2006年06月26日
日本代表の未来を信じる! ~2010年への思い~
小縣裕介(朝日放送アナウンサー)
ロナウドのシュートが日本のゴールに吸い込まれた。試合終了を告げるホイッスルが鳴り、ピッチの上では中田英が仰向けになって動けないでいる。日本のワールドカップが終わった。グループリーグ敗退。あまりにも早い終えんだった。02年のそれとはまた違う感情がこみ上げてきた。
私は6月15日からの1週間、「ABC・W杯サッカーアナウンサー」に任命されドイツに向かった。ボンの日本のキャンプを取材し、クロアチア戦のリポートをするのが主な仕事である。キャンプ地ボンの快適な気候とは裏腹にクロアチア戦の会場となるニュルンベルクのフランケンスタジアムはムッとするような嫌な暑さだった。
この試合はスコアレスドローに終わったが、GK川口がスーパーセーブを連発し、その後、街のパブリックビューイングでたくさんのクロアチアサポーターに「カワグチ、カワグチ!」と声をかけられた。
この感覚は、そうだ! あの96年アトランタ五輪でブラジルを破った時のマイアミの夜と同じじゃないか! マイアミのバーで勝利の余韻に浸っていると、酒に酔ったブラジル人に「カワグチ!」とたくさん声をかけられた。すこぶる気持ちのいい夜だった。
あの夜を経験しているだけに、「もしや、この雰囲気で行けばブラジル戦で何かが起きるかも? と思っていただけに悔しくて悔しくて仕方がなかった」。
周囲の声や見立てにも負けず、私は日本代表の勝利をひそかに期待していただけにその悔しさといったらなかった…。さあ、ここから長いようで短い4年間がスタートした。
今、切に願うこと。
その1「絶対的なストライカーの出現!」
言うに及ばず、ここ一番で決めてくれるFW。強引にシュートまで持っていく強烈な個性を持ち合わせたストライカー。「僕もあんな選手になりたい」と子供たちが思ってくれれば最高だ! 今の日本の子どもは芸術的なラストパスを出せるMF志望が多いのでは?
その2「ポストプレーの出来るFWの出現!」
今回のオーストラリア戦のビドゥカを見て痛感した。やはりFWには兼ね備えて欲しいテクニックの1つだ。ボールポゼッションがどれだけ高くても、くさびが入らなければゼロに等しいも同然である。
その3「ミドルレンジからのシュートの意識、正確性を磨く」
ドイツ大会は本当にミドルシュートがよく決まる大会だ。ボールの進化は確実に“キッカー有利、キーパー受難”の図式で推移しているのは明白で、シュートを打たないチームに明るい未来はない。ブラジル戦のMFジュニーニョのゴールはまさに今大会を象徴するゴールだった。
06年は苦い酒を飲み、悔しい夜を過ごした、10年はまた日本の選手名が連呼される夜が来ることを信じている!
June 26, 2006 05:59 PM
