2007年04月16日
VSリティに2勝2分け4敗:佐藤千晶
ピッチで笛が鳴る2時間前が、私にとってのキックオフだ。福岡リトバルスキー監督に対して勝手に挑んでいる「試合」は、開幕から2勝2分け4敗。現在、3連敗中である。
試合当日の紙面に掲載する、福岡の予想メンバーイラスト。先発選手、フォーメーションともに一致していれば「勝利」、選手は一致しているがフォーメーションが違う場合は「引き分け」、それ以外は「負け」。開幕前に自分の中でルールを決めた。15日の愛媛戦では、原稿でも林とリンコンの2トップを予想したが、見事に? 外れる大惨敗だった。
試合数日前の練習を見れば、先発がほぼ分かるチームもあるが、福岡は違う。開幕から固定されているのはGKと4バックだけ。中盤はローテーション制を敷き、FWは相手チームの戦術に対応して変更を重ねてきた。練習は、さまざまなフォーメーションで行う上に、非公開になることもある。ある選手は「試合当日に先発を伝えられるので戸惑ったけど、最近はある意味、楽しみになってきました」と話す。当人たちでさえ、予測できない先発メンバーを「的中」させるのは至難の業だ。
予想メンバーを掲載することに対しては、直接、間接で賛否両論が聞こえてくる。読者への情報提供は当然、という声も、負傷者や戦術変更を対戦相手に漏らすな、という意見も分かる。けれども、ほぼ毎日チームを取材している私にとって、メンバーを予想するのは基本中の基本の仕事だ。福岡がどんなチームなのかを読者に知らせるために、福岡がどう戦うのかを抜きで書くことはできない。もしも私が書かなかったとしても、ほかのメディアが掲載するし、ネットにはメディア発でない情報もあふれている。J2で優勝を目指す福岡には「情報戦」の負の部分があったとしても、それに勝つくらいの強さを持ってほしいとも思う。
試合前日、何パターンも予想フォーメーションを紙に書く。練習内容を振り返り、監督が話した言葉の表の意味、裏の意味を考え直して、1枚だけ紙を選ぶ。その1枚は、数日間の取材のすべてを集約している。勝利のために、時には報道陣を煙に巻くリトバルスキー監督に対して、勝負を挑む瞬間だ。メンバー発表まで、別のパターンにすれば良かったと考えるのは毎度のこと。新聞を読者から回収して、イラストを訂正する夢を見たこともある。
毎回苦しむメンバー予想だが、半ば開き直って楽しむことにした。3連敗しても、3回連続でサッカーに対する考え方を、監督から教わったと思えば良い。学んだことをベースに、メンバーが発表された瞬間から、次の試合の予想を始める。J2リーグ戦は残り40試合。「勝手に師弟対決」の勝利を伸ばしたい半面、「そう来ましたか!」と驚きたい自分がいる。
April 16, 2007 09:11 PM 投稿者:佐藤千晶
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