2006年12月19日

福岡の生え抜きFWが来季のカギ:村田義治

 福岡再生のカギを握る男かもしれない。12月13日。午前中にチームの練習は終わった。静けさが戻った午後の練習場に、1人の選手がやってきた。小雨が降り、冷たい北風が顔を刺す。それでも、1人で黙々と走り込む姿があった。「(チームと)一緒に練習したら、と声をかけてもらったけど、なんか、みんなに顔を会わせづらくて」。なつかしい顔は、そう遠慮がちに口を開いた。

 今年10月。苦しい残留争いを続けるチームを離れ、九州リーグのV・ファーレン長崎に期限付き移籍で移った。JFL昇格の使命を背負った全国地域リーグ決勝大会に5試合出場。だが、JFL昇格にチームを導くことはなかった。そして、長崎から福岡に向かう車の中で福岡のJ2降格を知った。今年ユニホームに袖を通した2チームとも、目標をクリアすることができなかった。2つのチームメートに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 「自分が、その場(入れ替え戦)にいることすらできなかったのが悔しい」。プロ生活を過ごしてきた福岡の選手として、チームに必要とされなかった悔しさをにじませる。その一方で「長崎を(JFLに)上げられなかった。来年も長崎のためにやりたいという気持ちもある」。責任の重みも背負った。

 来季、福岡への復帰が決まった。「これが最後のつもり」。自らも勝負の1年に位置づける。「1点の重みを思い知らされた。長崎の経験を、福岡で生かしたい」。

 07年、プロ6年目を迎えるFW林祐征(23)。精神的にも一回りタフになった生え抜きFWの再生が、決定力不足に泣き続ける福岡再生への一番の近道のように思える。

December 19, 2006 03:37 PM 投稿者:村田義治

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