健康連載ブログ

2007年07月17日

この病気にこの名医Part3

【第153回】症状は背部の違和感と血尿

 尿路結石(1)

 「働き盛りの病気」といわれ、30代から60代の人々に患者が多い尿路結石。腎臓から尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道に至る尿の通り道の尿路にできた石をいう。症状は「背部の違和感」に始まり、それと同時、もしくは先行して「血尿」が出てくることが多い。

 「尿管で結石が動くと激痛が走り、背部痛、脇腹痛、下腹部痛と石が落ちるに従って傷むところが違ってきます。膀胱に石がくると、頻尿、尿意切迫感、残尿感、放散痛といった症状などがあります」と、尿路結石の症状を話すのは、国際医療福祉大学三田病院(東京都港区)尿路結石破砕治療センターの荒川孝センター長。

 尿路結石のできる人は年々増加している。「生涯罹患(りかん)率は、男性で10人に1人まできています」。男女比は2・4対1で男性に多い。「男性ホルモンは尿の中のシュウ酸を増やす作用があり、逆に女性ホルモンは結石を予防するように働くクエン酸を増やす力があるからです」。

 尿路結石には大きく5種類ある。「シュウ酸カルシウム結石」と「リン酸カルシウム結石」をまとめたカルシウムを主成分とした「カルシウム結石」が最も多く、全体の80%を超える。これに尿酸を主成分とする「尿酸結石」を加えると全体の約90%を占める。このほかの「リン酸マグネシウムアンモニウム結石」「シスチン結石」などの患者はそれほど多くはない。

 「尿路感染症が原因のリン酸マグネシウムアンモニウム結石は薬の発達で激減傾向にあり、アミノ酸の代謝異常によるシスチン結石は極めて少ないのが現状です。カルシウム結石と尿酸結石は年々増加しています」。増加の原因は食生活の欧米化。そして、特に血液中の尿酸と中性脂肪の数値と尿路結石には相関がある。「血液中の尿酸値が高いと尿酸結石ができますが、シュウ酸カルシウム結石もできるのです。そのような結石のできる人々を調べると尿酸値と中性脂肪が高いのです」。

 尿酸結石を作りやすい体は、動脈硬化を進め、血管病の狭心症、動脈硬化、脳梗塞(こうそく)へと結び付く。つまり、メタボリック・シンドロームの中にある「糖尿病」「高血圧」「高脂血症」に並ぶ疾患として、尿路結石はもっと注意すべきなのである。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆尿路結石の名医
 ▼三樹会病院(札幌市白石区)加藤修爾院長
 ▼北海道社会事業協会富良野病院(北海道富良野市)泌尿器科・山口聡部長
 ▼国際医療福祉大学三田病院(東京都港区)尿路結石破砕治療センター・荒川孝教授

July 17, 2007 10:00 AM

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