2007年04月26日

格別な思いがする就位式、感動の場

 この間、矢内さんの就位式の写真を見た。着物姿もすてきで、本当にきれいな笑顔だった。棋士にとって棋戦に優勝したうれしさだけでなく、その後に行う就位式は格別なものがある。

 私も今まで2回就位式をさせていただいた。20歳のときの初めての就位式では慣れない着物を着て、謝辞のときは足がガクガク震えていた。でも普段は気恥ずかしくて口にできなかった両親への感謝の言葉を口にすると思わず涙があふれ、お祝いに集まってくださったたくさんの皆さまの姿を見ると胸が熱くなった。

 また、忘れられない就位式がある。数年前に小林泉美さん(現6段)の就位式にうかがった。允許(いんきょ)状、花束の贈呈の後、謝辞のため泉美さんが舞台に立った。そしてこう話した。

 「私は姿も心も亡くなった母に似てきました。皆さま、母に会いたくなったら、どうか私のところに会いに来てください」。

 そう言った泉美さんの声は震えていた。会場からもお母さまの礼子先生を思い、すすり泣きが聞こえてきた。私も礼子先生を心から慕う泉美さんの思いに目頭が熱くなった。

 就位式は名誉だけでない。何か深い感動がある場である。

April 26, 2007 11:05 AM 投稿者:

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