Hangin' Around The NBA Wit Kaoru

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★真田薫(さなだ・かおる)
 埼玉県出身、NY在住。故障のため、バスケットボールを断念。R&Bシンガー「Cheyenne」として97年デビュー。アルバムリリースやライブ活動のかたわら、ラジオ番組のMCも手がける。00年からNBAを精力的に取材。

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2006年04月26日

闘魂!?ビンサニティ

 プレーオフ、見てる!?

 いや~、やっぱ、プレーオフっていいね!

 アリーナの雰囲気も全然違うし、プレーヤーたちの緊張感も全然違う。1戦1戦真剣勝負、て感じが、たまりません。

 しかし、プレーオフゆえに、大変なこともある。
 プレーオフ時は、両方のチームのコーチ、そしてスタープレーヤー陣がみんな順々に記者会見、となるので、NJネッツに行く場合は、たいてい帰りの最終バスを逃してしまうはめになるのだ(アリーナーマンハッタン間のシャトルバスは、帰りの便は基本的にゲーム終了後30分が最終便。こんなんで、取材が終わっているためしがなく…)。

 で、今日も案の定。こういうときは、お隣の競馬場まで連れてかれるのだが、今日はここからさらにまたハイウエー上のローカル停留所まで連れてかれ、夜の冷え込みのキツい中、通算1時間くらい待つことになってしまった。思わずカバンの中の<ホカロン>の袋を、破ってしまった私。ありがとう、お母さん(笑い)…。

 今のところ、各シリーズだいたい順当にきているね(サム兄貴!!はがんばってるね)。
 しかし、我がネッツは、下位シードのペーサーズに初戦を落としてしまい、今日はマスト・ウィン!のゲームであった。

 おとといの第1戦ももちろん行っていたのだが、ゲーム開始直後に早くも「うーん、これはちと、ヤバイかも」と思ったの。なぜなら、経験豊富で冷静沈着、肝の座ったキッドを除き、ネッツのスタメンみんなが、意気込みすぎて非常に堅くなっている。
 
 特に、ゴゥ・トゥ・ガイのビンスが、もう、とんでもなく堅くなっていて、昨年のプレーオフもそうだったけど、もう顔が「この世の終わり」みたくなっちゃってるのだ。確かに、彼のような<大スター>は、調子がよいときには<英雄扱い>をされるけれど、その逆のときには「お前のせいで負けた」くらいに言われるので、多大なプレッシャーがかかっているのは十分に理解できるのだが、ビンスの場合は、根が<繊細ないい人>で、そういった批判も<気にしい>なだけに、なんか<責任>を真っ向から<背負って>しまっている気持ちになっちゃうのかな、見ていて痛々しいほどだった。

 昨年のプレーオフも、おんなじ<顔>してて負けたのだ。トロント時代に、あのフィリーと死闘を繰り広げたときのプレーオフでは、こんな顔はしていなかった。ネッツを心から気に入っていて、<チームが勝つために僕が頑張らなくては!!>という純粋な闘志もあり、ちょっと自分を追い込みすぎているのかもしれない。

 私も覚えがあるのだけど、シュート--特にジャンパーは、堅くなってしまうと絶対に入らない。いつもは入るものさえも、どんなに細心の注意を払って打っても、入らない。この1戦目のビンスはまさしくその状態で、案の定、翌日の新聞では叩かれた。

 2戦目の今日は、最初からヘッドバンドをはずして登場。
 ビンちゃんは、いつもはヘッドバンドご愛用なんだけど、1戦目では、あまりのシュートの入らなさに、途中から縁起をかついで脱ぎ捨てたのだ。

 シュートが入らないかもしれない、というのもあったのだろう。今日は序盤からアタックの嵐!!ダンクも出て勢いづける。3Pはまたなかなか決まらないものの、FG%もかなり良い。

 3Qまでに大差をつけ、今日の勝利はほぼ安泰、となったときに初めて(その後またペーサーズはカムバックしたのだったが)、彼の顔が<いつもの顔>に戻った。ただでさえ下がっている<困ったなあ眉>が、やっと緩んでくれたのである。そうしたら、ターンアラウンド・フェイダウェイやお得意のスピンムーブも、<ビンサニティ>らしく、スムーズに決まるようになった。「はぁ、良かった~」と、思わずこちらも脱力でした。

 だってさ、「ビンスがビンスらしくプレー」してくれれば、ネッツはこのシリーズ勝てるはずだから。

 私自身、大きな試合のときに意気込みすぎてしまって、いつもは入るはずのシュートも全く入らず、決まるはずのムーブも全く決まらず、タイムアウト時にコーチから「落ち着いて、もっとリラックスしていけ。真田が真田のプレーをすれば、絶対に入るのだから」と励まされたことを思い出す。

 プレッシャーに負けない、「強い心臓」を持ったプレーヤーが、結局<ジョーダン>のようになれるのだろうけど…まあでも、<まじめで、ゴゥ・トゥ・ガイにしてはちょっと気の優しすぎるところがある>のが、ビンちゃんのいいとこでもあるのだから、仕方ないやね。リラックスして普通にやれさえすれば、皆さんご存知のとおり、彼は<最もエキサイティングなプレーを繰り出し、爆発力もある驚異的な選手>の1人なのだから、「肩の力を抜いて、大丈夫だよ!!」って、言ってあげたいね。

 しかし、ペーサーズも、ほんとなかなか手強いのだった。
 特に、今のところ、良い活躍を見せていてキー・プレーヤーになっているのが、ベンチスタートだけれどこれまた<ダンク王>のフレッド・ジョーンズ。私を含めた現場記者の何人かは、ラッパー:マイク・ジョーンズのシグネチャー・フレーズ「まいく・じょーーーん」の彼版!?「ふれっ・じょーーーん」と、フレッドがグッド・ムーブを繰り出すたびに連発していた(笑い)。

 ちなみに、私は彼に2、3回インタビューしたことがあるけれど、とても素朴ないい子である。ダンク自慢は、実はみんな性格よし!?ダンク自慢と言えば、今日はジョッシュ・スミスが、NBA TVの仕事で<プレーヤーたちにインタビュー>というのをやらされており、すごく恥ずかしそうに照れながらなんとかこなしている様子が、なかなか微笑ましかった。メディア・シート表の中に、まるで当たり前のように<ジョッシュ スミス   NBA TV>と、私やなんかの名前に混じって書いてあるのが、ちびおかしかったよ。

 このあと、このシリーズはインディアナに移る。
 フラストレーションのたまっているJO(ジャーメイン・オニール)が、きっと爆発するだろうから、またまたいい試合になるのでは。今日もあらためて実感したけど、あのサイズであんなクイックでシルキーなスピンムーブとかできるヤツ、JOしかいねえ!うーん、対抗馬がいたとしても、ヘルシーなときのアマレくらいか…とにかく、ジャーメインてやっぱりスペシャルな選手だ、と興奮したのでした。

 その他のシリーズでも、エキサイトメントの数々で、本当にキリがない、書ききれない、眠れない…みんなもプレーオフ、思い切り楽しんでね!!

April 26, 2006 03:54 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年04月19日

ハンガーのフープ

いよいよ、明日でレギュラーシーズンも終了!

プレーオフ出場チームも東西ともに確定し、NBA好きにとっては1年で最もエキサイティングな季節がやってまいりました。

私の心もわくわく!と同時に、毎年この時期には暗ーい気持ちにも。なぜなら、もう永遠に来なくていいと思っている誕生日が、やってきてしまうからだ(笑い)。22日生まれなので今年は土曜日。だいたい毎年プレーオフ開始日前後になる。なので、必然的にこれといって手のかかったパーティーなども、できません。ま、でも、うれしくないんだから、いいけどね(泣き)。

そのバースデーの代わりといってはなんだが、昨日月曜日のニックス最終ホームゲーム後には、ゴクゴク飲んでしまった。もちろん、お酒を、だ。もっとも、どちらかというと、というかどちらかと言わなくても明確に、なんか<ヤケ酒>だったのだけど。だって、ニックスのやつ、最後の最後まで、しかもリーグ最下位を競うボブキャッツに、ラスト・ホームゲームで負けやがったのだ。シーズン中ずっと、ゲームを見守ってきた地元メディアにとっても、これはどれだけ情けないことか。「消化ゲームとはいえ、お前らには<意地>というもんがないんか、<意地>というものが!!」と、星一徹のように、腹がたって仕方なかったんである。

ご存知と思うけど、現在ラリーさんは出勤していない。@キャブス戦で、胃の痛みを訴えて病院に運ばれた彼は、そのあと指揮をとっていないのだ。ここぞ! とばかりに、ポン吉の言葉をなにか引き出そうと、彼に群がるメディアたち。ポン吉は、そんなメディアの下心を分かっているので、「PRのジョナサンが同席しないとしゃべらんぜ。彼に俺の発言を全部タイプしてもらう。この件に関して、キミたちには都合のいいようにいくらでも揚げ足を取られる可能性があるからね」と、しょっぱなから牽制。しかし、ここぞとばかりに悪評をたてられないようにだろう、いつもはできるだけメディアを避けているポンだが、ラリーさんが倒れて以来、むしろ積極的にメディアに応えようとはしている。

そんなポンは、毎年恒例の<ニューヨークポスト:NYアスリートのあれこれランキング>において、<最も嫌われているアスリート>部門と、<最も精神的に未熟なアスリート>部門で、堂々!?の1位に輝いてしまった。

またまたポン吉ネタ!?と思わないでね(笑い)。だって、NYエリアのNBAメディアとしては、できるだけ彼の素顔を伝えてやりたいなあ、なんて思ってしまうんだもの。

ラリーさんが欠席した初めてのゲームであったミルウォーキー戦の日。ゲーム前、ポン吉は、首に何か白いものをかけていた。近くに行って見ると、それはハンガーを折り曲げて作った輪っかであった。「それ、何?」と聞くと、

「これはねえ、バスケットの<フープ>さ。俺たちがガキの頃はね、チビスケたちはなかなかプレーグラウンドでバスケをさせてもらえない。でっかいブラザーたちが占領してるから。かといって、俺らなんかくらいの家には、子供用のおもちゃのフープとかを買ってもらえるような経済的余裕は、なかったからね。で、俺たち皆こうやって、ハンガーを折り曲げて輪っかにして、フープ代わりにしたもんなんだ」と、教えてくれた。それを聞いた私は、思わず胸の奥がちょっとキュ、となって、泣きそうになってしまった。

ここ1年間さんざん批判にさらされ、NYを心から愛しているNY出身の男にもかかわらず、紙面上だけでなく彼がずっとあこがれ続けてきたアリーナのホームクラウドにまで、冷たいブーイングを浴びたポン吉。冷静に客観的に判断すれば、決して彼だけが悪くて今季の弱小ニックスになってしまったわけではないのに、彼1人が<スケープゴート>にされ、叩かれに叩かれまくったのだった。「みんな、いろいろ言うだろうし、俺がこう言ってもなかなか信じてもらえないんだろうけど・・・でも、ほんとに正直に、今シーズンは俺にとって、<ベスト・シーズン>だった。俺の人生にとって大事なことを、本当にたくさん、学んだ。たくさん、だよ」。シーズンが終わるこの時期に、こんなことをつぶやきながら、子供のころ、彼がまだおもちゃのフープを買うお金を持っていなかったころに、NBAプレーヤー目指して懸命に練習するために作った<ハンガーのフープ>を思い出し、再現してみたポン-そんな彼の心境が、痛いほど分かる気がして、私も切なくなってしまったのだ。

明日、かたやプレーオフに向けて盛り上がっているお隣ネッツとのゲームを最後に、今シーズンを終わるニックス。ラリーさんにもポンにも、しばらくの間ストレスを忘れて、ゆっくり休んでほしい。

さて、ネッツは今日、ビンスのシングルシーズン・通算得点で、フランチャイズレコード達成、という記録も飛び出し、明日のニックス戦を終えたらあとはプレーオフに向かってまっしぐら、という状況だが、対戦相手であったシクサーズは、プレーオフ進出ならず、という悪夢の結果となってしまった。

前回、クリスとアレンのことを書いたばかりだが、なんとこの2人は今日のネッツ戦に無断欠勤。消化試合でプレーしないことは分かっていても、ホームゲームであるのだから、絶対にベンチには座ってチームをサポートするべきだった、無断で現れないとはなにごとか、とネッツ・ブロードキャストを担当するマーク・ジャクソンも怒っていた。「私はね、あの2人のことは個人的には好きだよ。でも、今回のこの行為は、間違いなくおかしい。100%間違っている」。

私も同感だ。2人とも、あまりにも悔しくて情けなくて、気が抜けてしまったのかもしれないけれど、今日は現れるべきだったよ。シクサーズは、彼らに罰金を課すそうである。

*注:のちほど、<欠勤>ではなく、大遅刻して現れたことが確認された。いずれにしても、ビリー・キングは頭爆発状態で怒っている。「来季のチーム(ロスター)を考える!」とも・・・

シクサーズのプレーオフ進出絶望が決まったのは日曜日のことだけど、最後に彼らを葬ったのは、マジックだった。

マジックは、スティービーをトレードしたのが効いたのか、いきなり勝ちだし、3月31日からこの4月15日のフィリー戦まで、実に8連勝を続けていた。しかも、ダラスから始まり、デトロイト、マイアミ、サンアントニオと、プレーオフ戦線のトップに位置する強豪チームをことごとく破り続けて、あわやプレーオフ滑り込みか!? というところまでいったのである。

サンアントニオ戦も少し見ていたが、ここでも何度か書いた<モデル志願>!? お子様ドゥワイトの、TimmyーDとのマッチアップもかなり見所があり、エキサイティングだった。

「あの子がピークに達するとき、僕は既に引退しているだろうことを、本当に良かったと思う」なんて表現で、ドゥワイトのすごさを語ってみせたTimmyーD。かたや、ハイスクールからリーグ入りした大先輩で、ドゥワイトのあこがれで目標だ、というKGも、「いったい、最近の子に飲ませるミルクには、何が入ってるんだい!? あのガキの才能に、俺ははるかに及ばない」と絶賛。

あのアレン・アイバーソンの<プレーオフ進出の望み>を絶ち、ゲーム終了のブザーが鳴った瞬間に呆然と青ざめさせたのは、28得点、26リバウンドという驚きのスタッツを叩きだした、この20歳の明るい<オトボケ>くんだった。一体、どこまで伸びていくのかドゥワイト? 来シーズンのマジックは、本当に楽しみだ。噂によれば、念願のビッグマン獲得のために近い将来、RJかビンスのどちらかを放出しなければならないかもしれないネッツは、それがビンスだった場合に彼のホームタウン・チームでもあるマジックと交渉することもあり得る、ともささやかれている。

ビンスがNJからいなくなるのも残念だけど、ドゥワイトとビンスとのコンビもまた、相当ダイナミックでエキサイティングな気もしない? と、プレーオフも始まってないのに、ちと気が進みすぎました(笑い)。

明日は、最後のニックスを見てくるね。とにかく、キレイに、しめてくれたまえ。ポンもスティービーも、アレンとクリスみたいに休まないように。頼むよ。

April 19, 2006 02:53 PM | コメント (6) | トラックバック (0)

2006年04月13日

スシとアツカンとクリス

もう、何をずーっと笑ってんのかなあ、アレンは。

本日は、8位に滑り込むことができプレイオフに進出なるかどうか、レギュラーシーズン最後の戦いを続けている<ぎりぎりシクサーズ>がNJにやってまいったのだけど、ゲーム前のロッカールームに珍しく出てきていたアレン王子。出ていたのはいいけど、アレンは<王子>なので、通常ゲーム前はメディアと話さないことに決めてらっしゃる。で、今日も、「今俺に話しかけないでくれたまえ」サインのヘッドフォンをしていたので、もちろん私も放っておいたのだが、チームメイトですら王子を1人にしようと放っていたのであった。
しかし、当の本人は、「なるほど、やっぱり、アイバーソンほどの<闘魂>の男だ、試合前は精神統一をしたいのだろう」と考えるファンがたくさんいるであろうのを尻目に、実は己のポータブルDVDで何かを見ながら、「ん、うふ、Damn、ガハハハハ!!!」と、ずーっと笑いこけていただけ(笑)。ヘッドフォンをしているのでもちろん周囲に音は出ていず、沈黙を破って突然笑い出したりするので、周囲のチームメイトたちもその度にドキ!とするやらなんかオカシイやら、<御大アレン>を見守っていた。デイブ・シャペルかマーティンのコメディでも見てたのかな、アレンちゃん?


しかし、そんなリラックス・ムードもつかのま、ゲームでは40得点10アシストと、いつものアレン・アイバーソン。NJは、先日の手痛いキャブス戦での黒星まで、実に14連勝を続けていたという好調さだったが、今日は久しぶりのブロウアウト。大差で負けた。まあ、昨日はロード戦、バック・トゥ・バックで疲れてたのもあるだろうし、<ぎりぎりPhilla>と違ってディビジョン優勝も決めてプレイオフ進出も今や確実なネッツだから、仕方ないかもだが・・・だが実に、シクサーズはC-Webb、そしてもう1人のAI:イグダーラと、3人がダブル・ダブル。それじゃあ、NJも勝てっこないのだ。


同じくゲーム前、ここでも既に何度も触れたけれど、その優しいスマイルとナイスさで、老若男女すべてに人気のクリス・ウェバーと、ちょっと雑談。本当に、どんなときでも、こちらのスマイルにスマイルで返してくれる、<社交性>のある大人なクリスだ(どこかのスターのように、心の中で思っていることはとってもナイスでも、照れとかどうしたらいいかわからないとかで一見ムス、となってこちらを混乱させる方もいるが)。今日も、エボニーの肌と好対照な真っ白な歯キラ!スマイルを返してくれ、もうほんと、いつか歯磨き粉のCMに出てほしい(笑)。日本酒、しかもアツカンとスシも好きなクリスに、「でもこの時期にはなかなかできないねえ、スシとアツカン?」と聞くと、「あー、恋しいね、アツカン(遠い目)・・・でも、勝ちたいからね!サケはちょっとの間、オアズケ(笑)」とニコニコしていた。


クリスとアレンは、3月のある日、夜中に電話で長いこと話したのだそうだ。
夜の3時に、アレンがクリスに電話をしてきて、「Yo、クリス。俺たち、何をするべきだと思う?どうしたら、勝てる?お前の意見、聞かせてくれ」と、切り出したのだそう。「みんな、アレンて男がどれだけ<勝利>に執念を燃やしてるか、知らないんだよ」−オフの間には、「アレンと一緒にプレイできない」と友人に漏らしたということで話題になったクリスだけれど、その真偽は別として、今は問題なく、オンコートでもオフコートでも上手くやっているようだ。
だいたいが、クリスって人は、メディア間だって評判がいいけれど、チームメイトからの評判もとてもよく、彼のことを「親友」と挙げるプレーヤーがたくさんいるのも事実。あのスプリ親分に始まり、キングス時代の有名困ったちゃん:ジェイソン・ウィリアムスも、「クリスが俺をチームにとけ込ませてくれた。本当に感謝している、離れたくない友達」と絶賛していた。そのクリスだもの、時間をかければ誰とだって、うまくやれるだろう。
「でもね、僕だって、ナイス・ガイでないときもあるんだ」−<Stay Humbleー常に謙虚であれー>をここ数年のポリシーにしているというクリスが、<ナイスガイ>でないときもあるという驚きのケースとは!?ー次回、というか不確定だけど(笑)、この続きはまた、乞うご期待。

April 13, 2006 03:30 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年04月07日

悟りのキング

こちらUSは、今週の日曜早朝2時から、夏時間になりました。


<冬時間、夏時間>て、日本ではなじみのないことだよね。
国土面積が大きいこの国では、あるのです。冬時間は、日本との時差14時間、そして夏時間は13時間。最近は、携帯電話やコンピュータなどは自動的に変わってくれてるので、ボンヤリ者の私でもなんとかポカをせずにすんでいるけど、これに気づかなかった、ついうっかりしていた、ということで、この年に2回の<変更日>には会社や学校に遅刻してしまう人などが、結構いるんです。マイ・メン・ラシードは、しっかりこれをやってくれた模様(笑い)。チームの集合時間に遅れ、コーチはお仕置きとして彼をベンチ・スタートにしようかとも考えたけれど、スタメン5人の連続スタメン記録がかかっていたので、通常通りにした、と。もちろん<遅刻>はいけないけど、この手のものはなんだかやっぱりラシードらしく、笑えるよね。折しも、日本からオーソリティ<コーチK>がNYにいらしてたので、「どーすか、こんな選手、チームにいたら。やっぱ、怒りますか?」と聞いてみる。コーチKは、「いや〜、仕方ねえだろ、あいつみたいなヤツなら」と言って、くっくっ、と笑っておられました。


さてさて。
<夏時間>になったはずが、まだ雪が降ったというNYに、<キング・ジェイムス>がやってきたが、しかしなんと、ニックスは勝ちました(笑い)。まあでも、最大で19点もリードしていたのをいっきにくつがえされたのだから、いつものニックスではあったのだが。ジャマールが37得点という爆発ぶりを見せ、ゲーム後も大勢の記者たちに囲まれていたが、しかし私は、もう一人の立役者は前にもここで少し紹介したキンテル・ウッズだと思う。スタメンで出て、レブロンをガードすることをまかされた彼は、35分ちょっとのプレイタイムでなんと1本しかフィールドゴールを放たず、0得点。ただひたすら、レブロンにぴったり張り付いていたのだ。キャブス、レブロンが追い上げを見せたのは、このキンテルが長くひっこんでいた3Q、4Qの間。ファーストハーフでは、レブロンをFG%30%以下の、8得点に抑えてたのである。ラリーさんも、「キンテルのディフェンス努力は評価してやらにゃ。彼の貢献も、我々に勝利をもたらした」と語った。
ゲーム後、それでもあまり記者たちに囲まれてない地味派!?の彼のところへ行って、ちょっと質問してみる。「レブロンをよく抑えていたけど、ラリー・ブラウンコーチには、正確にはなんと指示されていたの?」と。「とにかく、彼にジャンパーを打たせるように、って言われてたんだ。ドライブさせてはいけないと」。得点は0だったが、自分の仕事ができたので全然気にしていない、とのことだった。リバウンドはそれでも、いつものように8つほど取っているし、必ずしも数字にいつも現れるわけではないものの、オフェンスリバウンドも彼だけは毎回きちんと取りにきているところなど、感心ものなのである。コーチの指示を忠実に守れる、というところも、ラリーさんお気に入りのゆえんかもしれない。Good Job!とホメたのでした。


かたや、NBA入りする前から既に大スター、なレブロンくん。相変わらず、ルックスも発言もメディアへの対応等も、「本当に本当に21歳?年、ごまかしてない?」と言いたくなる、<大人ぶり>である。そつがない、といおうか。超話題!の
弱小チーム:ニックスに、ここへきて2点差で負けるのって、どんな気分であろう。「こういう負け方なら、むしろブロウアウトのほうがマシだ、と思うくらいだよね」と、彼は語っている。しかしながら、個人的には最終的に36得点、彼らしい信じられないアスレティック・プレイや<マジック・ジョンソン・パス>も飛び出し、NYの観客も満足。そして彼らは土曜のネッツ戦までこのエリア滞在、ゲームも中2日なし、とあって、もーうNYで遊べるのが嬉しくてならない様子であった。


レブロン。
クリーブランド生まれのこの人は、間違いなく次代を担うスーパースターだ。
彼もまた、多くのNBAプレーヤーたちのように、タフなバックグラウンドで育っている。
16歳で彼を生んだ母親は、<遺伝学上の彼の父>がまったくもって<ダディ役>をやらなかったため、1人で苦労してレブロンを育てることになる。仕事も安定せず、次から次へとアパートを追い出される日々。新しいボーイフレンドは、ドラッグ・ディールで刑務所を出たり、入ったり。レブロンは幼いころからスポーツに才能を発揮していたが、学校の授業にはほとんど出ず、ドロップアウト寸前。「もう少し安定した環境が、彼のスクールワークには必要だ」という恩師:ウォーカーのすすめで、レブロンはこのウォーカー先生宅に住まわせてもらうことに。ここから彼の心理状態も安定し、5年生のときには賞をとるほどの学業成績をみせたそうだ。


「元々頭のよい子です」
彼を知る周囲の人々は言う。その頭の良さが、彼の行動、思考を既に大人のものにしているのかもしれない。
ガールフレンドは、ハイスクールから続いている、かわいいけれど本当に<普通>の人。つい最近まで、メッキのアクセサリーをつけていたということで、要はそういうことを気にしない、「どうして本物を買ってくれないのよ!?」などと文句を言わない女性であるのだろう。もちろん、皆さんご存知のように、レブロンにはダイヤモンドやプラチナなんか、店を開けるほどに買える経済力があるのに、である。
レブロンは、女性だけでなく、早くもそういった<スター・ライフ>に付随してくる<いとも表面的だが華やかで魅力的なもの>−いわばBling Bling−の空しさ、価値の無さに気づいてしまった人のようである。<本当に価値あるものを知っている>し、それを評価し大切にする賢さを身につけているからこそ、希有の才能を生かしきれているのだろうし、それが若くして<キング>になれたゆえんであろう。


ちょっとくらいハメをはずすところなども、実は見てみたい気がするが、それはもしかしたら逆においおい、もっと年をとってから、見せてくれるのかもしれない。まあ今回は、NYを堪能してってください(笑い)。彼女にジュエリーを、5番街で勝っていってやってね、キング(笑い)。

April 7, 2006 02:33 AM | コメント (2) | トラックバック (1)