健康連載ブログ

2007年08月04日

この病気にこの名医Part3

【第171回】「しわが消える」人気の肌細胞補充療法

【第171回】「しわが消える」人気の肌細胞補充療法

 肌の再生医療(3)

 過去のそうであったろう自分自身の肌をよみがえらせる「肌細胞補充(RACS)療法」。しわ、たるみが消えると人気の療法が、実際、どのように行われるか紹介しよう。

 「治療に入る前に、RACS療法について十分に説明し、納得いただいた後、血液検査を行います。ここまでが第1日目です」と説明するのは、RACS療法を日本で最初に始めたRDクリニック三田(東京都港区)の北條元治院長(東海大学医学部講師)。

 2日目に来院すると、皮膚採取が行われる。患者の耳の後ろから1ミリ×3ミリ程度の微小な皮膚を採る。採取した部分は全く縫合の必要はない。「採取した当日に、髪を洗っていただいても全く問題ありません」。皮膚の小片は無菌的状態で試験管に静置。専門施設で採った小片から患者自身の「真皮線維芽細胞」(真皮を構成するコラーゲンなどを作り出す細胞)の中でも、より活性度の高いもののみを抽出する。

 「特殊な顕微鏡下の作業になります。選択された細胞を増殖培養します。この作業に1カ月から1カ月半くらいかかります」。

 患者が3日目に来院すると、このときには患者自身の増殖培養された真皮線維芽細胞が肌に注入される。しわを消したい部分に局所麻酔が行われる。「両目の下のしわを消すときは、真皮線維芽細胞を入れた注射針で、目の下の部分100カ所くらいに針を刺して注入します。髪の毛ほどの針ですし、麻酔もかかっていますのでほとんど痛みはありません」。

 両目の下あたりを治療するには、200回針を刺すので、治療時間は1時間くらいになる。これを1~2週間後にもう1度行う。「当日から化粧をしても構いません。ただ、15人に1人くらい治療部分が腫れるケースがみられます。その場合も2日程度で治ります」。

 その後、1カ月後、3カ月後、6カ月後に治療部をチェック。「紫外線、加齢などによって減少していた真皮線維芽細胞がどっと増加しますので、これがコラーゲンなど真皮を構成する細胞を作り出し、数年前のご自身の肌のはりをよみがえらせるのです」。数年、もしくは十数年前の肌になり、その後は、その時間差のまま周囲の細胞とともに老化していくことになる。これが今日の最前線で行われている「しわやたるみを改善する」肌の再生医療である。

 (おわり)

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆肌の再生医療の名医
 ▼RDクリニック三田(東京都港区)北條元治院長
 ▼銀座リプロボーテ(東京都中央区)杉本佳香院長

August 4, 2007 10:00 AM

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