2006年03月13日
日本-韓国…永遠のライバル
土井敏之(TBSアナウンサー)
「向こう30年、日本に手は出せないなと思わせる勝ち方をしたい」。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を前にした、イチロー外野手の発言。特定の国を指したものではないとしていますが、お隣の国は敏感に反応しました。野球の話? 関係ない? いや、そうでもないんです。ちょっとだけ長くサッカーファンをしていると、この逆の立場の苦ーい思いをしてきましたので。
「向こう何年も勝てないんじゃないかな、韓国に」
“玄界灘に身を投げろ”“メキシコの青い空”―。常に高い壁であった韓国。当たりの強さ、決定力、根性。「日本は勝てない(かも)」「日本には負け(たく)ない」は両国の衆目一致したところでしたよね。事実、アウエーのソウルで勝ったことがない日本が、84年に初勝利を挙げた時に決勝ゴールを決めた水沼貴史さん(現横浜コーチ)が、その時の興奮とスタジアムから出る時の恐怖にも似た感情を教えてくれたことがありました。それほどまでに韓国に勝つということ自体が歴史的快挙の時代から、Jリーグ発足を機に徐々に苦手意識を払しょくする戦いを重ね、02年W杯で共にホスト国の責務を果たす結果を残した― ついに、名実共に肩を並べた…。
ところが、です。クラブチームはというと…。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)で8日、G大阪が全北に、東京Vが蔚山に敗れました。そこで過去のACLを調べてみると、なんと初年度の03年から鹿島、清水、磐田、横浜が出場し、対戦した韓国の大田、城南、水原、全北に2勝しかしていないのです! リーグ戦もあり、力の入れ具合は差があるにしても、まさか8試合で2勝だけとは! 代表では互角のはずが、Kリーグにも手本とされるJリーグのはずが…。これだから面白い。これぞライバル。
冒頭の発言。個人的には心の中でさすが、と拍手しました。イチローのことです、どこか希薄に感じた緊迫感をもたらして、ライバル関係を築くことがお互いの成長につながると見越した上でしょう。それがいかに大事か。サッカーをご覧あれ。06年W杯も比較される、今後もずっと続いていく。ボールの柄のように白黒はっきり、はつかないのです。
March 13, 2006 09:46 PM
