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青山スポーツ

2005年12月21日

【レスリング】天皇杯全日本選手権1日目

池田弘美 引退試合・全日本で銅メダル
2回戦の池田 全日本選手権で、池田(教育4年)が女子48㌔級で3位に入賞した。今年3月に行われたジャパン・クイーンズカップ(女子のみの全日本大会)でも3位に入賞していたが、天皇杯での入賞は初めて。「これで引退」という気持ちで臨んだ今大会で、最高の笑顔を見せてくれた。

 「最悪」と振り返る、準々決勝。相手は高校生といえども、初戦で大学生を破って勝ち進んできたつわものだった。それでも2ピリオドできっちりおさめ、準決勝進出を決めた。調子が悪くても勝てる強さが、池田にはある。「足止まっちゃって、全然動けなかった」と笑顔ながら首をかしげた。まるで、『最後』でないかのような空気だった。
 女子48㌔級は、アテネ五輪銀メダリストの伊調千春(中京女大)や2005年世界選手権銅メダリストの坂本真喜子(和光クラブ)のいる階級なのだ。大会前「あの2人は別格。3位狙いでいく」と言っていた池田。今年3月に行われたクイーンズカップでも、準決勝で坂本に敗れている。
 迎えた準決勝の相手は、またしても坂本。9月に世界選手権を経験し、さらに力をつけていた。序盤は池田も奮闘し、両者譲らぬ展開だった。しかし一瞬のすきを突かれ、フォールにもっていかれた。
 試合後は、「全日本で3位になることができて光栄です」と目を輝かせた。クイーンズカップも女子の全日本選手権相当だが、天皇杯での入賞はまた違う喜びがあるだろう。「早大で練習したりして、最後っていう意識でやってきた」。『最後』のメダルが全日本の銅メダル。最高のフィナーレを飾ることができた。
 
 この4年間で一番心に残った試合は、今年度インカレの平岡(大東大)との準々決勝だという。実際に魂のこもった試合であったし、一番いきいきしていた試合だったといえる。本人にとって、「ずっと勝てなかった相手にやっと勝てた」ことが、大きかった。一つの大きな壁を、破った瞬間だったのだ。
 池田は青学大で唯一の女子部員。部内に女子の練習相手は、いないのだ。日々の練習は軽量級の男子が相手。出稽古でしか女子と練習できない環境だった。当然、男子と女子では試合も違う。困難なことも多くあったはずだ。それでも、いつも明るく男子に混じって練習していた。
 「大学に入って、全然変わった。やらされる練習から、自分で考えてやる練習になった」。名門・網野高出身ということもあり、高校時代はかなり厳しい練習を強いられていた。「大学の方がいい。楽しんでできたし、自分がやる気になってやるから、追い込んで、逆にすすんで練習できた」。
 女子が一人という厳しい状況の中で、全日本3位にまで成長した。「精一杯、頑張ったかな…」とはにかみながら目を細めた。『日本で3番目に強い』という称号が、「精一杯頑張った」ことを証明してくれた。
 4年間、お疲れ様でした。そして18年間のレスリング生活、お疲れ様でした。(衣)

December 21, 2005 11:10 PM

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