健康連載ブログ

2007年07月31日

この病気にこの名医Part3

【第167回】日本では最も多い急性骨髄性

白血病(1)

 白血病と聞くと、「不治の病」と思う人が多い。女優の夏目雅子さんや歌手の本田美奈子さんたちの白血病での急逝が強く印象に残っているからだろう。が、治療法が進み、治る患者は増えている。俳優の渡辺謙さん、歌舞伎の市川団十郎さんたちがそうである。事実、高齢化によって高齢者の白血病患者が増え、患者数は増えているものの、死亡者数は05年が7283人で、ここ数年、横ばい状態である。

 「血液のがん」といわれる白血病を知るには、血液を知る必要がある。血液は骨髄で作られており、血液のもとになっているのが造血幹細胞。血液は液体である血漿(けっしょう)成分と血球で構成されている。血球には赤血球、白血球、血小板などがあり、造血幹細胞が分裂して分化成熟しながら、最終的にそれらの血液細胞となって血管へ流れていく。

 「『がん化』によって増殖してくる白血病細胞の分化成熟段階と種類によって、主に分類されて診断がつけられます。だから、大きく分けると『急性骨髄性白血病(AML)』『急性リンパ性白血病(ALL)』『慢性骨髄性白血病(CML)』『慢性リンパ性白血病(CLL)』の4つになります」と、東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)血液内科の三浦修教授は言う。

 白血病の頻度としては、日本ではAMLが最も多い。「それは成人の場合です。小児の場合はALLが圧倒的に多いのです」。慢性ではCLLが日本人には非常に少なく、白人に多い。そして、CMLはCLLの10倍患者が多いという。

 「高齢化に伴い、骨髄異形成症候群が増えています。これはある意味でAMLの前段階とも言える病態です」。前段階ではあっても、骨髄異形成症候群の人が全員、AMLになるのではないが、数十%は進行してしまう。

 骨髄異形成症候群は高齢者に多いものの、基本的に白血病はどの年齢層にも発症し、多少男性に多い傾向がある。

 ◆骨髄系とリンパ系 造血幹細胞が分裂して骨髄系とリンパ系になると、最終的に骨髄系血球としては顆粒球(かりゅうきゅう)、単球、赤血球、血小板などになり、リンパ系血球としてはT細胞、B細胞などになる。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆白血病の名医
 ▼札幌医科大学付属病院(札幌市中央区)第1内科・安達正晃准教授
 ▼日本医科大学付属病院(東京都文京区)血液内科・檀和夫教授
 ▼東京都立駒込病院(東京都文京区)血液内科・坂巻寿部長
 ▼東京大学医科学研究所付属病院(東京都港区)内科・東条有伸教授、高橋聡准教授

July 31, 2007 10:00 AM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/12013