2006年06月12日
肩身の狭い思いを4年後に晴らしたい:押谷謙爾
連夜のW杯テレビ観戦で眠気が取れない。世界トップクラスの試合、技術は普段サッカーを見ない人も楽しめるはずだ。4年に1回、味わえる特別な興奮の中、ちょっぴり寂しい思いもある。九州のクラブに現在A代表の選手がいないことだ。
GK土肥(大津高)にDF坪井(福岡大)MF遠藤(鹿児島実高)FW巻(大津高)。今回のW杯戦士にも九州に縁のある選手がいるが、残念ながら九州のクラブには縁がなかった。「優秀な人材が関門海峡を越えないようにしたい」。ことあるごとに福岡、大分、鳥栖のスカウト陣は口にしてきた。近年、地元選手の比率が高まってきたものの、A代表へ人材を送り込むまでは至ってない。
代表選手の経験が所属チームに与えるものは有形無形、少なくない。元日本代表FW呂比須ワグナー、元韓国代表MF盧廷潤らは、精神的に未熟な選手が多かったかつての福岡でお手本のような存在だった。プレーに全盛期の輝きはなかったかもしれない。ただ、練習や試合に取り組む姿勢はシビアで、若手は世界と戦った男の背中に感化された。01年にFW山下(現柏)が福岡から初めてA代表に選出されたとき、同世代の目の色が変わった。代表選手のプレーを見ようと、ファンをスタジアムに引き寄せる要素にもなった。
2年後には北京五輪、4年後にはW杯南アフリカ大会がある。5月の代表メンバー発表の翌日、日刊スポーツは4年後に「九州の時代」が到来するかもしれないと報じた。次世代のA代表を担う、アテネ五輪のメンバーにはマジョルカFW大久保にヘラクレスFW平山、東京DF徳永の国見トリオにルマンFW松井、横浜DF那須の鹿児島実コンビがいる。「九州ライン」が日本代表の中核になるという記事を載せた。ただ、ここでも残念なのは彼らが九州のクラブに在籍していないこと。
代表の話題は関東、関西のクラブに所属する選手で独占されてきた。近い将来、九州勢が主導権を握る日が来ないだろうか。現在、W杯要員として東京本社で仕事中の私は、ちょっぴり肩身が狭い思いをしている。【サッカー担当・押谷謙爾】
June 12, 2006 05:24 PM 投稿者:押谷謙爾
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