2007年02月19日

宮崎キャンプ夜のキーワードは5000円:佐藤千晶

 5000円。福岡の宮崎キャンプ、夜に使う金額だ。選手と記者とが対極にあると、痛感した数字でもある。

福岡FW田中佑昌は、野菜サラダを山盛りにする  今年から宮崎での宿舎を変更した福岡。選手、スタッフは、練習会場の生目の杜運動公園から車で約10分の市街地にあるホテルに宿泊した。宿舎の食事がおいしい、という話を複数の選手に聞いたので、ある日の夕食会場に「潜入」した。

 福岡のディナータイムは午後7時開始。専用の会場に、バイキング形式で料理が並ぶ。選手は入り口のホワイトボードで自分の名前にチェックを入れ、思い思いに料理を皿に盛り付けていく。池辺友和マネジャー(29)がパスタや野菜など、必須メニューをリクエストし、ホテル側の和洋食シェフが相談して献立を練った。取材した日は以下のような内容だった。

福岡FWハファエルは、夕食のバイキングで真っ先にパスタを取った  【野菜】葉レタス3種、キャベツ、トマト、キュウリ、ブロッコリー、パンプキンサラダ、ポークサラダ
 【パスタ】ミニ帆立のレモン風味
 【肉】豚スペアリブ、子羊、牛肉
 【魚】タコぬた和え、エビのガーリック焼き
 【鍋料理】牛タン煮込みなど2種類
 【主食】パン、鯛の炊き込みご飯、白米
 【そのほか】もずく、納豆、ヨーグルト、ジュース、牛乳、低脂肪乳

 「サッカー選手向けの工夫としては、サラダのドレッシング4種類を、すべてノンオイルにしました」と調理を担当したチーフ。この内容を一般のバイキングで出した場合の想定料金は、大人5000円相当だという。「バイキングは通常、人数の8割分を用意するんです。アビスパさんの場合も最初は8割だったんですが、数日で、人数分用意しないと足りなくなりました」と話すのはホテルの総支配人。某プロ野球2軍が秋季キャンプで利用する同ホテルは、スポーツの合宿受け入れも多い。食欲旺盛なアスリートには慣れているはずの支配人が、福岡イレブンの食欲に驚くそばで、FW田中佑昌(21)が皿に野菜を山盛りにしていた。「毎日、おいしい料理ばかりでした」と田中は満足の笑顔を見せた。

 朝食は、少しメニューが減るが、目の前で焼く目玉焼きが好評。ちなみに、リトバルスキー監督(46)がいつも食べるのはヨーグルトのストロベリーソースがけ。配膳スタッフが驚くほどのソースを入れるそうだが、監督の体重は現役時からプラス4キロの68キロ。身長168センチ、均整のとれた体型を保つべく、毎朝練習前に30分のランニングを欠かさない。

 振り返って、記者は2週間で「休肝日」2日、夜な夜な宮崎の繁華街へ繰り出した。選手の食事と同じ5000円は、ホテルのマッサージ(60分)に消えた。競技場のトラックをカメラ片手に1日1、2周するだけの運動不足メタボ体型が役立ったのは、打ち上げ前日。選手が使ったバランスボールの空気抜きを、数人の記者の中で一番多くこなした。ボールに乗ってつぶすと、シューッと勢い良く空気が抜ける。背後でボールボーイの小学生が「すげー」とあきれた声を出したとき、来年の宮崎キャンプへ向けて出直しをひそかに誓ったのだった。

February 19, 2007 12:09 PM 投稿者:佐藤千晶

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