健康連載ブログ

2007年07月01日

この病気にこの名医Part3

【第137回】83年開始から12万人出生

 体外受精(1)

 生命科学、生殖医療の分野は急速な進歩をみせており、不妊で悩む人々に福音をもたらしている。不妊症で悩む人々の選択肢として、近年、増加してきているのが体外受精である。

 世界で最初の体外受精児は1978年7月25日、英国で生まれた。ルイーズ・ブラウンさんで今年29歳になる。

 その体外受精は-。「卵管などが詰まっていて自然妊娠できないときの治療として行われます。卵巣から専用の針で卵子を採取し、それを特殊な培養液を満たしたシャーレ内で精子と受精させ、受精卵が4~8分割したところで子宮内に戻し、あとは自然妊娠と同じようにして出産するものです」と、解説するのは、日本で最初に不妊症、更年期の専門クリニックを71年に開設した西川婦人科内科クリニック(大阪市中央区)の西川潔名誉院長。

 日本で体外受精が最初に行われたのは、83年10月、東北大チームによってである。「当時、体外受精に対しての見方が厳しく、倫理委員会で検討されたりしましたが、結局、不妊治療の一選択肢として受け入れられました」。

 最も新しい調査では、03年の1年間に、国内で体外受精で生まれた子供は1万7400人に達し、過去最高となった。この年の全出生数が112万3610人なので、体外受精児の占める割合は1・5%になり、赤ちゃん65人中1人が体外受精児ということになる。

 83年以降、国内の体外受精児の累積出生数は11万7589人。「しかし、従来の不妊治療で自然妊娠し、出産した赤ちゃんがこの7~8倍いることも忘れてはなりません。これだけ普及したのは採卵方法の進化で、女性の受けるダメージが少なくなったからといえます」。

 それに加え、体外受精を決定する段階でも大きな変化があった。卵管が閉鎖している場合、手術で閉鎖を治すことは可能。また、血管造影の技術を用いた選択的卵管造影法を行って卵管閉鎖を治せることもある。「不妊症の患者さんは腹部に傷を付けたりする治療を望まないのです。卵管閉鎖などが分かるとすぐ体外受精を希望されます。身体に傷付けるのはつらいことですから、と私も考えが変わりました」。

 これが、体外受精を行う医師側の基本的な考えである。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆不妊症の名医
 ▼斗南病院(札幌市中央区)生殖内分泌科・東口篤司科長
 ▼スズキ記念病院(宮城県岩沼市)鈴木雅州院長(東北大学名誉教授)
 ▼京野アートクリニック(仙台市青葉区)京野広一院長
 ▼山王病院(東京都港区)リプロダクションセンター・井上正人院長

July 1, 2007 10:00 AM

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