健康連載ブログ

2007年05月08日

この病気にこの名医Part3

【第85回】認知症予防のメリットも

インプラント(1)

 インプラント(人工歯根)がすっかり定着した。インプラント治療とは-。「歯を失ったところに人工の歯根を作って、そこにセラミックなどの歯を作るのがインプラント治療です。歯を失う原因には虫歯、歯周病、外傷などがあります」と説明をするのは、ブローネマルク オッセオインテグレイションセンター(東京都千代田区)の小宮山弥太郎院長。

 今、世界では100種類を超えるインプラントが使われている。さまざまなタイプがあるものの、日本で認可されているのは約30種類。その30種類がすべてしっかりとした研究と臨床結果に裏付けられたものではない。「科学的根拠に基づいたインプラントは10種類に満たない状況です」。

 その中で長い研究と治療経験に裏付けられているのが「ブローネマルク・インプラント法」。1950年代、スウェーデンのイエーテボリ大学のブローネマルク教授が、チタンと骨とが完全に結合することを偶然発見したことから実験・研究がスタート。65年、インプラントの臨床応用が始まった。「第1例目の患者さんは亡くなるまでの41年間、インプラントで過ごされました」。

 90年代に入り、次第にインプラントが注目され、評価を得るようになった。そのインプラントの良い点、悪い点は-。「良い点としては『QOL(生活の質)が向上できる』『認知症予防』が挙げられます。入れ歯の煩わしさがなく、よくかめる。舌感や発音も良く、審美面でも優れているという声が多いのです。認知症予防については私の経験上です。最初家族に付き添われて通われた方が、よくかめるようになると、1人で来られるようになり、元気で長生きされています」。

 一方、「インプラントを入れるのに時間がかかる」「手術を伴う」「費用が高い」といった欠点がある。さらに加えると、歯科医や歯科衛生士などが、十分な態勢で治療を行わないと、顎骨はデリケートな組織だけに失敗に結び付くこともある。「インプラントの良い点、問題点を十分に考えて、患者さんご自身で正しい選択をしていただきたいと思います」と、小宮山院長はアドバイスする。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆インプラントの名医
 ▼サッポロファクトリーデンタルクリニック(札幌市中央区)舘山佳季院長
 ▼夏堀デンタル クリニック(青森県八戸市)夏堀礼二院長
 ▼岡村歯科医院(盛岡市)岡村悟院長
 ▼カズ デンタル オフィス(仙台市青葉区)朴沢一成所長
 ▼植田歯科(群馬県伊勢崎市)植田晋矢院長

May 8, 2007 10:00 AM

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