健康連載ブログ

2007年05月22日

この病気にこの名医Part3

【第98回】脂肪面積100平方センチ以上

肥満症(2)

 「太っているだけで、何が悪いんだ!」。まだ、この言葉を吐く人はいるが、周囲の人は心配しているのである。肥満だけで済めばいいが、実は肥満の後ろには数多くの病気が隠れていたり、合併している。そして合併症から死に至るケースは多い。たかが肥満ではなく、本当は怖い肥満症なのである。

 「メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)の場合、診断の基準をへそ回りのサイズで決めています。男性は85センチ以上、女性は90センチ以上です。これを超えている人は検査を受けるべきです」と言うのは東京逓信病院(東京都千代田区)内分泌代謝内科の宮崎滋部長。今年の日本肥満学会の会長である。検査は、やはり、より専門のところで受けるのが望ましい。肥満の合併症として多いのは、糖尿病、高血圧、高脂血症、脂肪肝、高尿酸血症などなので、内分泌代謝内科を中心とした内科になる。

 検査は問診、視診、触診から始まって、さまざまな機器を使った検査へと続く。

 ◎血液検査 メタボリック・シンドロームで基準としてあげられている「血糖」「HDLコレステロール(善玉コレステロール)」「中性脂肪」などの数値を中心に、生活習慣病全体をチェックする。

 ◎血圧測定 高血圧は肥満の合併症として多いので不可欠な検査。

 ◎心電図、負荷心電図 心臓疾患がすでにあるかもしれないので、両方の検査が行われる。負荷心電図では体に電極をつけてベルトの上を歩いて行う「トレッドミル法」がよく行われている。

 ◎腹部超音波検査 「肝臓が脂肪肝の状態になっていないか、この点を検査するのに有効です」。

 ◎DXA(デキサ)法 放射線を使った検査。骨、筋肉、脂肪がどの程度体の中にあるかを分析する装置を使って肥満のタイプを知る。

 ◎CT(コンピューター断層撮影)検査 放射線を用いる画像診断で、腹部を輪切りに撮影し、脂肪の量を測る。脂肪面積が100平方センチを超えていると「肥満症」となる。

 「検査を一通り行って、危険な肥満か、問題の少ない肥満とに分けます」。危険な肥満の場合は治療へと進む。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆肥満症の名医
 ▼千葉大学医学部付属病院(千葉市中央区)糖尿病・代謝・内分泌内科・斉藤康教授
 ▼東京逓信病院(東京都千代田区)内分泌代謝内科・宮崎滋部長
 ▼日本医科大学付属病院(東京都文京区)血液内科・消化器内科・内分泌代謝内科・及川真一教授
 ▼名古屋大学総合保険体育科学センター(名古屋市千種区)保健科学部・押田芳治教授

May 22, 2007 10:00 AM

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