健康連載ブログ

2007年05月02日

この病気にこの名医Part3

【第79回】前歯上下間4センチ以下は開口障害

 顎関節症(3)

 「口が開きにくい」「顎(がく)関節の周囲が痛い」「顎関節がカクカクする」などの症状が現れる顎関節症。顎関節と咀嚼(そしゃく)筋の病気である。そのような症状で歯科を受診すると、いろいろな検査がある。

 「問診の後、顎関節と筋肉の障害の程度を診査し、そして画像検査や咬合(こうごう)検査などを行います。また、発症と関連している生活習慣や、精神面や環境面の問題を調べています」と、顎関節症の基本的検査のポイントを話すのは、日本大学松戸歯学部(千葉県松戸市)客員教授、神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)臨床教授である和気裕之みどり小児歯科院長(横浜市青葉区)。

 「問診は、いつごろから症状が出てきたか、どのように変化したか、過去に同じようなことがあったか。日常生活での支障があるか。また、現在や過去に全身性の病気はないか、といった内容を尋ねます」。その後の診査では、痛みのある部位や、あごの運動を触診や視診する。また、開口障害の程度は、専用の三角定規のような検査器具を用いる。自力で開口して、前歯の上下の間が4センチ以上を基準とし、それ以下だと開口障害と判断する。

 口腔(こうくう)やかみ合わせの診査は-。「歯や歯肉を診査して虫歯や歯周病の有無や、また入れ歯やブリッジなどの状態を診ます。歯のすり減りが顕著な場合は、歯ぎしり、食いしばり、かみしめなどの習慣があると疑います」「かみ合わせの異常は、通常咬合紙を用いていますが、診査器機を使う場合もあります」。

 また、不安や抑うつなどの症状や、ストレスについても問診や質問票で調べる。エックス線検査は、主にあごや顔面部の骨に異常がないかどうかを診査する。「顎関節症では、顎関節の骨に変化が見られることがあり変形性顎関節症と呼びます。しかし、変形があっても症状がないこともあり、その場合は経過を診ます」。エックス線検査で、もっと精査する必要があると判断されたときには、MRI(磁気共鳴画像装置)、CT(コンピューター断層撮影)検査が追加して行われる。

 そして、顎関節症以外の三叉(さんさ)神経痛や緊張型頭痛、中耳炎などが疑われる場合は、脳神経外科、神経内科、耳鼻咽喉(いんこう)科、精神科などへ紹介される。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆顎関節症の名医
 ▼みどり小児歯科(横浜市青葉区)和気裕之院長
 ▼神奈川歯科大学付属病院(神奈川県横須賀市)口腔外科・久保田英朗教授
 ▼静岡県立清水病院(静岡市清水区)口腔外科・井川雅子非常勤医師
 ▼愛知学院大学歯学部付属病院(名古屋市千種区)第1口腔外科・栗田賢一教授
 ▼田口歯科医院(愛知県江南市)田口望院長

May 2, 2007 10:00 AM

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