2007年04月30日
この病気にこの名医Part3
【第77回】疼痛、運動障害、雑音の3大症状
顎関節症(1)
「あごの痛みを感じる」「口が開けづらい」という人はいませんか。それは顎関節症かも。実は、顎(がく)関節症は日常生活のちょっとしたタイミングで起きてしまうことのある病気で、「あごの音」まで含めると、日本人の半数はその経験があるとも言われている。顎関節とは左右対称にあるあごの関節である。では、顎関節症とは-。
「基本的には顎関節と咀しゃく筋の病気です。その3大症状には、(1)『顎関節周囲の疼痛(とうつう)』(2)『開口や閉口などの顎運動障害』(3)『関節雑音』があります」。
と、話すのは、顎関節症のスペシャリスト、日本大学松戸歯学部(千葉県松戸市)客員教授、神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)の和気裕之臨床教授(みどり小児科院長=横浜市青葉区)。
その3大症状を具体的にみてみよう。
(1)顎関節周囲の疼痛 耳の前やほお、こめかみあたりの痛み。
「主に、顎を動かしたときの痛みである“運動痛”と、外から押されたときの痛みの“圧痛”です」。
圧痛は、顎や顔を両手で2キログラム程度の力で押した時の痛み。いずれの痛みも、食事や会話が不自由になることがある。
(2)開口や閉口などの顎運動障害 口を大きく開けられず、大きな食べ物や歯磨きで困る。思いっきり口を開けると普通は上下の前歯の間が4センチは開くが、それが開けようとしても開かない。指でチェックすると親指と小指を除く3本の指が縦に入らない状態である。
(3)関節雑音 口を開閉するときに顎関節がカクカクまたはゴリゴリと音をたてる。
もちろん、そのほかにも症状はある。
「3大症状に加えて、首や肩の凝り、頭痛や頭重感、耳痛などを訴えられる方もいます」。
このような顎関節症は「顎関節が障害される関節炎やリウマチなどの関節の病気の1つとして考えるだけでは不十分で、三叉(さんさ)神経痛や副鼻腔(びくう)炎などの口や顔に痛みを現す病気の1つ、そして心理的ストレスと関係の深い身体の病気である“心身症”の1つ、と多面的な対応が必要です」。
つまり、顎関節症は同じ症状が現れる他の病気をしっかり調べることが大切で、精神面の問題も関係している。
【医療ジャーナリスト松井宏夫】
◆顎関節症の名医
▼北海道大学歯学部付属病院(札幌市北区)顎関節治療部門・井上農夫男教授
▼東北大学歯学部付属病院(仙台市青葉区)第2補綴科・佐々木啓一教授
▼日本大学松戸歯学部付属病院(千葉県松戸市)第3補綴科・成田紀之助教授
▼東京医科歯科大学歯学部付属病院(東京都文京区湯島)顎関節治療部・木野孔司助教授
▼東京慈恵会医科大学付属病院(港区西新橋)歯科・杉崎正志教授
April 30, 2007 10:00 AM
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