2006年09月04日

梅崎、西川がクラブにもたらしたもの:押谷謙爾

 大分からついに日本代表が誕生した。GK西川とMF梅崎の2人が、アジア杯予選の西アジア遠征メンバーに名前を連ねた。クラブ創設13年目の記念すべき出来事だ。特筆すべきは2人が下部組織の大分U-18出身であること。

 地方クラブで資金的に裕福でない大分にとって選手獲得競争で、マネーゲームになれば圧倒的に不利だった。強化費用の大半を高額な外国人選手に使った時代もあったが、02年のJ1昇格を前後して自前で中学生(U-15)、高校生(U-18)を育てる育成路線に軸を移し始めた。下部組織からトップチームで通用する選手を仕立て上げた。補強は最小限に抑え、今季も開幕は25選手でスタートした。「ほかのクラブから獲得するのではなくて、育てるのがうちの『補強』。それが(Jリーグでの)競争に勝つ力になる。西川、梅崎、それに松橋、高橋が出てきたのはいいこと。ベテランがいたら無理だった」(溝畑社長)。根気のいる『補強』が今のチームを支えているのは間違いない。

 大分の育成部長を務める皇甫官(ファンボ・カン)前監督は、梅崎がU-18時代の監督だった。当時は鉄拳も辞さない指導があったそうだが、梅崎は「ユースで厳しく育ててくれたおかげで、今の自分がある。妥協しない精神は皇甫さんに教わった」と感謝の言葉を口にする。長年、大分で育ってきた彼らはクラブへの愛情も深い。他クラブでもユース出身者が長くプレーすることが多い。

 現在、大分には小学生のU-12からU-18まで約120人の選手が第2の西川、梅崎を目指して活動中。U-18に関しては入団セレクションの問い合わせが殺到している。もはや注目されているのはトップチームだけではない。

September 4, 2006 07:57 PM 投稿者:押谷謙爾

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