健康連載ブログ

2007年02月24日

この病気にこの名医Part3

【第13回】対応遅れると眼球摘出も

目の悪性腫瘍(1)「まぶた」

 「目の悪性腫瘍(しゅよう)」と聞いて「エッ! 目にもがんができるの?」と驚く人もいる。が、目も体の一部。水晶体と硝子体を除けば、どこにでも発生する可能性があるし、肺がんや乳がんから目に転移することもある。

 目にできる腫瘍はできる部位によって、眼球の外と内に大別でき、さらに以下の4つに分けられる。<1>まぶた(眼瞼=がんけん)<2>白目(結膜)<3>目の周囲(眼窩=がんか)<4>目の中(眼内)。今回は「まぶた」にできる目の悪性腫瘍を取り上げる。

 「まぶたにできる腫瘍の代表は、ホクロ(母斑)とイボ(脂漏性角化症)で、どちらも良性の腫瘍です。それから霰粒(さんりゅう)腫と呼ばれる炎症性のシコリがあります」と話すのは、目の悪性腫瘍の治療・研究の第1人者、東京医大病院(東京都新宿区)眼科の後藤浩教授。

 まぶたにできる可能性のあるがんとしては、基底細胞がん、脂腺がん、扁平(へんぺい)上皮がんがある。どれも痛みやかゆみなどは一切なく、徐々に大きくなって目立つようになる。「基底細胞がんは比較的おとなしいタイプのがんなので、きちっと治療すれば問題はありません。脂腺がんや扁平上皮がんは転移することもあるので、確実な診断と早期治療が望まれます」。

 脂腺がん、扁平上皮がんは対応が遅れたり、不十分だったりすると、まぶたのがんにもかかわらず、眼球を摘出してしまうことにもなりかねない。「良性の腫瘍や霰粒腫と診断されて治療を受けても、それが何度も再発するような場合には悪性腫瘍を疑う必要があります。特に高齢の方のまぶたのできものを手術する際には病理組織検査を行ってがんでないことを確認しておく必要があります」。

 まぶたにできるがんの治療は外科的切除が基本。大きく切除したときには、まぶたの再建も必要となる。「腫瘍の性質や状況によっては放射線治療や化学療法を行うケースもあります」。

 ◆霰粒腫 まぶたにできるシコリで、まぶたの疾患としてはごく一般的。小豆程度の大きさで通常は痛くもかゆくもない。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆目の悪性腫瘍の名医
 ▼山形大学医学部付属病院(山形市)眼科・高村浩助教授
 ▼福島県立医科大学付属病院(福島市)眼科・八子恵子非常勤講師
 ▼さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)眼科・小島孚允副院長
 ▼国立がんセンター中央病院(東京都中央区)眼科・鈴木茂伸医員

February 24, 2007 12:16 PM

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