2005年08月10日
ポン吉道場
いやー、さまざまな選手が、いろんなチーム間を動いているね。気になるところでは、やはりお隣のNJネッツ。適切なコマと思われた(シャリーフ・アブドゥル)ラヒムは故障のことを再考しなければならなくなり、まだディールは確定していない。
「未来のラリーバード」とドラフト時にうたわれた(ブライアン)スカラブリニは、ボストン行きとなった。彼はファンにとってもアイドル的な存在で、ひとたびゲームに登場してきてボールを持つたびに、スタンドから歓声が沸き起こったものだった。ちょっとお調子者の気のいいヤツ、といった性格で、ノっているときなどたまに行き過ぎて、下手なドライブにもトライしてみせ、「今彼はきっと、自分はビンス・カーターだと思ったんだよ」と辛らつだが、爆笑もののジョークを記者連中にささやかれるほどのNJの人気者だった。ちょっと寂しい気もするな。1度もインタビューをしたことがなかったので、少し後悔。

ラリー・ブラウン就任で揺れたNYでは、我がポン吉(ステフォン・マーブリー)が先週、キッズのためのキャンプを行った。これがまた、笑っちゃった~!!だって、なんだか驚くほど、ポンちゃんはコドモを扱うのが上手いんだもの。やっぱ、自分もコドモだから、彼らの気持ちが分かるんだろうか・・・(怒るなポン吉)。
今回は、前回に引き続き、アレン・ザ・プリンスの話を期待してくれていた方も多いと思うんだけど、ゴメン、それはまたじらすことにして(笑)…というのは冗談だが、この<ポン吉キャンプ>があまりにも面白かったので、ひとまず今回はそのレポート、しちゃいます。
<オフシーズンのNBA選手、夏のひとコマ>なり。(そういえば、アレンちゃんの夏のひとコマ!?としては、彼はこのポン吉キャンプの前の週末、NYにいた。7月29日の金曜日には、ブルバードというクラブで夜遊び。そして翌30日の土曜日には、マジソン・スクエア・ガーデン近くのペンシルバニア・ホテルで、スティーブン・A・スミスのトークショーに出演。ポンとも昔馴染みアレンちゃんだから、NYでまた一緒に遊んだはず)。
ポンちゃんの指導法というのは、まずコドモに<大声>を出させることが<軸>。
いくつかのお決まりフレーズがあって、コール&レスポンス方式だったり、自分と同じフレーズを復唱させたり。これをシュート・フォーム練習などの合間に突然、キッズがドキッ!?とするタイミングでビシバシはさんでくるので、コドモたちは気が抜けないという仕組みなのだ。
1、ポン:「We are、?」 コドモたち:「One!!」
2、ポン:「I Love This Game!!」コドモたち:「I Love This Game!!」
3、ポン:「Y’all heard?(ゲームを愛してる、って俺が言ったの、聞いたか?)」
コドモたち:「Yes!!」ポン:「Y’all heard?」コドモたち:「Yes!!!」
…といった具合に、とにかくこれを繰り返し繰り返し、ことあるごとにはさみ、叫ばせる。そして、よそ見をしている子がいると、チョークの代わりにボールを投げつける(もちろん、痛くはないように手加減している)。またこれと平行して、ひんぱんに両手をあげさせる。両手をある数十秒間、空に伸ばし上げているということは、結構キツいことなので、これもDiscipline-忍耐力意を養うしつけ-なのである。
「もしゲーム(バスケットボール)を愛しているのなら、両手をあげなさい」。
ポン吉が、キッズに命じる。ポン吉にほめられたい一心で、コドモたちは震えてくる両手を懸命に、空に保ち続ける。
この前の週に、ジェローム・ウィリアムスがキッズに教えているのも見学したんだけど、JYDのやつはこれまた彼らしく、子供たちに向かって彼のシグネチャー・アクションである<犬の鳴き声>、「バウバウバウ!!」というのをやらせたり、キッズ1人1人に質問をさせて、それに面白おかしく答えてあげたり、やはり彼の性格が出た<優しい>キャンプだった。優しくて頼れるダディがコドモたちを温かく包み込んで、ひと夏のいい体験をさせてあげる、というフレーバーのものである。
しかしポン吉のそれは、何と言うか、<コドモたちと同じ目線に立って、厳しく、しかし面白く、ビシビシ指導していく小学校の人気体育教師>といった風情。すべての動作を嫌というほど反復させるのは、とにかく体と体のリズムにそれをたたき込み、何も意識しなくても自然にそうなるように、という目的もあるが、単調な繰り返しを我慢して努力するという、メンタルな<しつけ>にもかなっているのだ。
キャンプというよりは、<ポン吉道場>とでも呼びたい、厳しい規律がそこにはある。
どんどんヒートアップしていく、体育館の中の空気とポン&キッズの大声。このキャンプは結構参加費が高いのだけど、ポンがあれだけ熱心に指導してくれるのなら、私が親でも「ぜひ、ウチの子も!」と頑張ってしまうかもしれない(日本のキッズも参加できるよ。情報を知りたい親御さま、私も質問受け付けます!)。
しかしながら、いつもニックスのロッカールームで、ひときわコドモっぽい甘えん坊ポンちゃんを目撃している私には、特訓!?終了後に我が子を迎えに来た親たちがそれぞれ、「まーあどうも、ポン吉先生、ありがとうございます、ウチの子を…」みたいな感じで次々にあいさつし、またそれに対していっぱしの<先生>っぽく胸を張って、「いやいや、なかなかお宅のお子さんは素晴らしい、ははははは!」みたいに答えているポン吉が、もーうおかしくておかしくて…。
思わず心の中で、「ポンちゃん、よく頑張った!」などとホメてしまうのだった。
そんなポン吉は、この日キャンプを指導する前に、実は記者会見をした。
ラリーさんとの関係についてさんざん聞かれたが、持ち前の甘えっ子鼻声でジョークを連発し、記者連中を煙に巻いていた。
フィラデルフィアにおいて、アレンちゃんをPGからSGにコンバートしたのと同じことを、ラリーさんはポン吉にも試みるらしく、なんとポンちゃんは来季からは2番を担当するらしい。小さいころからずっと、NY・No.1PGとして名を馳せてきたポン吉だが、果たしてSGに向いているかどうか?
「Oh,yeah~、もちろん。俺ぁ、なんだってできるはず。1番も2番もおんなじガードなことには変わんないし。それに、SGになれば、その名のとおりシューティング・ガードだもん、<ん、俺、今、シュートにいっていいのかなぁ?>って、コーチの顔を見て考えなくても良くなるわけだから、いいんじゃん!?(笑)」
って、A---i、my man、その通り・・・今度からは思う存分、シュートしてくだされ。
※写真はポン吉道場の1コマ(撮影=鈴木千絵)
August 10, 2005 10:06 AM
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コメント
んを!肩透かし食らった。
アイバの重~い生い立ち話を覚悟していたのに、ポン吉か~!(笑)
このメリハリがたまりません。こういうオフ話は本当に貴重だし大歓迎♪また、そんなレアネタを薫姐さん節で聞けるのは至福なことです(アイバがクワイト・フランクリー収録中に感極まって泣いちゃった話、詳しく知りたいです^^お気が向いたらぜひ・・・)。お次は何かしら~と毎週ワクワクしています(^^)
NYは鬼のように暑いと思います。お体ご自愛のほど・・・
投稿者 saki : 2005年08月10日 18:35
カオルさん、相変わらずの面白ブログ、毎回楽しんでます!
オフシーズンでも、NBAの事がこんなに気になるのは初めてです。
そうかー、ポン吉もちゃんとやってるんですね。(ポン吉って・・)
アイバーソンの続きも気になるけど、個人的には、ジェイソン・ウィリアムス(ヒートに行っちゃったのかな?)のファンなので、いつか書いてほしいです。でもインタビューとか難しそ~。
これからも、生の(裏の?)情報楽しみにしてます。 がんばれ!
投稿者 lean on me : 2005年08月10日 21:47
毎回薫さんのコラム楽しく読んでいます。
ポン吉がキッズにバスケを教えている姿、私も一度見てみたいです~。ちゃんとやっているんですね(笑)
いつか私が大好きなガーネットの記事を読めることを期待しています。これからも楽しいコラム宜しくお願いします!
投稿者 keiko : 2005年08月11日 12:55
こんにちは。
アレンちゃんシリーズかと思いきや。。。
ポン吉くんで来ましたか。
そんなことよりジェローム!ここでジャンク・ヤード・ドッグネタに出逢えるとは。ピストンズ時代から彼の高いテンションに惹かれてます。ラプターズを出てからはあまり彼の話題は見かけず。さすがKaoruさん、大ヒットです。
毎週の意外な展開に。結構、好みです。
投稿者 アレンちゃんマニア : 2005年08月11日 22:00
はじめまして(^^)ネットサーフしてたらここにたどり着いたNBA大好きな高校生です。1つ読んだら面白くて全部の記事読ませていただきました。ビックリしたり、爆笑したり、感動したり──こうして取材の模様をすごく身近な視点で見れるっていいですね。いろんな選手達が今までより少し身近に感じられるようになりました。
それにしても私の好きな選手ばっかりとりあげられてるぅ(悦vv)1番驚いたのはアイバーソンやラシードさん絵描くんですか!?私も暇な時バスケ雑誌見ながら選手模写したりしてるんでなんか嬉しいなぁ(>∪<)でも読んでるとアーティストな結構人多いですね。
ホントにこのブログ見つけて良かったです。ここに来なかったら知れなかったこといっぱいです。これからも楽しみにしてますんで体に気をつけて頑張って下さい。また来ますね☆
投稿者 Blue : 2005年08月12日 13:07
はじめまして。いつも楽しく読ませてもらっております。
私はバスケットを見るのもプレイするのも大好きな27歳です。要はバスケを愛しているのですが、それと同じぐらい愛する my son がいます。(もうすぐ3歳になります)
親の身勝手かもしれませんが、自分の子供も自分と同じようにバスケを愛してほしいと願っています。実は1歳のときにドリブルが50回以上できました。(親バカですいません。。今は自分の真似をしてレッグスルーに try しています。。)
で、今回のポン吉道場を読ませていただいて、自分の子供も小さいときにそういうのに参加させてあげたいという気持ちになりました。もしよろしければ、NBA選手のキャンプの情報を教えていただけますか?
今から20年後、どれだけの Japanese NBA Player が誕生しているか想像がつきませんが、私の子供もMLBのイチロー選手や松井選手のように海を渡ります。。(笑)
投稿者 Shin : 2005年08月13日 12:27
今回のコラムも薫さんならではのレポートで面白かったです!
それはそうとジェローム・ウィリアムスが例の条項により解雇が決定してしまいましたね。NYKは総年俸額が凄い事になっているので誰かが犠牲になるのは仕方がないですが、彼のような元気者がいなくなるのは寂しいです。でもまだまだ若いので、違うチームで活躍する事、そして”ジャンクヤードドッグ”キッズクリニックの開催を願っております。
投稿者 josh : 2005年08月16日 21:43

