セルジオ越後 ちゃんとサッカーしなさい

プロフィル

 1945年(昭和20年)7月28日、ブラジル・サンパウロ市生まれ、日系2世。18歳でサンパウロの名門クラブ「コリンチャンス」とプロ契約。右ウイングとして活躍し、ブラジル代表候補にも選ばれる。1972年来日。藤和サッカー部(現:湘南ベルマーレ)ではゲームメーカーとして貢献。辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多く、各地の講演活動も好評。

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2005年08月18日

楽に勝てたのに1点差…今の実力

<W杯アジア最終予選:日本2-1イラン>

 消化試合になった最終戦に、やっと勝った感じだ。もっと余裕を持って勝てる試合だった。確かに予選は初めて1位で勝ち抜いた。しかし、今後に向けての課題は相変わらず改善されていない。前半は何度も決定的なチャンスがあったが、1点しか取れなかった。日本の流れになっている時に追加点を奪っていれば、もっと楽勝だったよ。

 ダエイは動かず、イランの攻撃はミスが多く、速さもなかった。サイドから崩されるシーンも、ほとんど見られなかった。にもかかわらず、ポストに当てられたり、PKを奪われたり。結果的に1点差の接戦に持ち込まれたのは、ゴールを取れる時に取っていなかったツケが回ったんだ。

 試合の進め方もだめ。高校生じゃあるまいし、ペース配分も考えずに飛ばし、最後は足が止まり、バテバテになってしまった。とにかく選手交代が遅すぎる。今野、阿部の使われ方も戦術的な交代というよりは時間稼ぎの交代にすぎない。

 互いにベスメンバーではなかったが、それでも今回のイランが相手なら楽に勝てたはず。それなのに、楽に勝てないところが今の日本の実力なんだろう。W杯まで、きちんとした強化計画を組んで臨んで欲しいものだ。10カ月、準備期間は長いようで短い。(日刊スポーツ評論家)

August 18, 2005 11:04 AM

2005年08月08日

ツキの勝利、レベル上がっていない

<東アジア選手権:日本1-0韓国>

 宿命のライバル韓国には圧倒的に押されながらも、最後の最後に勝てたことは良かった。ただし、坪井のアクシデントで交代出場した中沢が決勝ゴールを挙げたのはけがの功名だろう。ジーコ監督の采配(さいはい)で勝ったのではなく、単にツキが戻ってきたんだろうな。韓国に勝ったという結果は出たが、優勝できなかったという事実は受け止めなくてはいけない。

 ゲーム全体を通じて日本の内容は貧しかった。ボールがつながらず、1対1でほとんど負けていた。ミスも多く、ゲームをつくることができず、攻められてははね返すだけで時間がすぎていった。勝つには勝ったが、昨年のアジア杯での勝ち方と全く同じで、成長の跡が感じられなかった。

 アジア王者として優勝を目指し臨んだ大会だったが、目的を果たせずに終わった。五輪世代も出場したが、レギュラーといわれる選手を本当に脅かすことができたのか? どちらの世代が出ても偶然とツキで勝つんじゃ、日本のレベルが上がっていない証拠だろう。総取っ替えしても、層の厚さがあるとはとても思えない。

 韓国に勝ったからこれで大丈夫と思っていたら、1年後のW杯では勝ち抜くことなんて、夢のまた夢だ。(日刊スポーツ評論家)

August 8, 2005 01:08 PM

2005年08月04日

アジア王者失格、達也だけ合格点

<東アジア選手権:日本2-2中国>

 世界でも例がないような総取っ換えだったが、「勝利」という結果は出なかった。最後の最後に同点に追い付いたが、勝たなくてはいけない試合だっただけに負けと同じだ。勝つチャンスはあったが、自分たちのリズムで押し上げていた時間帯に取れなかったツケが失点につながった。いつも言うが、取れるチャンスで取らなければ、流れが変わってしまうのがサッカーの怖さだ。

 負けているのに横パスばかりでは勝利は遠のく。勝つためにはリスク覚悟で勝負していく勇気を持ち続けなくてはゴールは生まれない。DFの裏を狙い続け、シンプルにゴールを目指すことが少なかった。負けている時に、逆転を狙うサッカーをして欲しかった。

 北朝鮮も中国も勝たなくてはいけない相手だった。交代して出場した選手も自分の役割が理解できていなかった。田中達だけが合格点をつけられる。ただし、いい試合をしても勝たなくては慰めにもならない。勝ってこそ前に進むことができるんだ。アジア王者として臨んだ大会だったが、2試合終わった段階では、残念ながら王者失格といわざるを得ない。言い訳するジーコ監督が小さく見えたのも残念だ。(日刊スポーツ評論家)

August 4, 2005 12:43 PM

2005年08月01日

戦う心構えできてなかった

<東アジア選手権:北朝鮮1-0日本>

 アジア王者として負けてはいけない試合だったが、「勝つ」という意識が感じられなかった。キックオフから日本のリズムがつかめず、日本ゴール前でミスが重なれば失点するのは当たり前だ。これまでの戦いぶりと比べてもミスが多かったのは、戦う心構えができていなかったとしか思えない。王者としてのおごりであり、東アジアに対する甘い認識が「負け」という形で厳しく跳ね返ってきた。

 基本的な1対1で負ける場面が目立った。コンフェデ杯で健闘、ブラジルに引き分けたからといって満足しているから、勝ち続けなくてはいけない近いライバルに足をすくわれるんだ。海外組がいないからなんていう言い訳は聞きたくない。こんな戦い方ではW杯では1次リーグを勝ち抜くことはできないだろう。

 横パスを安全につなぐだけではチャンスは生まれない。リスクを抱えても、タテへ切り裂くような動きが数えるほどしかなかったのでは、ゴールも生まれないよ。惜しい場面もあったが、北朝鮮の守る意識の高さを日本が上回れなかった。気迫を出して、残り2試合を勝って優勝することでしか、アジア王者としてのプライドを保つことはできない。(日刊スポーツ評論家)

August 1, 2005 11:39 AM