健康連載ブログ

2007年08月03日

この病気にこの名医Part3

【第170回】表皮、真皮、皮下脂肪の3層

 肌の再生医療(2)

 「肌細胞補充(RACS)療法」をご存じだろうか。「過去そうであったであろう自分自身を、細胞レベルで再生する『再生医療』です」というのは、日本で最初にRACS療法を行ったRDクリニック三田(東京都港区)の北條元治院長(東海大学医学部講師)。顔のしわやたるみを、患者自身の「真皮線維芽細胞」を使って、みずみずしい肌をよみがえらせる医療である。

 その療法を理解するために、皮膚のメカニズムを紹介しよう。皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3層になっているが、普通に皮膚というときは、表皮と真皮を指す。「自動車の塗装と鉄板の関係です。皮膚の弾力や強度を保っているのが真皮で、表皮は塗装部分です。表皮は60~100ミクロンという薄さで、真皮は2~3ミリあります。真皮は90%がコラーゲン線維でできており、そのほかにエラスチン、ヒアルロン酸などで構成されています。それを作り出しているのが真皮にある真皮線維芽細胞です」。

 この真皮線維芽細胞がダメージを受けると、長い時間のうちに肌は薄くなる。「それがしわです」。真皮線維芽細胞にダメージを与えるのは「紫外線」「フリーラジカルや血流障害」「自然減少(老化)」など。

 <1>紫外線 紫外線のUVBは真皮にまで達し、肌細胞にダメージを与えて、コラーゲンを作り出す能力を奪う。

 <2>フリーラジカルや血流障害 たばこ、ストレスなどもフリーラジカルを発生させて肌細胞にダメージを与える。また、たばこ、ストレスが血管を収縮させ、その点でも肌細胞にダメージを与えてしまう。

 <3>自然減少(老化) 加齢に伴い、人体は細胞を保持する能力を失っていく。
 20歳にピークを迎えた肌細胞は、これらが影響して80歳では30~20%に低下。その減少ラインは肌の手入れ、生活の予防で個人差がある。「個人差はあるものの、患者さんの耳の後ろの皮膚をマッチ棒の先程度採り、それを培養して肌に注入すると、しわが消え、数年前の肌が再現されるのです」。

 事実、しわは消える。もちろん、美容形成ではなく、最先端医療の「再生医療」である。

 ◆フリーラジカル 身体をさびつかせる活性酸素。「フリーラジカル」=「活性酸素」ではないものの、一般的にはイコールと思って問題はない。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆肌の再生医療の名医
 ▼RDクリニック三田(東京都港区)北條元治院長
 ▼銀座リプロボーテ(東京都中央区)杉本佳香院長

August 3, 2007 10:00 AM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/12066