〜往 路〜
◆ 1区 ◆ 21.4q 大手町
1区は、その後のレース展開を占う意味でも重要な区間である。スタートダッシュを図るため、スピードランナーを起用する大学が目立つ。コースは、全体的に平坦で、追い風が吹く場合が多い。強いて起伏のある地点をあげれば、7.6キロ付近の八ツ山橋。さらには、18キロ付近の六郷橋。ここでの下りを利用してのロングスパートに注目。ここから、集団が一気に崩れ始め、最後のスピード勝負となる。
*区間記録 渡辺康幸(早大) 61分13秒 1994年
*法大記録 徳本一善(当時2年) 62分39秒 2000年
◆ 2区 ◆ 23.2q 鶴見中継所
2区は、各大学のエースランナーが集う、通称「花の2区」。前々回大会までは、最長区間だったが、前回大会より5区の区間距離が伸びたため、最長区間ではなくなった。14キロ付近の権太坂、3区・戸塚中継所の手前3キロからの上り坂がこの区間の大きな難所であり、ポイントである。
*区間記録 三代直樹(順大) 66分46秒 1999年
*法大記録 坪田智夫(当時4年) 68分16秒 2000年
◆ 3区 ◆ 21.5q 戸塚中継所
3区は、藤沢市、茅ヶ崎市を経て平塚市へ至る区間である。中間地点を過ぎると、湘南の海岸線に出て、富士山を見ることもでき、箱根駅伝随一の景観が広がる。ここは、テレビ中継でもおなじみの場面である。海風が意外に難敵で、ペースを乱される場合もある。基本的につなぎの区間であるが、最近はエース級のランナーを投入する大学も増えており、ハイペースな展開も予想される。
*区間記録 佐藤悠基(東海大) 62分12秒 2006年
*法大記録 武本謙治(当時2年) 64分38秒 1996年
◆ 4区 ◆ 18.5q 平塚中継所
4区は、前回大会より、全区間の中で唯一20キロを切る、最短区間となった。それに伴って、前回大会は、1500mや5000mを得意とする中距離のスピードランナーを起用する大学が目立った。コースの特徴としては、細かいアップダウンが挙げられる。ここでいかに好位置につけ、往路の最終区・5区につなげられるかが、大きな注目である。
*区間記録 村上康則(駒大) 55分20秒 2006年
*法大記録 岡田拓也(当時4年) 56分08秒 2006年
◆ 5区 ◆ 23.4q 小田原中継所
5区は、前回大会より区間距離が伸びたため、最長区間となった。通称「山上り」と呼ばれ、標高差864mを駆け上がる箱根駅伝最大の見どころでもある。途中、箱根小桶園や恵明学園を通過しながら、ひたすら上り続ける。上り終えてから下りになったときの、ギアチェンジがうまくできるかが大きなポイントである。復路に向けてどれだけの貯金を作ることができるのか、大きな注目の集まる区間である。また、たくさんのドラマが起きることも見逃せない。
*区間記録 今井正人(順大) 78分30秒 2006年
*法大記録 姜山佑樹(当時1年) 84分00秒 2006年
4、5区は2006年の区間変更後の記録
〜往 路〜
◆ 6区 ◆ 20.8q 箱根
復路のスタートとなる6区。通称、「山下り」と呼ばれる、復路の名物区間である。100メートルを16秒〜17秒で一気に駆け下りる。ここで、オーバーペースになると、下りきってからの小田原中継所までのラスト3キロが登りのように感じられ、ペースダウンし、大ブレーキになってしまう。
*区間記録 金子宣隆(大東文化大) 58分21秒 2001年
*法大記録 松垣省吾(当時3年) 59分09秒 2006年
◆ 7区 ◆ 21.3q 小田原中継所
「帰りの2区」とも呼ばれ、各大学が有力ランナーを起用してくる。全区間の中で最も気温差が大きい区間である。次から次に訪れる小さなアップダウンが特徴で、旧吉田茂邸付近の上りを越えるまでが勝負所。長い間、区間記録が破られていない区間でもある。
*区間記録 武井隆次(早大) 62分53秒 1993年
*法大記録 奈良沢徹(当時3年) 63分53秒 2001年
◆ 8区 ◆ 21.5q 平塚中継所
前半は平坦な道だが、16キロ過ぎの遊行寺の坂が、通称「地獄の上り」と言われ、この区間の大きな難所である。ここから、前回大会では、上位争いに大きな変動が起きた。また、10位前後の大学は、そろそろシード権が気になり始める区間でもある。
*区間記録 古田哲弘(山梨学院大) 64分05秒 1997年
*法大記録 田中宏幸(当時2年) 64分57秒 2005年
◆ 9区 ◆ 23.2q 戸塚中継所
「花の2区」を逆走する9区。復路で最も距離の長く、通称「裏」エース区間とも呼ばれる。往路での2ヶ所の上り坂は、急な下り坂となって、ペースを乱す。前回大会は、この区間で、トップが入れ替わった。ハイレベルなレース展開が予想される。
*区間記録 塩川雄也(駒大) 68分38秒 2005年
*法大記録 土井洋志(当時2年) 70分03秒 2001年
◆ 10区 ◆ 23.1q 鶴見中継所
いよいよ、10区間計217.9キロに及んだ箱根駅伝のハイライトとなる最終区。特徴としては、全体的に平坦で走りやすい区間である。熾烈なトップ争い、シード権争いが起きる、最もドラマの起きる区間である。それまでの9人の汗の染み込んだ襷を肩にかけたアンカーが、みんなの待つ栄光のゴールに駆け込んでくる。
*区間記録 山田絋之(日体大) 69分05秒 2005年
*法大記録 秋山和稔(当時3年) 71分16秒 2005年
◆ ◆ ◆
いよいよ明日は区間エントリーの発表。誰がどの区間に配置されるのか。注目が集まる。
スポーツ法政では、発表され次第、このHPにて区間エントリーを掲載する予定です。
箱根駅伝豆知識
☆箱根駅伝の歴史・ルーツとは?
今年で83回を迎える箱根駅伝は、1920年に第1回大会が行なわれました。この第1
回大会は、当初アメリカ大陸横断駅伝を実施するための日本代表選考会という位
置付けであったと言われています。第二次世界大戦中に一時中断され、1947年に
復活しました。1956年の第32回大会から、現在の1月2、3日の開催となりました。
出場チーム数は第1回大会の4大学から、現在は混合チームを含めて20チームと
なっています。
☆そもそもなぜ駅伝というだろう?
駅伝は、駅伝競争の略です。7世紀ごろの日本で、唐の制度にならって官吏のた
めに駅には駅馬を備えて宿舎の便宜をはかり、郡家には伝馬を置いていましたが
、これを駅伝制といいます。つまり主要な街道の一定区間ごとに駅を設けて馬や
船を置きこれに乗り継いで官吏などの高官や書簡の素早い移動・伝達を行ないま
した。駅伝競争はこれに由来しており、襷は書簡のようなものと考えることがで
きます。
☆繰り上げスタートとは?
車の混雑を緩和するために、規定の時間内に襷リレー
が行なわれないチームに、大会側が用意した襷が渡され、一斉スタートすること
です。規定時間は、トップチームが各中断所に入ってから20分(往路の鶴見、戸
塚中断所のみ10分)以内です。繰り上げスタートは、自分の大学の部員などの多
くの思いが詰まった襷がつなげられなくなる、非常に厳しいルールと言えます。
☆なぜ、箱根駅伝は1月2、3日にするのか?
ちなみに、第1回大会は、2月14、15日に実施されました。そして、1956年の第32
回大会から、1月2、3日実施となりました。変更になった理由として、箱根駅伝に
使用されるコースの交通量が1年間で一番少ないのが、その二日間の午前中であ
るのが挙げられます。
☆箱根駅伝の放送はいつからやってるの?
テレビ放送が始まる前に、1953年の第28回大会から、NHKラジオによる全国放送が
始まりました。第58回大会で、テレビ東京が初めてテレビ中断を行ないました。
ただし、そのときの放送は、ダイジェスト版で、最後のゴールのみ生放送でした
。1987年の第63回大会から、日本テレビが一部区間を除いたテレビ放送を開始し
、第65回大会から、全区間完全生中断が行なわれるようになりました。
☆箱根駅伝に天候不良による順延はないの?
過去に一度も天候不良による順延になったことはありません。最近は、暖冬で雪
が降ったり、地面が凍結するシーンは見られせんが、数年前には、山登りや山下
りの5区、6区で見られる光景でした。除雪車も待機しており、また関係者が塩
化カルシウムを撒いたりして、対応、対策しています。
☆外国人留学生はいつから走っているの?
今大会、最も注目されていて、現在の学生NO.1ランナーと言える、山梨学院大学
のモグスに代表される外国人留学生。最近は、毎年のように起用する山梨学院大
学とともに日本大学も起用し始めて一般的になっています。過去には、亜細亜大
学も起用しました。外国人留学生として、初めて起用され、大活躍し、大きな印
象を残したのは、第65回大会から第68回大会まで4年連続、花の2区を走り、3
年連続の区間賞を獲得し、チームの初の総合優勝にも貢献し、先日亡くなった、
山梨学院大学のオツオリ選手です。彼はケニアからの留学生で、外国人留学生の
パイオニアでした。
☆学連選抜とは?
2003年の第79回大会からの試みで、箱根駅伝予選会で本戦出場を逃がした大学か
ら予選会でのタイムの優秀な選手を選出し、チームを作り大会に参加させます。
前回大会までは、オープン参加の形でチーム順位は出ず、個人の記録のみ有効で
したが、今大会からチームの総合順位を認められるようになりました。また、2004
年の第80回記念大会では、日本学生連盟選抜として、関東学連の大学以外の京産
大、徳山大、北海道教育大などの大学からも選手が選ばれました。また、この大
会では、その中のメンバーで筑波大学の鐘ケ江選手が、5区で区間賞を取る快挙
を成し遂げました。
☆法政大学の過去の実績、チームカラーは?
今大会で9年連続で71回目の出場となります。前回大会は初の復路優勝を果たし、
往路優勝を一度していますが、まだ総合優勝はなく、総合3位が最高成績です。近
年では、2001年の第77回大会で総合4位の成績を残しました。前回大会まで3年
連続でシード権を獲得しています。チームカラーとして、近年では、髪をスクー
ルカラーのオレンジにそめたり、選手の多くがサングラスをかけるなど、個性的
な派手さを前面に押し出しています。また、現在実業団で活躍している徳本一善
(日清食品)や坪田智夫(コニカミノルタ)、戦前にオリンピックに400メートル
の選手として出場した大木正幹や、花の2区で後にオリンピックランナー
として活躍する瀬古利彦(早稲田→エスビー食品)を破った現監督の成田道彦などが有名
なOBです。
◆スポホウ記者の目◆
☆最も印象に残った法政大学の過去の名ランナーは?
自分が押す過去の名ランナーは、有名なOBとしても紹介した徳本一善(2002年卒
)選手です。サングラス姿でみなさんにもお馴染みの選手だと思います。現在は
実業団の日清食品で活躍しています。箱根駅伝では、2000年の第76回大会の1区
で区間賞、翌年の77回大会では、花の2区で区間2位の成績を残しました。しか
し、彼は悲劇のランナーとして有名です。最後の箱根駅伝となった2002年の第78
回大会、その当時学生NO.1ランナーと目され、前回大会に続き花の2区に起用
され、区間賞はもちろん、区間新記録の期待もかかりました。しかし、アキレス
腱を痛め途中棄権してしまったのは、まだみなさんにも真新しい記憶であるはず
です。その途中棄権は、大会史上最短の途中棄権でした。また、近年のエントリ
ー枠の拡大につながっているとも言われています。
☆今大会の法政大学の注目ランナーは?
今大会ではまず、圓井・田中のダブルエースに注目です。1年時に箱根デビュー
するも、前回大会は怪我で欠場するなどまだ満足の結果を残せていない圓井。2
年時に8区で区間3位と鮮烈なデビューを果たし、一躍エースに上り詰めるも、
前回大会は花の2区を任されるも区間13位に沈んだ田中。最後の箱根駅伝となる
今大会での、2人そろっての激走に注目です。さらには、前回大会、1年生で山
登りの5区に起用されるも区間17位に沈み、リベンジに燃える姜山。さらには、
過去2大会連続で山下りの6区で区間2位と好走し、4年生で最後の箱根駅伝と
なる今大会での、初の区間賞獲得を目指す松垣。以上の4選手が自分が押す注目
ランナーです。
(田平 貴洋)
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