2005年09月19日

バーレーン竜に神風? 敗戦が無効試合に

海島 健(バーレーン大学講師)

 W杯アジア予選5位決定戦(9月3日、タシケント)でウズベキスタンに0-1と敗れたバーレーンだが、第2戦を翌日に控えた同6日、日本人審判の誤審を理由に「バーレーン-ウズベキスタン戦は仕切り直しとFIFAが正式決定」の報が伝えられ、バーレーンは大騒ぎになった。

 この決定はまさに「神風」だった。何より、敗戦がなくなってしまったし、仕切り直しの10月8日の試合を前にタシケントでのアウエーを経験することができたのも小さくない(第2戦は10月12日にホーム)。

 「4連敗(3月30日の日本戦以来のW杯アジア最終予選のこと)のことは忘れて」と、新監督ロカに率いられて乗り込んだタシケントでの試合だが、内容はひどかった。相手キーマンのカシモフに自由にスペースを与え、軽々と先制された11分のシーンを見て「今日もだめだ」と感じたバーレーン人は多かったはずだ。得意の速攻は全く見られず、パスワークも機能せず、敗れるべくして敗れた試合だった。

 この1年、新戦力の発掘は全くと言っていいほどなく、選手層の薄さが敗戦につながったと言える。スピードのあるFWが不在で、決定力がないのは致命的だ。

 だが、今回の仕切り直しで、試合は1カ月後となったため、本来なら出場できなかったであろうスピード豊かなFW2人が、出場できるかもしれない。確実視されるのはスーパーサブのドアジ・ナセル。そして微妙だが、国民的英雄のスーパーストライカー、アラー・フバイルも故障による長期離脱から復帰する可能性が出てきた。もし、そうなれば、まさにバーレーンにとって仕切り直しは神風と言えよう。

 バーレーン人の中にはイランがW杯を決めたから、もうそれで満足している人もいる(ペルシャ系バーレーン人やシーア派住民に多い)。日本やイランと戦っていたころの熱気は、今は感じられない。W杯アジア最終予選で3月30日の日本戦から9月3日のウズベキスタン戦まで5連敗では、それも仕方がないだろう。

 だが、「神風」がそんな流れを変えてくれるのではないか。バーレーンを愛する者として、そう信じているのだが…。

September 19, 2005 10:09 AM