2005年09月21日
Fresh Prince Of NBA Vol.5
我らがアレン・ザ・プリンス、今日21日から23日までTokyoをヒットすることになっているけど、アレン・ファンの方々は楽しみにしてることだろうね! リーボックのツアーで、日本は東京、このあと中国は上海を、ヤオ・ミンらと一緒に回ることになっている。11月に<アンサーIX>出るしね。バスケ・クリニックや、店舗でのイベント等を予定してるらしいけれど、「実物アレンちゃん in ジャペン!を見てきたよ!」なんて、興奮のコメントもお待ちしておりますよ。
田臥勇太くんも、まだ契約の詳細は発表されてないものの、クリッパーズとひとまずサインしたということだし、日本はちょっとうれしいこと続き!?
さて、今回のアレン王子。Rbkが提唱している<i am what i am>、このキャッチフレーズをそのまま冠した、アジア・ツアーということ。ちなみにこのフレーズって、<俺は、俺自身である>っていうような意味なんだけど、このシリーズのモデルに起用されている人々は、アレンといい50といいJay-Zといい、ホントにみな<i am what i am>な方たちばかり。彼らだって人間、今までの人生、ときには<自分に自信が持てない>瞬間もあっただろうが、それでも<己>を信じ、<俺は俺である>という信念を頑固に貫いてきた人々だ。
「I don’t respect no one」-俺は、誰のこともリスペクトしちゃいない-<神様>マイケル・ジョーダンに、そう言ってのけた10年前のアレン。「他人に弱みを見せてはいけない、少しでも<ソフト>な印象を与えたが最後、ナメられる」-アレンが育ってきたHood-ゲットー地域-の常識だ。そんな彼にとってこのときは、たとえハッタリであっても、こういった強い言葉を吐く必要があると思えたのだろう。
彼がリスペクトしているのは、<自分自身>と<家族>と<ホームボーイズ>、いずれも長くつきあってきて、<自分に対しての真心>が確認できている対象のみだった。
出会ってまだ半年にもならないリーグの連中はみな、アレンにとって<先輩>でも<友達>でもなく、<自分の強さをまず認めさせなければならない他人>だったのである。
そんなアレンは、「キミのここをこうしなさい、スラングばかりのそういう話し方はダメ、その髪型は良くない、イレズミはダメ、練習をサボらない、ウエートをやれ、タコスばっかり食べるな・・・」などと、<自分を変えよう>としてくる人々、組織を激しく拒否した。
「俺は、Rbkが好きだ。だって彼らは、最初から俺を、<i am what i am>でいさせてくれるんだ。だからずっと、ディールしてるんだよ」。最近になって、アレンはまた、こう語った。
「しかしキミは、日々<ベター>に成長しなければならないんだ。<成長>とは、キミの嫌いな<改造>では、決して、ない」。お前の信念や個性自体は変えなくてもいいが、しかし、やはり悪い面は努力してなくしていかねばならない、ということを教え込むのに、ラリー・ブラウンはさまざまな苦労を重ねた。彼がまず最初に着手したのは、膨大なシュート試投数を誇るアレンを、PGからSGに変えること。アレン自身にとっては、悪いチェンジではなかった。アレンが同意したので、ブラウンとチームは、アレンSGを中心としたチーム作りをするためにスタックハウスを放出し、ペイトンに鍛えられた粘り強いディフェンスをも持ち合わせるピュアPGのスノウ、職人肌のマッキーらを獲得。後にこの2人が、アレンの無二のチームメートになっていく。
しかし、ブラウンはアレンに、日々波乱万丈、といった感情を味合わされた。あるときはとても素直にブラウンのいうことを聞き、初々しく頑張るかと思えば、あるときはふてくされてしまい、反抗しようとする。練習はサボる。アレンは、「練習に出なくたって、ウエートをやらなくたって、幼稚園児じゃあるまいし、それでもゲームそのものに命をかけて、勝利に貢献すればいいんだろう?」くらいに思っていたのである。実際に、前の晩、クラブに出かけて朝方まで大騒ぎをし、大酒を飲み遊んで帰って、昼間の練習は寝ていてサボり、それでもその夜のゲームでは40得点、といったことを繰り返していた彼なのだった。
喜怒哀楽、すべての感性に、ドラマティックに刺激を与えてくるアレンに、ブラウンは堪忍袋の緒が切れてはトレードを考えたり、メディアに怒りをぶつけたりしていた。そんな中、打ち解けてみればこんなに楽しく、情に厚いヤツはいない、と分かりかけていたスノウとマッキーは、「コーチ、俺たちがヤツを起こして、練習に連れてくるから。これからは、サボらせない。俺たちにまかせてくれ」と、何度もアレンをかばった。
一方で、ブラウンも少しずつ、<アレンにとって有効な方法>というのを体得し始めてはいた。まず彼が感じたのは、
「このガキは、おそろしく誇り高い。プレーで何か注意するときにも、チームメートみんなの前で言ってはダメなのだ。そうすると、彼は、自分のメンツを傷つけられたと恥に思い、本当は何を怒られたのか理解していても、ムクれて反抗してしまう。怒るときには1on1で、他の誰も見ていないところでなくては」。
実際にアレンのメンタリティーというのは、本当に王族のように<誇り高い>ものだったのである。
「俺に何か不満があるんだったら、TVに、新聞に、ラジオに、キミたちメディアにそれをぶちまけるのではなく、俺本人に言って欲しい。俺は今まで一度も、コーチ・ブラウンの悪口を、メディアに向って言った事はない!」
-あるとき、こうメディアに吐き出したアレンだったが、これは本当だった。気をつけてはいても、ブラウンは割にメディアに打ち解けるタイプのコーチで、やはりときにアレンへの不満を正直にぶちまけてしまうのだった。<Fresh Prince>は、そうされることに一番、反発した。
そんな中、アレンは、ラッパーとしても活動しようとし、これがまた大きな話題をよんでしまう。ホームボーイズたちのヒップホップ・クルー、<Newport News>とともに、<Jewelz>という名前で<40Bars>という曲を完成、まずはラジオでプレーされ始めたのだが、この歌詞が、<女性や同性愛者を侮蔑している>というので問題になったのである。
偶然にもこのころ、私はNBAの取材を始めた。その年の夏に、いよいよこの40Barsをも含めたアルバム<Misunderstood>がユニバーサルから発売予定だったアレンに、それについて聞いたこともある。
「ふん、クールな曲ばっかに決まってんだろ。ジャパン・ツアー?ああ、行けたらそりゃ、行きたいね」。なんてぶっきらぼうに答えるアレンを思い出しながら、この曲を何度も聴いてみたものだ。
「俺のことをファゲット(おかま)と呼びやがったら/お前は土の下で蛆虫と一緒に寝ることになるぜ・・・」<俺は、タフでハードコアな人間。その俺を<軟弱だ>とバカにしやがったら、ぶっ殺すぞ>という意味である。
このフレーズが特に問題の個所として扱われたのだったが、私にはどうしてこれがそんなに<問題>なのか、ちっとも理解できなかった。確かに、<ビOチ>や<ファゲット>は、侮蔑用語かもしれない。しかし、これらの単語は、<マッチョ性>が基本のラップ曲には死ぬほど登場してくる言葉で、アレンの曲だけに限ったことではないし、ヒップホップではこういった言葉が、ある意味その<芸術性>の一部なのである。「子供たちのお手本であるべきプロ・アスリートが、そんな暴力的なラップを出した」というわけで問題にされたのだったが、ブラック・コミュニティ&カルチャーの渦中にいる人々、はたまたそれをよく知っている人々にとっては、「はぁ~?」という、開いた口ふさがらない状態の、ピントのボケた騒動であった。
「これはね、<ラップ>っていうんです、知ってる!?ただの、<一アート>なんだ。俺の本来の人間性とは、別物なんだよ。あのね、それで特に俺のは、<ギャングスタ・ラップ>って呼べるかもなの。知ってんのかよ、ねえ!?ただの、アートなんだぜ!?」
-ピンぼけの質問を投げつける記者たちに向って、アレンは叫び続けたものである。
そんなアレンも一昨年、私がそれを振り返り、「ギャングスタ・ラップのラの字も知らないメディアに、苦労していたよね」と聞いたとき、「なーに言ってんの、girl!?俺のは、ギャングスタじゃないよ、とてもお上品だったじゃないか(笑)」なんて、笑ってジョークをかませるほどに、大人になっていたのだけど。
結局、アルバムもシングルも、オクラ入りとなってしまった。
ちなみに私は、プロモ盤(アナログ)を持っている。いいでしょー!?お世辞ではなく、このアレンの曲、40Barsは、なかなか気に入っていた。ビートはチリング系で私の好きなユルいテンポ、アレンのうだーっ、としたフロウにもよくハマってるし、ライムのスキルはまだまだ荒削りかもしれないが、なによりアレンの声がいい。個性があって、低音が適度にきき、ハスキー。ちなみに、この当時いくつもの音楽雑誌に批評が出たが、「アレンがNBAプレーヤーではなくラッパー一筋で、ラップにかける時間がもっとあったとしたら、彼は素晴らしいアーティストになれるだろう資質がある」という意見も、いくつかあった。私も同感だ。「もう2度と、ラップはやんねー。No Mo Artist」って言ってたなー、アレンちゃん。気が変わってくれないかな(笑)。
ラップ騒動も収まってきた2000年夏、再び堪忍袋の緒が切れたブラウンが、ついにアレンをクリッパーズにトレードか!?といううわさが流れた。アレンは25歳になったばかり。「Yo、Cat Daddy,聞いてくれ!!」アレンは必死で、クローチにも訴えることになる-
September 21, 2005 08:49 AM
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コメント
毎回薫さんのブログを拝見させてもらっています。NBA好きにとっては最高のサイトです。アイバーがだしたCDのプロモをマジで見たいです。CDをだしたというのでもしかしたら中古とかであんじゃないかって探しましたが・・・もちろんあるはずも無く諦めました。毎回楽しみに更新されるのを待っています。頑張ってください!!!
投稿者 majin : 2005年09月22日 12:23
アレンの話はやっぱオロモイです。
40barsはちょうど50centがブレイクした頃で注目度も高かったですよね。
お蔵入りは本当に残念です。
関係有りませんがオレはコービーの12inchを持っています。
一度針を落としただけで2度目はまだ聴いていませんけど。大笑
投稿者 ぶぅ : 2005年09月22日 16:35
えぇーっ!! アレン来日!! 知らなかったよ〜ん(泣)
日本ではこうした報道すらサッパリなく情報が乏しいので、今みてビックリ&くやし泣き。
スポンサー側が混乱を避ける為という事で場所は極秘だそうですね。
どなたか“生アレン”を体験できた方はいるのでしょうか?
薫さま、ぜひ今回の来日の感想などアレン本人のインタビューを熱望です!
投稿者 小梅 : 2005年09月23日 15:11
行ってきましたよー、アレンちゃんのクリニック観戦。
中学生がアレンちゃんと3on3やって、パスを貰ったり、出したり。ディフェンスついたりつかれたり。すっごくみんな緊張しつつ楽しそうでした。忘れられない経験でしょうね。彼らの中からまた田臥くんの後をおってNBA選手になる人が現れて欲しいものです。
私も5年ぶりくらいの生アレンちゃんに感動!!!!ずいぶん大人になりましたねー純粋な目はそのままでしたが。わずか20分程度の登場でしたが充分満足してきました。
投稿者 アレンちゃんマニア : 2005年09月23日 20:27
毎回楽しみに見ています!!!もうあと一ヶ月くらいでシーズン開幕、マニアにとっては実に興奮する季節が来ましたなぁ(笑)個人的にはアレンもメチャ好きなんですが、今度はナッッシュについての薫さんのブログ(見解?)も是非みたいです。時間があったらお願いします!
投稿者 ちび : 2005年09月23日 23:55

