2007年01月10日

精神的にタフだった神村学園:村田義治

 年末から全国高校サッカーの取材に出掛けた。福岡MF中村、東京FW平山らを擁した国見高(長崎)が優勝した03年度大会以来、ちょうど3年ぶり。中村の成長を福岡で見守ってきた記者にとっても、3年間での高校サッカーの様変わりに驚かされたものだ。

 今年度の九州からは、九州国際大付(福岡)と神村学園(鹿児島)の初出場2校が出場。そろって初戦を突破したが、対照的に21年連続出場の国見は初の初戦敗退。「指導者の後継者不足」という活字が新聞紙上に躍った。大会は盛岡商(岩手)が初優勝。新時代突入を予感させる結果となった。だが、初出場でベスト4まで勝ち上がった神村学園の快進撃には、九州高校サッカー界の先駆者たちの「教え」にも支えられていた。

 神村学園の竹元真樹監督(34)は鹿児島実OB。松沢隆司・鹿児島実総監督(66)や小嶺忠敏・国見前総監督(61)同様、創部時からバス遠征を繰り返した。それは、初の全国大会だった今大会も例外ではなかった。鹿児島を出発し、福岡では、なんとカプセルホテルに一泊。翌日、一気に横浜市までバスで東上した。

 選手は「先生からうちは予算がないから、と言われるんです」と口をそろえたが、竹元監督は精神面の鍛錬を強調した。普段と変わらぬ姿勢で臨んだ大会では、初出場のプレッシャーをみじんも感じさせなかった。精神面でのたくましさを見せつけた。

 九州サッカー界は、これまで運動力で相手を圧倒してきたといわれる。だが、竹元監督は鹿児島実の強さの秘訣を「精神的な強さ」と指摘した。運動力はもちろん、どんな相手でも自分たちの力を発揮できるメンタルの強さが最大な武器だったといえる。

 近年、Jリーグの開幕に合わせ、高校生のサッカー技術も向上した。だが、今大会の結果を見ると、全国的にテクニックを思う存分に試合で発揮できるメンタルの強さが、選手に伴っていなかったように思える。神村学園以外は成績不振に終わったが、名指導者の流れを汲む新世代の指導者が登場してきた九州勢が、たくましく復活ののろしを上げる日は遠くないはずだ。【村田義治】

January 10, 2007 08:13 PM 投稿者:村田義治

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