2005年09月08日
森下雄一郎スペシャルインタビュー
こちらUSでは今、ニューオーリンズが受けた被害のことで持ちきりだ。
ブッシュ政権による被災者の救援活動に、人種的差別があったと非難するカニエ・ウェストのようなセレブリティも続出。ホーネッツもこのほど、キャンプをまずエア・フォース・アカデミーの施設を借りて行うと発表。被災の影響は、当初の予想をはるかに上回る甚大なものになっているようだ。このコラムの読者の皆さんからも、この被害についてのコメントなどをいただいた。最近、日本でも天災や事故の相次ぐ様相。どこの地域でも、被害を受けた方々の一刻も早い救援、復興をお祈りしている。
そんな中、USで頑張り続けているジャパニーズ・ボーラーたちもいて、なんとも頼もしい&応援したい限り。
早稲田大学から昨シーズン、ABAのハーレム・チームをメークし、今オフはトレーニングに励んでいる藤野素弘くん。以前、私のラジオ番組に出演してもらったが、我が後輩でもある彼、さらなる飛躍を期待したい!
そして、この夏AND1 ミックステープ・ツアーで大きく躍進した選手、アメリカン・バスケットボールにトライしているジャパニーズ・ボーラーのパイオニア、森下雄一郎くん(写真)。先月末、彼をNYでキャッチしたので、今回はスペシャル・インタビューを届けたい。アレン王子の続きを書きたいのもヤマヤマ(ほんとにじらしてないってば(笑))なんだけど、ごめんねAIファンの皆さん、でも彼についてはまだまだ何回分もストーリーがあるので、ゆっくり書いていこうと思います。気長にお待ちくださいな。

Q:この夏は、ミックステープ・ツアーでフックアップされたんだよね、おめでとう。
A:フロリダのタンパで、引っかかった。200人くらい参加者がいて、最終的に3人に絞られたんだけど、その3人に残れたんだ(このインタビュー後、プロビデンスでもかなりのプレイタイムをもぎとった)。
Q:やっぱり、厳しかった? 他のボーラーたちのレベルは高いと感じたかな?
A:ピン・キリ(笑)。もう、めちゃくちゃすげえやつもいれば、大したことないのもいる(笑)。プロフェッサーともマッチアップしたんだけど、彼のオフェンスは確かにすごい。でも俺のディフェンスは、やつを身動き取れなくすることができたよ。
Q:森下くんは、以前はブルックリン・キングスに所属していたよね。今回、AND1 ミックステープ・ツアーにトライしたのはどうして?
A:俺、今名前がある人にしか興味のないようなとこ、やなんです(笑)。
Q:日本人で、アメリカン・バスケットボールにトライしたパイオニアとして知られるあなただけれども、そもそも最初のきっかけは?
A:俺、学生のとき、日本で認めてもらえなかったんだ。全国大会に出たことないから、って。でも、バスケがやりたかったし、どうせあきらめるんなら、その前にアメリカにトライしてから、って決めた。最初はハワイに行ったんだよ。18歳のとき。「すげえ」って思う反面、10日間のうちに「俺にもできる」って、思ったの(笑)。ポジティブでしょ。
Q:今では英語もペラペラだけど、言葉をも含めて、最初は困ったこととかあった? なんだか、すぐになじんだように見えるけれども(笑)?
A:そりゃあ、最初は、大変なこといっぱいあったよ。でも俺、関西人だからかな、向いているみたい? ずっとこうやって、生きてきたし。それにね、俺が簡単に「やーめた、もう」って言うわけにはいかないの。そしたら、「なんだ、やっぱジャパニーズはダメじゃん」って、俺のあとに続くやつらへの道をも閉ざしてしまいかねない。俺個人の話、ってだけじゃなく、「ジャパン」をリプレゼントしている責任があると思うんだよ。
Q:素晴らしい!…で、いろいろ慣れてきたところで、自分がサバイブしていくための道なども、見えてきた?
A:最初は、「アメリカ人の真似しよう」って、思ってたの(笑)。でも、それじゃあ生き残れない、ってことに、そのうち気づき始めた。運動能力とか、体のサイズとか、もう、どう頑張ってもかなわないとこは、あるんだよ。だから、<日本人のいいところ>を思う存分発揮するしかない。例えば、アメリカン・ボーラーは、前後の動き、ステップが、速いとするじゃない? 日本人は、それには勝てないかもしれないけど、逆に横の動きには強いんだ。だからディフェンスは、圧倒的に俺たちのほうがうまいよ。
Q:普段のトレーニングは?
A:ウエーイトやコンディショニング・トレーニング。メンタル・トレーニングに、武道もやってるんだ。
Q:武道?
A:さっき言ったように、<日本人としての体を使い切る>、これには、武道がいいんです。
Q:なるほど…それで、やはりファイナル・ゴールは、NBAだよね。
A:うん。ただ、<スターターで出て、48分間プレーするPG>になれるとは思っていない。俺にNBAでの可能性があるとすれば、ベンチから出てゲームの流れを変えたり、得意のディフェンスで相手チームにプレッシャーをかけたり、といったような役割だと思うんだよね。それでも、今の俺が1、2分プレータイムをもらえたとする、そうすればそれが、10年後のジャパニーズ・ボーラーたちがNBAのコートで10分間のプレータイムをもらえることに、つながっていくと信じてる。
Q:すげえクールです。そんな森下君から、ボーラーたちに言いたいこと、メッセージ、ある?
A:みんな、何か、やろうぜ! バスケで金稼いで、いい車乗って、っていうのもいいけど、それだけじゃダメだよ。クリニックを開くとか、チャリティーをやるとかさ、何か周囲のためになることが、バスケを通じていくらでもできるじゃないか。俺も、そういうことをできるだけやっていこうとしているし、実践してる。ボーラー自らが自発的にそういう活動に取り組むのが、本当だと思うぜ。
Q:OK、全く同感。最後に、日本のバスケがもっと盛り上がるためには、どうしたらいいと思う?
A:「ヒップホップを聞くこと、浸透させること」。俺は、これだと思う。ヒップホップとバスケットボールがいかにリンクしてて、大事なリレーションシップがあるということ、もっと日本にも知ってもらいたいし、理解してほしい。これについては、イベントに協力したり、俺もいろいろトライしてみたりしてるけど、まだまだこれから、って感じがしてる。ぜひ、ベターな状況にしていきたいね。
写真撮影=吉田宗彦
September 8, 2005 10:26 AM
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コメント
薫さん、お久しぶりです!・・・やっぱり日本ではバスケが浸透していないですよ。正直野球やサッカーなどは一点が貴重だけど(バスケも)それが決まるまでが異常に長い。その点バスケは常に展開が変化していくため、飽きることがない。そうなれば勿論見せるプレーも増えてきてより楽しくなる。これほど頭と体を使い観客を楽しませるはないんじゃないかなぁ。どーも日本には受け入れがたい暗黙の文化があるのかもしれないですねぇ。だから外国に挑戦している森下さんのようなパイオニアを先頭に日本のバスケ観が広がれば嬉しいなぁ!!!将来につながる挑戦をしている森下さん、カッコいい先駆者っす。頑張ってください。
投稿者 ちび : 2005年09月09日 00:37

