2007年05月31日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

もっともっとタイトル戦で和服を着たい

 女流棋士を目指した小5のときから「タイトル戦に出たい」という夢を持っていました。中2でプロになり、高1で初のタイトル戦。1つ目の夢がかないました。そして、番勝負の経験を重ねるごとに「タイトル戦で和服を着たい」と思うようになりました。

 和室で和服に身を包み、日本の伝統文化である将棋の対局をする。男性棋士のタイトル戦の写真を見るたびに思う「かっこよさ」。女性が同じことをしたら、そこに華やかさも加わり、絶対にステキなはず。そう思い、女流王将戦に挑戦(01年)したときに和服デビューを果たしました。

 今ではすっかり慣れ、和服の枚数もずいぶん増えました。これから先は、どのくらい増やしていけるのでしょう? 盤上、盤外ともに「魅せる」ことも大切ですよね♪

 この1年、1つのトーナメントで優勝、女流名人位も防衛することができ、大満足でしたが、タイトル戦に挑戦することができませんでした。初めて作った着物を見ながら、そのころの自分を思い出し、これからも無心で戦っていきたいと思う今日このごろです。

 あっという間でしたが、1年間お付き合いいただきありがとうございました☆(終わり)

May 31, 2007 10:18 AM | トラックバック (3)

2007年05月17日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

番組の司会で知った取材の難しさ

 女流棋士をしていると取材を受けることがあります。

 初めのころはとても緊張して、何をしゃべったらいいのか分からず、トンチンカンなことを言ってしまうこともよくありました。

 しかし、場をこなすに従い、相手の聞きたいことが分かるようになってきて、今では1聞かれたら3くらいは答えられるようになりました。時には話が横道にそれて余計なことまでしゃべっちゃったり(笑い)。終わってから「こう答えればよかったな~」なんて思うこともよくあります。

 そんな中で、新たな発見があったのはテレビ番組で司会をしたときのことでした。聞きたいことを引き出すこと、そして返事次第でそこから話を広げていくことの難しさを学びました。また、その返事の本意を取り違え、変な質問をしてしまい恥ずかしい思いをしたこともありました。

 取材を受けるとき、必ずしも相手が将棋を知っているとは限りません。自分では当たり前だと思っていることでも、話をするとき、聞くときに、相手に分かりやすく伝えられるよう、そしてそんなささいなことでも「相手を思いやる気持ち」につながるよう心がけていきたいと思います。

May 17, 2007 12:07 PM | トラックバック (0)

2007年05月03日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

鎧つけ武者姿で「人間将棋」爆笑対局

 山形県天童市は将棋の街です。そこで毎年行われているのが「人間将棋」。戦国時代という設定で、武将同士の戦いが甲乙つけがたいため、将棋の対局で決着をつけよう! という物語になっています。

 先手が東軍、後手が西軍です。地元の方々がそれぞれの駒に扮して読み上げた符号通りに大きな盤上を動いてくれます。また動いた駒の種類ごとに和太鼓が鳴り響きます。そして対局者である棋士も鎧(よろい)をつけて武者姿です。刀を腰にさし凛々(りり)しい姿に変身! ですが中身は変わらないので、チャンバラごっこが始まっちゃったりして(笑い)。

 普段の対局と違うこと。 その1。駒が人なのでどんなことがあっても必ず1回はすべての駒を動かさないといけない。ただし不自然な動きは禁物!(笑い)。

 その2。おしゃべりしながらの対局! いつもは無言の対局もこのときばかりはとってもにぎやか。「どうだ、参ったか!」「う~む、これは参ったでござるよ!?」みたいな(笑い)。見にきてくださった皆さんも、普段なかなか見られない棋士の姿に大爆笑です。あ、もちろん、私もちゃんと任務は果たしましたよ! ぜひ、桜の季節になったら遊びにきてください。

May 3, 2007 12:33 PM | トラックバック (4)

2007年04月19日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

悔し泣きの小学生、未来につながる涙

 先日、岡山県で小学生の将棋大会があり、私も出席してきました。定員200人のところ400人くらいの応募があったそうで、子どもたちの将棋熱が高まっていることを実感しました。その中から抽選で、まず「1勝」を得た子どもたちが1日かけて予選から決勝トーナメントと腕を競い合いました。

 途中、指導対局もさせていただいたり、対局の様子も見させていただきました。多くの子どもたちに共通していることがあります。それは、一目散に桂馬が跳ねていくこと。なぜなんでしょうね? やはり動きが特殊なので動かしていて面白みがあるのでしょうか。

 さて、決勝戦ともなるとかなり将棋がしっかりしていて、有段者の域にあります。が、子供特有の早指しで元気がよく、あっという間に決着します。

 無事、戦いも終わり表彰式に移るのですが…、準優勝の子の目には涙があふれていました。私も小学生のころはよく悔しくて泣きました。勝ったと思っていたのにポカをして龍を素抜かれたときなんて、まだ指してるときから泣いていました(苦笑)。

 その涙はきっと未来につながるよ! その悔しさを忘れずにガンバレ!!

April 19, 2007 10:20 AM | トラックバック (7)

2007年04月05日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

念願の初防衛、やりました!!

 ついにやりました! 念願のタイトル初防衛です! こんなにうれしいことはありません。

 2月から始まった女流名人位の防衛戦。第1局に勝てたときは、手応えを感じていました。

 しかし、第2局。これは落としてはいけない勝負でした。内容がマズイ。シリーズの流れを変えてしまうような逆転負けに、かなりのショックを受けました。

 続く第3局はどうしようもない展開。でも、簡単に勝たせてなるものか、と歯を食いしばったらそのかいあって、大差だった局面も最終的にはわずかな差の泥仕合に。内容に不満はあるものの、これだけ頑張れたんだ、と思いました。

 カド番の第4局。開き直ることができ、思いのほか積極的に指せました。これで追いついて、ついに最終局。自分もあと1勝だと思ったら途端に緊張してしまいましたが、今ある力は出し切れたと思います。目標とする先輩とフルセットでみっちり対局できたこと、とても光栄でした。こんなふうに振り返れるのも勝てたからですけど(笑い)。

 これでちょっとだけホッとできたので、これから春休みに突入します。また気持ちも新たに、次のタイトルも狙っていきますよ!!

April 5, 2007 12:47 PM | トラックバック (15)

2007年03月22日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

お互い居玉のままで壮絶ビンタ戦!!

 先日、壮絶なビンタ合戦がありました。どちらが先に力尽きるか。どちらも譲れない、「女のガチンコ勝負」。あっ、もちろん将棋の話ですよ(笑い)。

 女流名人位戦第4局のことです。どんな戦いだったかというと…。棋譜用紙を見たときにですね、「玉」という字がどこにもないのですよ。普通、将棋は「居玉は避けよ」の格言通り、まずは玉を囲い、それから強い戦いに突入します。ですから当然「○×玉」という文字があって然るべきなのですが、この棋譜にはどこを探してもないのです。

 この日は超急戦、速攻を仕掛けられお互い玉を囲う暇もなく、攻め切れるか、受け切れるかの勝負だったのです。まるで「先に玉を動かしたら負け」とい感覚にさえなりました。

 総手数は71手。お互い1手も玉を動かさない将棋を指したのは初めてかもしれません。手数は短かったけれど、中身の濃い内容だったと思います。後日、いろいろ棋譜を調べましたが、やはり、お互い居玉のまま終局、というのはめったにないようですね。

 ちなみにこの将棋、私の方は飛車も動きませんでした。次は暴れまくるぞーっ!

March 22, 2007 11:19 AM | トラックバック (12)

2007年03月08日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

200人会員集って無事スタート

 このたび、女流棋士公式ファンクラブが誕生しました。その名も「Minerva(ミネルヴァ)」。何でも「戦いの女神」という意味なのだとか。

 ファンクラブを立ち上げようと思ったきっかけは、ファンの皆さんともっと交流したいという思いからです。ゼロからの立ち上げですから書類1つ作るのにも大変苦労しました。なので200人もの会員が集まって無事スタートすることができ、ホッと一息です。

 内容は、「棋譜診断」「チャリティー棋士派遣」といった交流主体のものもありますが、目玉は「ファンクラブカップ」です。個人会員年会費の一部を賞金などに当てさせていただき、10月にスタートさせます。出場棋士はファン投票で選ばれた8人。あなたの1票が棋戦の充実につながります。もちろん、出場棋士の寄せ書き色紙やサイン付き写真など、プレゼント企画もご用意して還元します。

 ほかにも時期に合わせて会報誌やクリスマスカードを発送したりと、多くの接点を持っていきたいと考えています。ほかにもまだまだ宣伝したいことはいっぱいあるのに紙面が足りない~。とりあえず、だまされたと思って入会してみてください(笑い)。

March 8, 2007 08:23 AM | トラックバック (0)

2007年02月22日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

なぜか忙しい…自己管理が重要です

 最近、なぜか忙しい。

 自分の対局で静岡県に行ったり、棋王戦の大盤解説会で山口県に行ったり。ほかにもなんだかんだと用事は入るもので、ゆっくり家で過ごす時間もありません。まだ3月末までに10局近く対局があり、モチベーションを維持するにも一苦労です(昨年は4月から12月までで10局くらいだったのになぁ)。

 しかもこの対局はレディースオープントーナメントの決勝戦だったり、女流名人位戦の防衛戦だったり、大変な勝負ばかりときています。さらに話は続き、それが中国の青島での対局であったり、ほかにもお仕事で北九州に行ったりなんてことも…。

 もうちょっと計画性を持たせるべきだったかと、少々反省中です。しかし、いくら忙しいからと言っても時間だけは止まってくれません。いかにして自分の時間をつくるか、勉強時間を確保するか。大きな問題です。ただ、時間があればいい、ということではなく、どれだけ効率良く有効な勉強が、集中してできるか。その勝負と言えるでしょう。限られた時間の中での自己管理が重要です。

 でも…その前に体力が持つかなぁ。もう、そんなに若くないんだよね…。

February 22, 2007 10:07 AM | トラックバック (10)

2007年02月08日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

女性の地位向上の賞を頂きました

 荻野吟子。

 医術開業試験が女性に認められていなかった時代に制度改正に奔走するなど数々の困難を克服し、1885年(明治18年)に医術開業試験に合格、日本で最初の公認女性医師となる。開業後は、医療・婦人解放運動等に活躍し、女性の地位向上や衛生知識の普及にも大きく貢献した。

 埼玉県では昨年から「さいたま輝き荻野吟子賞」という表彰があります。これは男女共同参画の推進事業の一環で「埼玉県の3大偉人」の1人、荻野吟子さんにちなんだ賞です。そして今回なんと私、その個人部門で選出していただいてしまいました! 将棋界以外から賞状をいただいけるなんていつ以来でしょう? っていうか、もらった事あったかしら(笑い)?

 先日、授与式があり、上田県知事から表彰していただきました。女流名人位戦の表彰式より緊張したかも…。実績の少ない私をどうして選んでいただいたのか分かりませんが、自分の活動が少し認めてもらえたのかな~と思うと、とてもうれしくなりました。

 今回の受賞を励みに、女流棋界が更に発展できるよう、棋力向上・普及活動に励みたいと思います。

February 8, 2007 01:52 PM | トラックバック (0)

2007年01月25日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

石段1000段、目が回るぅ~

 目が回る、苦しい…といっても将棋の話ではないですよ(確かにいつも苦しいけど)。

 先日お仕事で初めて愛媛県に行ってきました。ほとんどの場合、現地入り~お仕事~帰宅のスケジュールなので、その土地の特色を感じる余裕はなかなかありません。

 しかし、今回は地元の方たちのお心遣いで「金刀比羅宮」にお参りに連れて行っていただきました。1000段を超える(であろう)石段をヒールのある革靴で上る。もう着くかな~と思うと「まだ駒組みが終わったくらいですよ」なんて言われて…。本当に長い道のりでした。

 そしてゴールにたどり着いたときの様子が冒頭です。もしやこれは、運動不足? でしょうか。ここまで来たのだからと、やっとの思いでお参り。~どうか○○できますように~。おさい銭も奮発したので、楽しみにしています(笑い)。

 さあ、行きはよいよい帰りは怖い。1段降りるたびにひざが痛いんですけど。でもちょうどいい所に甘酒屋が! よくできているものです(笑い)。でも本当に素晴らしいところでした。次はぜひスニーカーで行きたいと思います♪

 さて翌日ですが…筋肉痛になりました~。トホホ。

January 25, 2007 12:15 PM | トラックバック (1)

2007年01月11日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

27歳の誕生日!!時代は回り、巡る…

 1月10日が何の日か、皆さんご存じですか?

 実は、私の誕生日です♪ お祝いありがとうございます(笑い)。無事27歳になりました。10歳で女流棋士になることを目指し、13歳でデビュー。そのときは最年少棋士だったのに、いつの間にやら27歳です。後輩もずいぶん増え、私は32番という女流棋士番号が、今では60番にまでなりました。

 あこがれのトップ棋士たちに勝って、初めてタイトル戦という大きな舞台に立てたのが15歳の秋。高校の制服を戦闘服にして挑んだもののはね返されましたが、盤外では私を常に気に掛けてくださり優しく接してくれた、およそ一回り年上のタイトルホルダー。懐かしく、またつい最近のことのように思い出されます。

 さて、11日から「レディースオープントーナメント」の決勝戦が始まります。相手は伸び盛りの中学3年生。私より一回り年下の新鋭で、対局時はいつも学校のセーラー服。

 ん? どこかで見たことがあるような光景。歌ではないけれど、時代は回り、巡るんですね。

 私がどのように成長してきたか…。勝負のときです。

January 11, 2007 11:37 AM | トラックバック (2)

2006年12月28日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

震えるほどの勝負が成長させてくれる

 プレッシャーのかからない勝負事はない。最近、すごく実感しています。どうしても勝ちたい、絶対に負けられない勝負。緊張と重圧で体が震えるような勝負。そんなとき、どうすれば持てる力を十分に発揮することができるのでしょう?

 ここのところ、テレビでそのような光景を何度か目にしました。アジア大会の女子レスリングやフィギュアスケートです。将棋とはまったくジャンルは違いますが、ただ見ているだけでも共感できること、勉強になることはたくさんあります。世界で活躍する人たち、その中で勝っている人は何が違うのか? トップレベルになれば、技術の違いは紙一重。差が出るとしたら、きっと精神力でしょう。練習で気楽なときに、いくらうまくいっても本番は違うのです。ではプレッシャーに打ち勝つためには…。

 将棋も精神力に大きく左右されるゲームです。それを鍛え、乗り越えるのはすごく大変なことではあるけれど、そんな大きなプレッシャーのかかる勝負ができることは、棋士冥利(みょうり)に尽きます。きっとこの「震えるような勝負」が私を少しずつ成長させてくれているのでしょう。

December 28, 2006 10:31 AM | トラックバック (7)

2006年12月14日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

相手は最強…中井6段が挑戦者に

 ついに決まりました。先日、女流名人位戦のA級リーグ最終戦が行われ、挑戦者が中井6段に決定しました。5番勝負は来年2月からの予定です。

 今回のA級リーグ戦は、し烈な争いだったと思います。女流棋士の層が厚くなった証しでしょう。誰が挑戦者になってもおかしくないメンバーがそろっており、「このリーグに自分がいなくてよかった」と、表を見た瞬間に思ったものです。

 以前だったら勝敗予想をすれば、だいたい星が読めて、上位陣が手厚い展開になっていましたが、今回は違いました。予想以上に若手たちが頑張ったからです。

 そんなリーグ戦でしたが、結局、挑戦者争いに躍り出たのは、やはり清水王位と中井6段というツートップでした。その安定感は、さすがとしか言いようがありません。リーグ戦は残り3戦からが本当の勝負。そこを無難に乗り切り、過酷なリーグを抜けてきた中井6段は最強の挑戦者でしょう。

 しかし、本当に1年がたつのは早いですね。自分自身、前進できていたかは分かりませんが、新たな世界を発見、経験することができ、とても充実していました。あとはしっかり戦い、防衛するだけです。

December 14, 2006 09:45 AM | トラックバック (4)

2006年11月30日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

初体験バルーンも度胸と慣れです

 先日、「将棋の日」のイベントで、佐賀県に行ってきました。恒例の「次の一手名人戦」や「九州男児NO・1決定戦」など盛りだくさんの内容。もちろん、そのイベントは楽しみにしていたんですけどね、実はもっと楽しみにしていたことがあったんです。

 それは、熱気球! 佐賀県では毎年11月1日~5日にかけて「バルーンフェスタ」を開催しているそうで、その競技の際には100以上のバルーンが青空に浮かぶんだそうです。そして今回は、フリーフライトとでも言うのでしょうか、バルーン初体験をさせていただきました。

 でも、本当は私、高所恐怖症なんです…。だから、余裕なフリして足はガクガク。しかもかごが思いのほか小さい! 乗ると腰くらいまでの高さしかありません。コワイ~!! 最初はかごにしがみついていましたが、フワフワ浮かぶこと高さ200メートル(くらい?)。

 なんて景色が美しいのでしょう! これは写真を撮らなくては! と携帯電話をガサゴソと取り出し笑顔でポーズ☆ 気付いたときには両手ともかごを離し、ほかの気球にブンブン手を振っていました(笑い)。何事も度胸と慣れですね。あぁ~楽しかった♪

November 30, 2006 11:08 AM | トラックバック (5)

2006年11月16日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

お祝いに名前入り駒頂きました

 将棋を指す上で、とても大切な「駒(こま)」。私の代わりに盤上で戦ってくれている、いわば〈分身〉です。一口に「駒」と言ってもいろいろな種類があります。駒木地となるのは黄楊。そこに描かれる数々の書体。一種の芸術品と言えるでしょう。

 先日、「将棋駒の世界」という、駒専門の本が出版されました。駒を作る工程から棋士の愛用駒まで、たくさんの駒が載っています。今まで、将棋が指せればどんな駒でも…とあまり興味がなかった私ですが、この本を読んでみて、駒の美しさ、深さにちょっとビックリです。

 そして更にビックリなことが! なんとこの本の著者である増山雅人さんが私に駒を作ってくれたのです!! 女流名人を獲得したお祝いに。王将の裏には「女流名人」、玉将の裏には「理絵子」の文字があります。これはなんとしてでも女流名人を死守しなくてはいけません。「ぜひ研究に使ってください」とのことでしたが、あまりの素晴らしさに、もったいなくて使えません。毎日のように眺めています(笑い)。

 よい駒を持つことで、強くなれたような気持ちになるのは私だけでしょうか?

November 16, 2006 10:14 AM | トラックバック (3)

2006年11月02日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

緊迫の対局中…足はしびれません

 人からよく言われること。「対局で長時間正座してるのに足がしびれないなんてすごいね」。

 いえいえ、本当はしびれているんです。本当は足の感覚がまひして立てないんです。

 でも…。そう、「でも」が付くんです。確かに足はしびれますがそれは序盤戦まで。中、終盤では100%大丈夫、しびれません。まだ頭が働いていない午前中、緊迫した局面になり頭フル回転の午後。何が違うのか。それは集中力です。全神経が盤面に向かっているので、足がしびれていると感じる暇も余裕もないのです。

 ひざの痛みも一緒。何時間正座していても対局中は平気。何事もなくサッと立ち上がってスタスタ歩けますが、対局が終わった瞬間から痛くなり、立ててもすぐにはひざが真っすぐ伸びません。

 ほかには終局直後におなかがすいて(対局中はあまり食事がのどを通らない)グーグー鳴り出したり。本当に人間の集中力・気力というのは、すごいものです!

 先日、自分的には負けられない対局がありました。翌日、突然体調を崩しました。やはり少しは気が張っていたのでしょうか。それはともかく、今は季節の変わり目。皆さんもどうぞご自愛ください。

November 2, 2006 10:34 AM | トラックバック (7)

2006年10月19日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

中井&山田先輩に遊んでもらいました!!

 先日、中井広恵女流6段&山田久美女流3段というお2人の先輩に、遊んでいただきました! どうです、皆さん。うらやましいでしょう(笑い)。

 一緒にお食事して、「この後どうする?」ということでカラオケに。女流棋士はカラオケ好きが多いです。マイクを持ったら離さない人も。そうそう、山田さんは「原宿将棋通り」で歌手デビューもしてるじゃないですか!

 このお2人、歌うとなんとも言えないオトナの余裕っていうんですか。すごく雰囲気があって、好きなんですよね。実は私、隠れファンかも(笑い)。この日も私が生意気なことを言っても、とても優しくしていただきました!?

 将棋の世界は完全な実力社会。結果がすべてで誰が相手でも盤を挟めば、「絶対に負けないぞ!」と、憎むくらいの気合で戦います。そのように全力でぶつかってくる後輩たちの姿は先輩たちの目にはどう写っているのでしょう? 私だったら…。私みたいな後輩はイヤだなぁ(笑い)。

 そう思うと直接言うことはできないけど…。

 「いつもかわいがってくださってアリガトウゴザイマス☆」。

October 19, 2006 10:28 AM | トラックバック (6)

2006年10月05日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

手軽にモバイル対局してます

 先週、万波さんがネット対局のお話を書かれていましたね。将棋界もネットは利用者が多いです。もちろん私もその1人。タイトル戦中継の観戦やデータの管理にとても役立っています。もはや手放せないですね♪

 そして、今は携帯電話も大活躍です。プロ棋士の対局予定や結果のチェックのほか、エントリーしている女流棋士と平手で指せてしまう「将棋女流プロON LINE」というサイトがあります。

 短時間でサクサク指すなら「通常対局」、じっくり考えたいときは「メール対局」、わからない局面で指し手や方針を聞きたいときは「次の一手相談」がオススメです。また掲示板もあり、ユーザー同士で情報の交換など交流を図られているようです。私は恥ずかしがり屋なので(?)書き込みはしていませんが、楽しく読ませていただいています。

 パソコンのネット対局はクリックミスをしてしまうことが多い私ですが、この携帯サイトでは着手完了前に確認してくれるので安心して対局できる優れモノです♪

 とってもお手軽で便利なモバイル。でも、対局で楽しんだら、ニュースは新聞で読みましょうね!(笑い)。

October 5, 2006 10:51 AM | トラックバック (3)

2006年09月21日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

「55年組」は良きライバル!!

 女流将棋界には「55年組」と呼ばれている3人娘(もう娘って年じゃないけど…)がいます。千葉涼子女流王将、石橋幸緒4段、私、みんな昭和55年生まれです。私たちが追いかける先には清水市代女流2冠、中井広恵6段がいます。このお2人の間には、長い期間タイトルを争い続けてきた、独特のピリピリした緊張感が漂っています。対する私たちはその2人の強敵を倒す同志でもあり、連帯感のようなものがあります。それが良いのか悪いのかは、分かりませんが。

 先日は石橋さんと倉敷藤花戦の対局がありました。いくら連帯感がある、といっても盤を挟めば話は別。彼女は女流王位戦の挑戦権も獲得し絶好調。こういう相手に負けてはいけない。勝負の鉄則です。ということで、まずは女流王位戦に専念してもらいましょう(笑い)。

 いつも勝ったり負けたりでたまに激しくへこむときもあるけれど、でも、こんなに本気になれるライバルがいること、そしてまた、大きな目標となって前を走ってくれる先輩がいることはとても幸せです。

 早く「55年組」でのタイトル戦が実現するように頑張ります!

September 21, 2006 12:24 PM | トラックバック (4)

2006年09月07日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

礼に始まり、礼に終わる美しさ

 先日、「JTこども将棋大会」に出席してきました。この大会は参加者が多く、とても熱気があります。普通の大会と違うのは「将棋で遊ぼう」というコーナーがあること。子供の大会には必ずご父兄、また参加者の兄弟といった「応援団」がいます。そういった人たち(特に子供たち)に将棋のルールが分からなくても「挟み将棋」や「回り将棋」「山崩し」などで親しんでもらおうというコーナーで、もちろん、プロ棋士がお相手します。棋士と一緒に遊んでみませんか♪

 またもう一つの特徴は大会の開会式後にある「模範対局」です。プロ棋士が対局開始から終了までの流れを舞台で実際に行い、子供たちに学んでもらいます。当日いきなり私がその進行役だと説明を受け、実はちょっと焦りましたが、普段の対局を思い出し説明させていただきました。一礼して駒箱を開け、お互い丁寧に駒を並べる。「お願いします」とあいさつをして対局開始。対局中は姿勢よく。また対局が終わったら「ありがとうございました」と一礼。本当に将棋は「礼に始まり礼で終わる」美しいものだと実感しました。私もしっかり実践していかなくてはとあらためて思いました。

September 7, 2006 03:30 PM | トラックバック (1)

2006年08月24日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

童心に帰る「まつり」

 今年は多くの「将棋まつり」に参加させていただきました。どの会場も盛況で席上対局やトークショー、サイン会に指導対局と、とても充実していました。

 夏になると、私も小学生のころ、デパートの将棋まつりに行ったな~と思い出します。普段テレビで見ている棋士たちを間近で見て、その凛(りん)とした姿に「すてきだな~、奇麗だな~」とあこがれていたものです。当時はおとなしかったので緊張してしまい、「握手してください!」なんて言えなかったです(笑い)。今の私にはそんな雰囲気はあるのでしょうか…。いつかそんな存在になれたらうれしいなぁ。

 また、同じ会場で行われている大会に出場していたことも、同年代の棋士たちと話します。「あのときは負けて泣いていたよね」なんて、自分でも覚えていなかったようなことを言われると少々恥ずかしいところはありますが、よい思い出です。そして、あのときに対戦した少年も今やプロ棋士か、と思うと感慨深いものがあります。今参加している子どもたちも、あと何年かしたらそんな話をするようになるのかしら?

 私にとって将棋まつりは、童心に戻る、ちょっとホッする場所です。

August 24, 2006 12:34 PM | トラックバック (1)

2006年08月10日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

男性棋士と対戦13時間!!

 男性棋士との対戦がありました。相手とはお互いに修業中だった奨励会時代や、研究会での対戦がありますが、公式戦で長時間盤を挟むのは初めてです。女流棋戦は普段持ち時間が2時間なので、今回の5時間というのは半ば未知の世界。そんなにあって、果たして使いきれるのだろうか。そんな不安もあったのですが実際は時間が減っていくのが早い! ボケッとしているわけではないのに、どんどん自分の時間がなくなっていきます。逆に相手の時間は過ぎるのが遅い!(笑い) そんな感覚に陥りました。

 対局はお互い持ち時間がなくなってから細かいミスもあり二転三転。対局室は駒音と記録係のペンの音、それに対局者の息遣いと、息詰まる静寂に包まれています。が、突然相手が!
「いや、いや、いや!!」。

 驚きました。かなり大きな声だったので本当にドキッとしました。そしてそこで指されたのが決め手のような厳しい手。いやいや言っても別に困ってないんじゃん。なるほど、そういう時にぼやくのか。ビックリして損した(笑い)。

 13時間かかった勝負を戦い抜き、本当に良い経験ができました。あとは結果だけ…。

August 10, 2006 11:15 AM | トラックバック (0)

2006年07月27日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

千葉さん、うらやましすぎ~

 20日、日刊スポーツ新聞社主催の第28期女流王将戦表彰式に出席してきました。今回は、千葉涼子女流王将が1勝2敗と追い込まれてから2連勝で逆転防衛という手に汗握る展開で素晴らしいシリーズした。千葉王将とは同じ80年(昭和55年)生まれ。対戦するときは絶対に負けたくない相手だけれど、今回は応援団の一員です。最終局の日は連盟に行くことができなかったので、1日家でソワソワしていました。そしてネットの速報で結果を知り、「よく乗り切ったな~」と思いました。

 彼女との出会いは小学校高学年のころだったと思います。将棋会館の道場で対戦が組まれたのです。とても緊張しました。だって、当時の彼女は怖かったから(笑い)。視線は鋭く、子ども特有の早指しで、勝っても負けても感想戦はなく、無言でサッと席を立ってしまう。正直おびえていました(笑い)。

 でも、その出会いから数年後、奨励会に同期入会し、切磋琢磨(せっさたくま)して、今ではとても仲良くなりました。彼女はとても正直な人…そんな印象です。そして、表彰式であいさつしている彼女を誰よりも優しい視線で見守っていたご主人の千葉幸生5段。ちょっとうらやましすぎるぞ! 本当におめでとう!!

July 27, 2006 11:43 AM | トラックバック (0)

2006年07月14日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

自宅で勉強中の誘惑

 将棋の対局は基本的に千駄ケ谷にある将棋会館で行われています。自分の対局がないときでも、研究会があったり、ほかの対局を検討するために将棋会館に行く棋士が多いようです。ってひとごとのように書いていますが、えぇ、実は私、対局以外ではほとんど将棋会館に行かない人なんです。でもその代わりに自宅で日々勉強に励んでいます!

 と、声を大にして言いたいところですが果たして実情はどうなんでしょう? 一人孤独に勉強しているとですね、休憩時間が長くなってしまうんですね、私の場合(笑い)。

 「あ~疲れた…。休憩の間に、ちょっとここを片付けようかな」から始まり、そのうち何年か前の将棋世界(将棋連盟発行の月刊誌)なんてものを見つけたら最後、「うわ~懐かしい~。フムフム、このころはこの形がはやっていたのか~。おっ! この人、若~い!!」。そんなことをしていると、あっという間に時間がたってしまいます。

 外出するとつい遊びたくなってしまいそう、と思っていたけれど、家の中にもいろんな誘惑が、いろんなところに転がっているようです。

July 14, 2006 02:47 PM | トラックバック (0)

2006年07月05日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

将棋まつり、解説会は充実、でも…

 先日4泊5日の日程で、青森県八戸市、そして愛知県豊田市に行かせていただきました。八戸市は今回で30回を迎えた将棋まつりです。ひとつの行事をこれだけ長く続けられるのは大変なこと。とてもアットホームで棋士とファンとの距離がとても近いこの将棋まつり、これからも頑張って続けてください。お魚やウニ、とてもおいしかったです。ごちそうさまでした。ってことで2泊3日。
 続いては棋聖戦第2局の大盤解説会で豊田市へ。梅雨の合間に顔を見せた太陽の光を浴びて、木々の緑がキラキラ。そんな景色が一望できる、広い対局室。さすがタイトル戦です。大盤解説会も、平日にもかかわらず満員御礼、たくさんの方々に来ていただきました。対局もとても面白い内容で、もう、おなかいっぱい。ってことで2泊3日。あぁ、充実♪
 そうそう、前回14日の対局結果。ちゃんと書かないといけません。残念ながら、女流名人は敗れ去りました。いつもそこそこ、いい勝負にはなるんですけどねぇ。勝つ人と負ける人。そこにある差は一体何なのでしょう? それが分かれば、また強くなれそうな気がするのですが…。将棋は深いですね。

July 5, 2006 03:58 PM | トラックバック (1)

2006年06月30日

矢内理絵子 − ヤッピー!内輪話 −

男性棋士との対戦楽しみ

 このたび、コラムを書かせていただくことになりました。どんな内容になっていくのでしょう? よろしくご愛読ください♪
 万波さんとのコラムをきっかけに、囲碁と将棋の共通点や相違点が見えてきたら面白いな~なんて思っています。
 さて、今日14日は私の対局日です。相手は若手バリバリの男性棋士。囲碁では対戦相手が男性というのは、ごく普通のことのようですが、私たち将棋の女流棋士は基本的に女性同士で対局をしています。男性棋士とは組織が異なるからです。だから肩書にも必ず「女流」という言葉が付きます。でも「男流」という言葉はないわけですから、区別するにしても、もう少しいい言葉はないかしら? と個人的には思いますけどね。
 まぁ、それはともかく、私にとって普段とは一味違う対局。それもこれも「女流名人」という肩書を持っているからこそ。そのおかげで男性棋戦の中の、数少ない女流枠から出場できるのです。女流名人として簡単に負けるわけにはいかない、というプレッシャーもあれば、強い棋士と対局できる楽しみもあります…。さぁ、結果はどうなる !?

June 30, 2006 06:44 PM | トラックバック (1)