2007年10月08日

見せて欲しかったプロの意地:長島一浩

 札幌の選手にプロの意地を見せてもらいたかった。7日の天皇杯3回戦、JFLのTDKにPK戦の末、まさかの敗退を喫しました。PK戦9-9で迎えた11人目、GK佐藤が決めれば勝利の場面で、右足でちょこんとループ気味に狙ったシュートは、ゴールバーの上にそれました。相手GKの意表を突こうとしたのでしょうが、後味が悪いシュート。札幌は9-10で迎えた12人目、2巡目に入ってMF砂川が外し、ついに決着。言い訳はできない黒星だったと思います。

 メンバーは主力ではなく、サテライト中心。9月30日東京V戦からスタメン10人を入れ替えて挑みました。急造チーム、選手たちにも不安はあったでしょう。しかし、来季J1に最も近いチームが、今季JFLに昇格したばかりのチームに負けるとは思いませんでした。1対1で競り負け、パスはつながらず、ミスから失点。シュート数は同数の18本ずつ、攻守で精彩を欠きました。その理由の1つに「ハートの差」があったのではないでしょうか。

 99年にJリーガーとなり、昨オフに5チーム目の京都から戦力外通告を受けたTDKのFW松田正俊(27)は試合後、こう話していました。

 「JFLとしてJ2を食ってやろうと思った。Jでやっていたプライドがある。Jでやれない悔しさがある。モチベーションは高かった。試合前から『勝てるんだろうなあ』と思っていた。欲を言えば、PK戦までに勝ちたかった。秋田県でも大きくニュースで流れると思う」

 札幌の選手の胸の内は分かりませんが、ここまで、この1戦にかけて臨んでいた選手が、いったい何人いただろう。そう考えてしまいます。サテライトのメンバーにとって、天皇杯はアピールする場。選手も自覚していたと思います。負けようと思った選手など、いるわけがありません。ただし、TDKの選手と比べて、どうだったのか。天皇杯で活躍してJFLからJ2、J1へ-、そんながむしゃらな相手選手とは、覚悟が違っていたと感じました。

 今年も11月30日に、戦力外通告される選手がいます。天皇杯初戦(3回戦)で敗れた悔いは、選手たちもこれからジワジワと感じるのかも知れません。

October 8, 2007 04:05 PM 投稿者:長島一浩

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