健康連載ブログ

2007年05月23日

この病気にこの名医Part3

【第99回】楽すぎる生活から行動修正

 肥満症(3)

 肥満の検査を受けて、その結果、次の2つのどちらかに該当すると、肥満症と診断される。

 <1>BMI(ボディーマスインデックス)が25以上で、糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症、脂肪肝、心筋梗塞(こうそく)、脳梗塞、変形性関節症、月経異常、睡眠時無呼吸症候群の1つでも合併している。

 <2>BMIが25以上で内臓脂肪が100平方センチ以上ある。
 肥満症はれっきとした病気なので、治療を行うことになる。その治療について、肥満治療のスペシャリスト、東京逓信病院(東京都千代田区)内分泌代謝内科の宮崎滋部長は、次のように話す。

 「まずは行動修正療法を行います。生活を見直すことを行ってもらいます。例えば、会社の帰りに自宅近くのコンビニについ入ってお菓子を買って食べてしまう。それならば、コンビニの前を通らずに帰宅するように考えてもらうのです。もっとポジティブなケースでは、揚げ物を多く食べていたのをあえ物を多くするように変えようという具合です」。

 行動修正療法はかなりメンタルな療法である。食事・運動療法を行うときには、目標のダイエット数値を6カ月で5%に置く。80キロの人であれば、6カ月で4キロやせればよい。「1カ月に0・7キロ弱です。標準体重にまで落とすのは大変ですが、とりあえず半年で5%であれば何とかなるはずです。それだけでも、内臓脂肪は減り、中性脂肪、血糖、血圧も下がります」。

 そして、食事ではご飯類、つまり炭水化物を全くとらないむちゃなダイエットを行っている人もいる。「炭水化物をとらないとか、脂肪をとらないとか、それでは体調を崩してしまいます。タンパク質が25%、脂肪20%、糖質(炭水化物)55%というバランスで全体に摂取量を医師と相談して減らしていきましょう」。

 運動療法は、ウオーキングなど普段取り組みやすいものを積極的に取り入れる。そして、BMI30を超えている肥満症の人の約70%が「睡眠時無呼吸症候群」を合併しているという。「日中ずっと眠い状態にあり、睡眠障害を起こしているのですから、その治療も必要になります」。肥満治療は厳しいと思う人もいるが、それまでが楽すぎる生活をしてきたと、しっかり行動修正するべきである。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆肥満症の名医
 ▼京都大学医学部付属病院(京都市左京区)内分泌・代謝内科・中尾一和教授
 ▼京都市立病院(京都市中京区)糖尿病・代謝内科・吉田俊秀部長
 ▼国立病院機構京都医療センター(京都市伏見区)臨床研究センター予防医学研究部・坂根直樹室長
 ▼大阪大学医学部付属病院(大阪府吹田市)内分泌・代謝内科・中村正講師・船橋徹講師

May 23, 2007 10:00 AM

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