セルジオ越後 ちゃんとサッカーしなさい

プロフィル

 1945年(昭和20年)7月28日、ブラジル・サンパウロ市生まれ、日系2世。18歳でサンパウロの名門クラブ「コリンチャンス」とプロ契約。右ウイングとして活躍し、ブラジル代表候補にも選ばれる。1972年来日。藤和サッカー部(現:湘南ベルマーレ)ではゲームメーカーとして貢献。辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多く、各地の講演活動も好評。

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2007年07月10日

少なすぎる攻撃のバリエーション

<アジア杯:日本1-1カタール>◇9日◇1次リーグ◇B組◇ハノイ

 オシム監督も選手たちも勝ちゲームを引き分けにされて負けたような気分だろうな。「勝ち点3で1位通過を目指す」というシナリオ通りには行かないのがアジアのサッカーだ。どんなに内容がよくても結果的には紙一重になってしまう。底力を発揮しても差をつけられず、結局は実力に差がないという証明のようなゲームだった。優勝するために必要な1位通過は、現時点で厳しくなった。自分たちで難しくしてしまった感じだ。

 1点の怖さを思い知ったゲームだったんじゃないかな。確かにゲームは支配していたし、ボールは十分過ぎるほど回すことができた。ただし、サッカーは相手ゴールに入れるゲームなんだ。ボールを緩く回していても得点は生まれない。メリハリをつけた攻撃のバリエーションが少なすぎた。決定的なチャンスをつくり出すために、無理をしてでも勝負するシーンがあまりにも少なかった。だから絶対に決めなければいけない場面でも外してしまうんだ。とどめを刺せなかったのが、負けたような引き分けに持ち込まれた原因だ。

 2点目を取りに行くのか? 1点を守り切るのか? どうにも中途半端だった気がする。羽生で追加点を狙ったんだろうし、橋本で守り切ろうとしたんだろうが、監督の思惑通りに行かなかった。とどめを刺すなら得点できる可能性の高い選手を出した方が良かった。オシム監督にとって、起用した千葉の選手が外しまくっていたのは皮肉だったね。(日刊スポーツ評論家)

July 10, 2007 11:34 AM