2006年05月22日
チームとフロントに温度差:村田義治
「やれなかったのか」。「やらなかったのか」。たった1文字だが、この違いは大きい。
21日のナビスコ杯、福岡-東京戦。両チームとも予選敗退が決まっていた消化試合とはいえ、博多の森球技場のスタンドは、5971人と寂しい入りだった。同日、鳥栖スタジアムで行われたJ2鳥栖-横浜FC戦の観衆は10283人。横浜FCのFWカズ(三浦知良)目当ての人も多かったとはいえ、2倍近いサポーターが、鳥栖スタジアムに駆けつけたことになる。
今季ホーム平均2万人を目標とした福岡の観客動員は、開幕から伸び悩んでいる。J2だった昨季のホーム平均入場者数は10786人。それが、J1に復帰した今季ここまでのホーム6試合平均は、12388人の微増。ナビスコ杯3試合を合わせると、平均10122人と、J2時代をも下回ってしまうほどだ。
「所詮ナビスコ杯だから…」。そういう意見もあるが、果たしてそれでいいのだろうか。鳥栖は横浜戦に合わせ「鳥栖スタ2万人計画」と題したPR運動を展開。カズ人気も利用して、観客動員に力を注いだ。1人でも多くの観客を集めることが、クラブの運営を支える力になる-。そのことを十分に理解し、様々な仕掛け、話題づくりで観客増を狙っている。
それに対し、福岡からは東京戦3日前になって、全席201枚以上の残席があることを知らせるだけの、虚しい広報資料がリリースされた。「レディースディ」と銘打ってはいたが、1人でも多くの観客を増やそうという「本気」ぶりが、伝わってはこなかった。
先日、実父の葬儀のためにDFアレックスがブラジルに一時帰国したが、そのニュースを知らせるクラブからのリリースのタイトルは「訃報」だった。アレックスが一時帰国したことを知らせたいのか。アレックスの父が亡くなったことを知らせたいのか。社員の家族の訃報などを知らせる社内報扱いのようなリリースに、ピッチで戦っている選手、監督らチームと、クラブ事務所職員との温度差を感じずにいられなかった。
池下専務が最近、口にする言葉がある。「社員は(輝く)シャインたれ」。選手、監督ら現場はもちろん、クラブ職員の意識改革も、2カ月の中断期で巻き返しを図る福岡にとっては重要な課題に思える。【村田義治】
May 22, 2006 02:34 PM 投稿者:村田義治
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