健康連載ブログ

2007年06月28日

この病気にこの名医Part3

【第134回】胃腺腫はがん化のリスクも

 胃ポリープ(2)
 
 消化管の胃にできる良性の隆起性病変である『胃ポリープ』。形態からは山田分類の1~4型まで分けられる。

 「組織学的には、大きく2つに分けられます。それは『過形成性ポリープ』と『胃底腺ポリープ』です」。

 と、国際医療福祉大学付属熱海病院(静岡県熱海市)消化器内科の川口実副院長は言う。

 ◎過形成性ポリープ

 胃ポリープの70%を過形成性ポリープが占めている。胃粘膜の一部が過剰に増殖したもので、がん発生頻度は低い。

 「炎症が関係していると考えられ、過形成性ポリープはヘリコバクター・ピロリ菌を胃内に持っている人がなっています。ピロリ菌の炎症が関係していると思われます」。

 それが証拠に、ピロリ菌を除菌してしまうと、ポリープが小さくなったケースも報告されている。

 「それだけではなく、ポリープが消えてしまったケースもあります。ピロリ菌による炎症が粘膜に刺激となっているのです」。

 形態的には山田分類の1~4型までのどの型もできる。胃のできる場所としては、胃の出口部分の幽門前庭部(ゆうもんぜんていぶ)から胃の中央の体部に多く発生する。除菌治療が必要とされる疾患ではあるが、今は保険適用とはなっていない。

 ◎胃底腺ポリープ 胃の胃底腺という組織の過形成によって隆起してきたポリープ。

 「40、50代の女性に多く、ピロリ菌に感染していない胃底腺粘膜に発生します。発生するときは1個ではなく、数個発生します」。

 形態としては山田分類の2、3型で、がん化の心配はない。できる胃の場所としては、胃の上部にできやすい。

 以上が胃ポリープのほとんどだが、そのほかの隆起性病変として「胃腺腫」などがある。
 ◎胃腺腫 やはり隆起病変で、委縮した胃粘膜に発生する。50歳以上の男性に多く、場所としては胃の下部、出口付近に多くみられる。
 「大きくなると、がん化のリスクも出てくるので、胃ポリープはがん化しない! と考えるのは危険です」。

 ◆ヘリコバクター・ピロリ菌 ピロリ菌は胃の粘膜に住み、胃に炎症を起こして胃・十二指腸潰瘍(かいよう)や胃がんの原因となる。日本人では50歳以上の約80%、全国民の約50%の胃に住みついていると推測されている。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆胃ポリープの名医
 ▼ムラタクリニック(港区西新橋)消化器・内科・村田洋子院長
 ▼癌研有明病院(江東区有明)健診センター・高橋寛所長
 ▼国際医療福祉大学付属熱海病院(静岡県熱海市)消化器内科・川口実副院長
 ▼静岡県立静岡がんセンター(静岡県長泉町)内視鏡科・小野裕之部長

June 28, 2007 10:00 AM

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