2005年06月12日
ドラマを生んだ懐かしいスタジアム:押谷謙爾
大分市営陸上競技場で大分の試合を久しぶりに見た。J2時代のホームスタジアムで12日、サテライトリーグ福岡戦が行われた。99年から3年連続でJ1昇格に失敗し、多くの涙が落ちた場所である。最近は練習で使う程度だから、懐かしく感じたファンも多かったのではないだろうか。
天気も良く、屋根の下の席はほぼ満席だった。「JFLのころよりも、お客さんが入ってますね」とメーンスタンドを見上げたのは古沢総務企画部長。クラブ創設期、観衆3人という試合で太鼓をたたき声を枯らしたサポーターの1人で、現在はクラブ職員としてチームを支えている。競技場のキャパは1万6000人。ゴール裏、バック側の芝生席が牧歌的でいい。
大分のこの競技場での最多入場者記録は99年、リーグ最終戦の山形戦、1万5702人。確かバック側の国旗掲揚台にまで観客があふれていた記憶がある。
個人的には00年の第4クール浦和戦に懐かしい思い出がある。この試合も1万4639人が入り、報道陣も席の奪い合いで大変だった。大分が0-2で敗れ、「自力昇格の可能性が消滅」という原稿を書いたが、同時に石崎監督(現東京Vコーチ)の去就問題も追っていた。取材過程で「J1に上がっても、オレはやらん」というコメントを監督から取り、裏づけに動いていた矢先だ。溝畑GM(現社長)と代理人に競技場の階段裏に呼ばれ「今、そんな、記事書くのか」とすごまれた記憶がある。結果的に続投で落ち着くのだが、J1昇格にクラブ全体が執念を燃やしていた時期だった。当時の悔し涙の数々が、その後の踏み台となっていった。
時は流れ、今年も大分スタジアムにはJ1で第5位の平均2万2340人が押し寄せる。ちなみに7年前、大分トリニティの名でJFLを戦っていた98年シーズンの平均入場者が2040人。この日のサテライトリーグの観衆は2132人だった。時は流れている。
【サッカー担当 押谷謙爾】
June 12, 2005 12:44 PM 投稿者:押谷謙爾
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