2008年01月14日

選手をつなぐ「手書き」:前田泰子

 手紙を書いてみませんか。

 年末年始にかけての取材でいくつか手紙にまつわる話がありました。まず、年末の全国高校駅伝での話です。女子で準優勝した千原台。江藤佑香子主将はレース当日の朝、出場メンバー1人1人に手紙を渡しました。レース前夜、宿舎でこっそりチームメートに1人ずつ思いをつづった手紙を書いたそうです。「自分が勝手に書いただけです。こういうの好きなんですよ」と江藤主将は笑っていましたが、アンカーで区間賞を取った1年生の池田絵里香は「勇気づけてもらいました。先輩の走りを無駄にしちゃいけないと思いました」と手紙が活躍の原動力になったようです。

 同じ高校駅伝で、北九州市立にも手紙の話がありました。2区は主将の友枝美里主将、そして4区は友枝主将の妹の1年生の那奈美。友枝姉妹は実は3姉妹で一番上にお姉さんがいるのです。そのお姉さんも高校時代は陸上をしていたそうで、あこがれの都大路で主将としてチームを率いる妹と、1年生で初めての大舞台を踏む妹に手紙を書いてくれたそうです。残念ながら北九州市立は10位に終わりましたが、姉妹の絆(きずな)は強まったに違いありません。

 そして、初の全国制覇を果たした東福岡ラグビー部も手紙でつながれていました。副主将でBKリーダーを務めていたFB竹下祥平が教えてくれました。「僕ら3年生はメンバーもそうでない人もみんなすごく仲がいいんです。決勝の前にメンバー外の選手が手紙をくれたんですよ」とうれしそうに言っていました。

 携帯電話を巧みに操り、メールで愛の告白までしてしまうという今の高校生。だけど、チーム内や家族間でも大事なことを伝えるのはやっぱり手紙なんですね。現在はパソコンで送信する新聞原稿も、かつては手書きで送られていました。(私は手書きの経験はありませんけど)昔を知る先輩は言います。「原稿の字を見れば、その記者の心理状態がわかったもんだよ。急いでるとか、原稿に自信があるとかないとかね。今は活字で出るからいい原稿かそうでないか、わからなくなっちゃったけどね」。文章の上手下手よりも自分の手で書いた文字こそが、何よりその人の本当の心を伝えるのかもしれません。

 あなたも、手紙を書いてみませんか。うれしい気持ち、悲しい気持ち、感謝の気持ち、怒りの気持ち。普段は簡単にメールですませていることも文字で書くと案外、新しいことに気づくかもしれませんよ。

January 14, 2008 09:03 PM 投稿者:前田泰子

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