2005年04月25日
石田力哉/I have a dream
日本はそろそろ半袖のシーズンに変わる頃ではないでしょうか? こちらBIRMINGHAMは非常に暖かい天気が続いていたのですが、土曜の夜はコートが必要なくらい冷え込みました。内陸部の天気は予想ができません。
今回は、コメントにありました「黒人差別問題」について書こうと思います。
恥ずかしながら、無知といいますか鈍感といいますか、コメントにこの話題があがるまで、ここアラバマについて全く知らなかったですし、何も気づきませんでした。しかし、調べてみると、私が滞在しているBIRMINGHAMは黒人差別において非常に関わりのある街でした。
まず、重要人物として取り上げないといけないのが「マーティン・ルーサー・キング Jr.(キング牧師)」です。
マーティンは1929年、ジョージア州アトランタで生まれました。少年時代から差別を受けていた反面、父親のような黒人たちに希望を与える牧師になりたいと思っていました。頭のいい少年で15歳でカレッジへ。のちボストン大学で博士号を取得と同時に宗教哲学を学ぶ学生生活を送りました。そして、大学卒業後にアラバマ州モントゴメリーにあるスター・アベニュー・バプティスト教会の仕事を引き受けました。このことは彼が南部の黒人につきまとう差別や偏見、暴力のなかに舞い戻るということを意味し、そしてできる限り黒人につくす事が自分の義務だと考え、南部に戻りました。黒人の人権を取り戻すため、黒人差別をなくすためにデモやボイコット運動などの非暴力的手段で訴え、黒人に本当の自由を求め戦った。1964年にノーベル平和賞を受賞、1968年にメンフィスで暗殺され、この世を去りました。
キング牧師は平和的な抗議行動としてデモやボイコットを始めたのですが、その発端とも言われる事件がここアラバマで起こったのです。
1955年、アラバマ州モントゴメリーでバスに乗っていた黒人女性が、後からバスに乗ってきた白人のために座席を空けるように強要され、それを拒否したために逮捕されたというローザパークス事件が起こったのです。この事件をきっかけにボイコット運動が始まりました。このボイコット計画は黒人は交通手段としてバスを使用しないというもので、平和的な抗議行動として力と団結力があれば社会が変わるというものでした。
そして、バーミンガムでもキング牧師はデモを実施。当時、バーミンガムは非常に黒人差別の激しい街で、ここの警察署長は黒人を弾圧することで知られる人物でした。デモが組織されると警官は暴力でデモ隊を封じ込めましたが、黒人たちは抵抗しませんでした。この激しい弾圧ぶりがテレビで全米、全世界に伝えれました。それはキング牧師の予想通りで、当時の大統領J・F・ケネディーは世界に向かって「自由」を求めるアメリカで黒人に自由がなく、平等がないのは容認できないとして公民権法の提案を約束しました。
このようにここアラバマは黒人差別に対しての非暴力的抗議のデモやボイコットの発端となった土地でした。
現在、僕が感じるような差別は無いと思います。店に入ってもレストランに入っても区別されることはありません。が、やはり「視線」はあると思います。白人が黒人を見る視線になにか冷たい視線を感じることがあります。形としては無くなっているのかもしれませんが、心のどこかにまだ「黒人差別」という影が潜んでいるのでしょう。実際、チームにいる時の食事ではテーブルごとに黒人と白人が別れますし、バスでも別れます。無意識なのかもしれませんが、こういうのを見ると差別の影が見えます。
日本人、いわゆるイエロー民族はどちらにも相当するものだと思います。よく「どちらも当てはまらない!」と言う人、なんなら「白人だ!」なんていう人もいますが、肌に色が付いているという意味では黒人かも知れません。ということはもっと真剣に差別について考えなければいけないと思います。日本でも部落問題などがあります。アメリカの黒人問題同様、我々の身のまわりでも差別があるということを肝に銘じておかなくてはいけません。
最後にキング牧師の有名なスピーチ「I have a dream」を記して終えたいと思います。
「私には夢がある。私の四人の子供たちが皮膚の色ではなく、人として評価される国に住むことが出来ることを・・」
~ Martin Ruther King Jr. ~
April 25, 2005 11:05 AM
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コメント
異国の地で、いろいろ肌で感じ、考え、勉強。すごいですね。ある意味、ケガの功名ですかね?人間としての幅が広がってますよね。とはいえ、復帰の日を首を長くして待ってます。
投稿者 はま : 2005年04月26日 20:38
また現れてしまいました・・・。というか真剣に答えていただいて本当にありがとうございます。肌で感じるほどではないようになっているなら、私の訪れた時よりは良くなったと素直に喜びたいです。10年前、10代の私には差別は「歴史」の中でした。それこそ無知の塊で南部を訪れました。当時滞在した私立大学には1割に満たない程の黒人学生で、いわゆる3Kや単純労働などの職業は決まっているのかと思わせるほど黒人の方ばかりでした。幸い私はニューオリンズのブルース文化やアラバマ大アメフトなどからネガティブではないパワーをもらっていたので、そんな彼らをとりまく社会状況が気になったわけです。(な、長いコメント。スイマセン・・・。)
キング牧師好きです。彼のような強い精神力までその地から吸収して頑張り続けてください!応援してます!!
投稿者 dorami : 2005年04月26日 04:27
