2005年06月06日
「Keep Going your way!」
こんにちは。本日、Week10のゲームが行われました。この試合は我々にとっての今シーズン最後のゲームになりました。Week8、9の連敗が響き、NO.1を決めるワールドボウルには出場できないことが事前に決まっていた中での試合でした。
この週の練習は、そうなってしまってはダメなことは分かってはいるのですが、チームの雰囲気は良いとは言えないものでした。モチベーションが下がり、長いシーズンの疲れがドッと押し寄せたような感覚を受けました。私自身はというと、逆に出番が増えるかもしれないという状況でしたが、素直にそれを喜べないでいました。もしも、これが去年だったら素直に喜べたかもしれません。しかし、今年のチームは本当に素晴らしいメンバーばかりで、あと一週間、あと一試合、彼らと一緒に戦いたいと思う程でした。
そんな様々な気持ちが入り混じる中、ひとつのニュースが舞い込んできました。それは、ケルンのヘッドコーチであり、QBコーチでもあるピーター・ヴァースが今季限りでNFLEのヘッドコーチ職を辞し、全米カレッジのノートルダム大学のQBコーチに再就任するというものでした。試合の2日前に知った私はショックを隠せませんでした。今まで、恩師と呼べる方々に数多く出会ってきましたが、この2年間のNFLEでの生活の中で言えば、彼が私の「コーチ」であり、時には父親のような存在だったのです。私が、NFLEに挑戦する架け橋を築いてくれたのも彼でした。彼が居なければ、彼がケルンのコーチでなければ今の私は無かったかもしれません。それくらいの人物です。軽い気持ちでは無いですが、来年も当たり前のようにコーチをし、同じような生活を送るのだと思っていました。
試合前日のミーティング―。彼は、普段通りに話し始めましたが、徐々に感極まり、何度も声を詰まらせていました。その理由は、我々には解かりません。どんな心境でそれを決意し、どんな思いでこの数日間を過ごしていたのか。それを思うと、私自身も心にしみるものがありました。しかし、この事実はどうあがいても変わりようがないのです。どんなに泣こうが、どんなに悲しもうが、ヴァースはもう来年は居ないのです。
そこで、私は1つの決意を固めました。明日の試合、もしも出番があれば、最高のプレイをヴァースに見せよう。今までの2シーズンでの自分を全てぶつけて、これだけ成長したということを示そうと。それが、今、ヴァースのために自分が出来る唯一のことだろうと考えました。
試合は息を呑むディフェンシブなゲームが展開され、最終的には17対13で勝利し、エースQBケヴィン・トンプソンがヴァースにゲームボールを手渡して最高の形で終える事ができました。しかし、私はというと、この試合での出場機会はなく、ヴァースに餞を贈ることは出来ませんでした。そして、当初の目標であった「TDパス成功」も決めることは出来ず、結果が残せないままシーズンが終了しました。
私自身の今シーズンの総括などは、次回にまとめて書くと致しまして、今回はヴァースのことをもう少し・・・。彼は試合後、全選手の元へ足を運び、握手と抱擁をしていました。昨年も見られた光景でしたが、唯一違うところは、彼が頬を濡らし真っ赤な顔をしていたことです。私は、抱き合う際に感極まり、涙を流しました。そんな私を慰めるかのように、彼は私の頭を撫で、こう言いました。「Keep going your Way!」
June 6, 2005 06:28 AM
