2008年02月13日
数少ない母校出身の監督:前田泰子
私事だが、私の母校は地方私立大だ。東京6大学のように知名度があるわけでもなく、国公立大のように頭が良いわけでもない。地方の普通の大学だ。そして、スポーツはからっきし弱い。
取材活動を始めて、のべ10年ぐらいだが同じ大学出身の指導者にはほとんどお目にかかったことはない。大学数が今ほど多くなかったころは野球なども強かったそうだが、体育学部があるわけでもなく、スポーツ推薦制度もないので、今は野球もサッカーもリーグでは下位をさまよっている。新聞社にはスポーツ強豪校出身も多い。母校の活躍を喜ぶOB記者を横目に、肩身の狭い思いもしてきた。
ところが最近、高校野球の取材をしていて母校の「先輩」に出会った。私が覚えている限りで高校野球の監督では2人目の「先輩」だ。「私も同じ大学出身です」と告げると、喜んでくれて「そうですか。うちの大学の出身の監督は少ないでしょ」と言っていた。指導者の世界もタテ社会でバリバリの体育会系だ。出身大学のつながりが大きくモノを言う世界で、少数派として頑張って来られたんだろうなあ、と勝手に推察してしまった。監督は自校の強化ももちろんだが、母校の方もなんとか強くならないかとも考えていると話してくれた。「有望な選手がいっぱい入学してくれればんいいんですけどね」と夢を語ってくれた。
高校野球の練習試合解禁日には、母校のOBが指導しているチームが何チームか集まって練習試合をするのだという。そして、夜は監督同士で酒などくみかわしながら、選手の指導やチーム強化について話に花を咲かせるのだそうだ。少数派は少数派なりに団結して頑張っているのだと思うと、話を聞いている私までうれしくなった。
全国で活躍するチームも、プロで活躍する選手もいないが、スポーツの世界で一生懸命頑張っているOBがいる。それを知って、これまでの「肩身の狭い思い」はなくなりそうだ。
February 13, 2008 04:40 PM 投稿者:前田泰子
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