2007年10月02日

サポーターも腕の見せどころ:村田義治

 サポーターとは? そう考えさせられる1日だった。9月30日。大分市営陸上競技場で行われたサテライトリーグ大分-福岡戦。試合後、とても残念な光景を目にした。

 「お前ら(大分の選手に)ケガをさせにきたんか!」

 メーンスタンド最前列に立った大分サポーターから、ピッチ上でクールダウンを行う福岡イレブンに向かって飛ばされた心無いひと言だった。

 サポーターの怒りが頂点に達したのは、試合終了直前のプレーだったのだろう。福岡FW宇野沢が、後方から大分MF梅田と接触。転倒した梅田は起き上がり、そのまま宇野沢に体をぶつけていった。今度は宇野沢がピッチに倒れると、両チームの選手が集まる騒動に。宇野沢は著しく不正なプレー、また梅田が乱暴な行為の名目で両者が退場処分を受けた“乱闘”の余韻が収まりきらない中で試合が終わった直後に、競技場内を凍りつかせる声が響いた。

 この試合、開始直後から両チームが激しくせめぎあい、ピリピリしたムードが漂ってきた。さらに、審判の不可解な判定がそのムードに拍車をかけたこともあった。このサポーターも、そんなイライラをどこかにぶつけずにいられなかったのだろう。だが、それを敵のチームとはいえ、90分戦い終えた選手にぶつけることは、レッドカードに相当する行為だ。

 時を同じくしてこの日、等々力競技場でもサポーターの行動が話題となった。アジアチャンピオンリーグ(ACL)を控えた川崎Fが、先月23日のリーグ戦で選手を大幅に入れ替えた。それを「サポーターへの裏切り」と批判したJリーグ犬飼専務理事に対して、川崎Fサポーターが「犬飼さん、我々は裏切られていません」との横断幕を掲げ、裏切り発言に抗議した。

 「サポーター」とは、他競技でいうところの「ファン」であるが、その言葉には文字どおり、チームを支援するという意味がある。惜しくもチームはACL準々決勝で敗退したが、川崎Fサポーターの行動からは「おらがチーム」への、ゆるぎない愛情を感じた。

 心ない言葉で緊迫した試合会場に、別の大分サポーターからエールの声がかかった。「来年はJ1に戻ってこいよ」。その言葉をきっかけに、多くの大分サポーターから、そして福岡サポーターからJ1復帰を目指す福岡イレブンにエールの拍手が巻き起こった。

 大分は、J1残留へまだまだ厳しい戦いが続く。福岡も逆転昇格へ、後がない試合が続く。チームが苦しいときだからこそ、今まで以上に一丸となってチームを信じ、応援し、目標達成への大きなパワーを送ることは不可欠なのでないだろうか。両チームのサポーターにとって、これからが本当の「腕」の見せどころだと思う。

October 2, 2007 12:08 AM 投稿者:村田義治

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