならずある▼ジョン・レノンが歌った「愛こそすべて」というメッセージは、彼の死後二十年を経ても世界の人々に受け継がれているのである。(大前 悠太郎)
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