2007年07月22日
この病気にこの名医Part3
【第158回】エックス線、MRIでほぼ発見
転移性脊椎腫瘍(2)
背骨の痛みや四肢の脱力などを感じ、つらいときは整形外科を受診する。まずは問診が行われ、次には通常脊椎(せきつい)の単純エックス線検査。「ここで異常がある場合は、早急にMRI(磁気共鳴画像装置)検査を行います。ただ、エックス線検査で異常がなくても、患者さんに疼痛(とうつう)や四肢の脱力、しびれがあればMRIは必ず撮るべきです。この2つの検査が基本で、これでほとんど対応できます」と言うのは、日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)整形外科の徳橋泰明准教授。背骨にがんが転移した転移性脊椎腫瘍(しゅよう)の第一人者である。
MRI検査、単純エックス線検査でがんが発見されると、がんの広がりを調べるためにRI(ラジオアイソトープ)検査、PET(陽電子放射断層撮影)検査などが必要となる。RI検査は「骨シンチ」といわれ、骨のがんの広がりを調べるのに有用な検査である。PET検査もがんの診断や転移の診断に有効性の高い検査である。
さらに、CT(コンピューター断層撮影)検査も加える。「患者さんの脊椎の腫瘍が見つかった場合、それが転移性脊椎腫瘍のケースがほとんどです。その場合ももともとのがんがどこなのかを探すのに、胸とおなかのCT検査が有効です」。
転移性脊椎腫瘍と診断されたときには、2通りのケースがある。
<1>がんの治療を受けた。または、現在治療中である。
<2>原発がんが発見されるよりも先に整形外科を受診した。
「<1>のケースでは患者さんの主治医に連絡をすることで、対応方法を話し合うことができます。<2>のケースでは患者さんの原発がんが何かを迅速に見つけて、その元のがんを治療する主治医を探します」。もともとのがんを探す場合、「日本人に多いがんということで胃がんから調べてはいけません。脊椎に転移するのは多い順に肺がん、乳がん、前立腺がんと調べ、それで問題がないと、腎がん、甲状腺がんと調べていきます」。
もともとのがんを探すのは、乳がん、前立腺がんなどでは、元のがんに合わせて治療すると、転移した病巣も良くなることが多いからである。また、治療を決める上にも、原発がんの種類は重要になる。
【医療ジャーナリスト松井宏夫】
◆転移性骨腫瘍の名医
▼静岡県立静岡がんセンター(静岡県長泉町)整形外科・片桐浩久医長
▼岐阜大学医学部付属病院(岐阜市)整形外科・清水克時教授
July 22, 2007 10:00 AM
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