セルジオ越後 ちゃんとサッカーしなさい

プロフィル

 1945年(昭和20年)7月28日、ブラジル・サンパウロ市生まれ、日系2世。18歳でサンパウロの名門クラブ「コリンチャンス」とプロ契約。右ウイングとして活躍し、ブラジル代表候補にも選ばれる。1972年来日。藤和サッカー部(現:湘南ベルマーレ)ではゲームメーカーとして貢献。辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多く、各地の講演活動も好評。

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2006年09月07日

監督だけの責任じゃない!! レベルダウンを忘れるな

<アジア杯予選:日本1-0イエメン>◇6日◇A組◇イエメン・サヌア

 最後にやっと勝つには勝ったが、今後に期待を抱かせるような内容ではなかった。海抜は高かったが、レベルの高さは全く感じられない試合だった。アジアのレベルで楽しむのであればこのチームでもいいかもしれないが、とても世界で通用するとは思えない。やはり、以前から言われていた谷間の世代だな。前の世代を超えるのは非常に難しいだろう。

 相変わらず引いた相手に対して崩すことができない。スキルと意識が感じられなかった。ピッチ状態が悪いんだろうが、個人で突破を図るとか、ドリブルで脅かすとか、サイドから正確なクロスを上げるとか、DFの裏を狙っていくとか、とにかくアイデアが足りない。後ろから単純に上げては競り負けていた。こぼれ球を次につなげることができればそれでもいいが、ほとんどセカンドボールを支配できなかった。クロスの精度の低さは悲しいほどだ。

 勝って当たり前の相手だが、いくらアウエーとはいえ、この程度の相手にこんなに苦労しているチームだ。時間が解決するとは思えない。プアな内容の試合しかできないこのメンバーが、万が一にでも世界と戦えるようになったとすれば、オシム監督は世界一の名監督だろう。

 弱い日本代表はオシム監督だけの責任ではない。サッカー関係者は日本サッカー界、Jリーグのレベルダウンが背景にあることを忘れている。この程度の日本代表しか選べないJリーグの実力低下を認識し、レベルアップを図らなければアジアでも勝てなくなる。現実に、クラブレベルではアジアを勝ち抜くことができないでいる。最低限、Jリーグの外国人枠を撤廃し、日本選手に競争意識を厳しく植え付け、はい上がることから始めないと、世界どころか本当にアジアでも勝てなかった時代に戻ってしまう。(日刊スポーツ評論家)

September 7, 2006 09:12 AM