2006年05月05日

「信じよう、日本の力」

煙山光紀(ニッポン放送サッカーパーソナリティー)

 W杯開幕まで1カ月余りになりました。少なくとも、僕の周りでは、専門家も、ファンも、日本の1次リーグ突破は相当苦しいという意見が多くなってきたように感じられます。「ブラジル? 無理無理。クロアチア? あのアルゼンチンに勝ったんだぜ。日本が勝てるわけないよ。オーストラリア? メンバー全部海外組で、監督はヒディンクだぜ。勝てないよ」という具合。また、そう言った方がサッカー通だし、日本が勝つと言うのが恥ずかしいというような傾向すらあるような気もします。

 あまのじゃくな僕はと言えば、実は最近、W杯で日本が何かすごいことをやってくれるんじゃないかという予感を感じています。根拠は、ジーコ監督です。僕にとってこの人、「ホント、わかりません。お手上げです」という存在でした。

 “ディフェンダー総とっかえ”に始まり、“サウナで暑熱対策”“最終予選なのに2日前スタメン発表”そして、ついには“スタメン全員とっかえ”と、おそらく、世界のどの監督もやらないようなことを平然とやってしまう。だけど、“サウナで暑熱対策”(笑)以外は、僕の中で「あれ? けっこう、これってありなのかも?」と、段々見方が変わってきました。

 世界のどの監督とも違う“ジーコイズム”が最大限発揮されたのが、昨年のコンフェデ杯のブラジル戦だったのではないでしょうか? それは、世界最強のブラジル相手に、引かずに打ち合いを挑んだこと。今までの日本じゃ、ありえなかった。常識的な監督であれば、守りをしっかり固めてカウンターを考えたと思います。ブラジル相手にああいう戦い方をしてくれたことだけで、興奮したし、大満足だったのに、試合後、ジーコが「ミスジャッジ(加地のゴールのオフサイド)がなければ、われわれが勝っていた」と言ったのにはしびれましたね。

 ジーコはいつも「日本代表の誇りを持って、自分はできるんだという気持ちを持って戦え」と繰り返します。おそらく、もっと自分の力を信じろと言いたいのだと思います。そして、どんな日本人よりも、日本が世界で戦えると信じているのがジーコ監督です。

 「ジーコが、W杯で優勝を狙うと言うなら、きっとその可能性を、力をオレ達の日本は持っているんだ」。
 そう、信じてみませんか? 今、僕は信じています。ドイツで、日本が、世界に、その力を見せつけてくれることを。

May 5, 2006 08:28 AM