2007年12月17日
新たな集客努力を:本間翼
今回は、劇的な逆転VでJ1昇格を決めた裏で、あいまいになってしまった問題について触れたいと思います。
勝てば昇格が決まった11月18日京都戦前の話です。財政が苦しい札幌は、次の京都戦と最終節・水戸戦でともに3万人を動員しなければ単年赤字の危険にさらされていました。
当然早く昇格は決まって欲しいが、決まってしまうと水戸戦の観客動員に影響する。そうなれば、水戸戦は特別なイベントなどで付加価値をつけなければ観客を集めるのは厳しいと、僕は思っていました。だがクラブは特に準備をすることはありませんでした。例年通りのサンクスウオークなどは予定されていたものの「昇格したからといって特別なものはなかった」(関係者)そうです。
ある幹部は「(昇格争いで)ハラハラドキドキするより、決まってしまった方がゆったりと観戦できるから、案外(スタジアムに)来てもらえるのでは」と話していました。僕はそうは思いません。なぜW杯があれだけ盛り上がるのか。なぜ夏の高校野球があれだけ盛り上がるのか。それは“絶対に負けられない”戦いだから。ガチンコの真剣勝負に勝るエンターテインメントはないのではないでしょうか。だからこそ、そんな白熱した舞台がつくれない状況のときには、クラブ側が用意するイベントなどの集客努力にかかってくるのだと思います。
幸か不幸か( !? )優勝&昇格争いは最終節までもつれました。京都戦で昇格が決まっていた場合、水戸戦の観客がどうなっていたのかは永遠に分かりません。同時に、浮き彫りになりかけた問題も水で流れてしまったように思います。
札幌にはJ屈指の熱狂的なサポーターがいます。11月11日の鳥栖戦はアウエーにもかかわらず約800人が駆け付けました。圧巻の光景でした。この“下地”にプラスアルファを加えるのは、クラブが企画する演出面などの努力。来季はJ1での戦いとなるため全体的な観客数は増えるでしょう。ただ、それにあぐらをかくことなく、クラブ関係者にはさらに上を目指してもらいたいと思っています。
私事ですが、僕は札幌の担当を離れることになりました。選手同様にJ1の試合を楽しみにしていただけに、心残りがあります。「最後だから」と厳しく書いたつもりはないですが、数年後に再び僕が担当に戻ったときにも、J1に残って戦っている札幌であることを心から願っています。
December 17, 2007 05:39 PM 投稿者:本間翼
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