健康連載ブログ

2007年02月23日

この病気にこの名医Part3

【第12回】朗報!!レミケード追加承認

ぶどう膜炎(4)

 内科的要素の強い眼疾患のぶどう膜炎。虹彩、毛様体、脈絡膜の総称のぶどう膜に炎症が起こる病気である。その原因は感染症と非感染症に大別できる。

 「ところが、原因不明のケースが30~40%もあります。だから、どうしても治療は対症療法になってしまいます」と、東京医大病院(東京都新宿区)眼科の臼井正彦主任教授は言う。「炎症をとるにはステロイド薬を使います。点眼薬、内服薬、点滴とありますが、状況によって使い分けます。さらに、瞳孔が動かなくなるのが困るのです。つまり、ぶどう膜炎では虹彩と水晶体が癒着しやすいのです。これを防ぐために散瞳薬を1日に1~3回程度使って瞳孔を動かすようにします」。

 原因が細菌などの微生物の場合は抗微生物薬、ウイルスなら抗ウイルス薬、かびなどの真菌ならば抗真菌薬を使用する。

 トキソカラ症によってぶどう膜炎を起こすこともある。これは犬や猫の回虫が原因。「小さい子が公園の砂場で遊び、その汚れた手を口にすることで虫卵が入るのです。その幼虫が体内を移行し、目にくると、ぶどう膜炎を起こします。また、大人の場合は生レバーを食べる人に起こることが多いようです」。この場合は問診や眼底検査を行うことで診断はつくという。

 ぶどう膜炎の3大原因の1つ、ベーチェット病の治療はどのように行われるのだろうか。「重篤なケースには免疫抑制剤のシクロスポリンを使っています。ところが、腎や肝臓障害、中枢神経系障害などの合併症があります。ただ、レミケードによって新しい治療の選択肢が出てきました」。

 レミケードは既にクローン病と関節リウマチの治療薬として認可済み。それが、今年1月26日、「ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎」に対して追加承認されたのである。ベーチェット病に苦しむ患者は国内に1万7000人といわれ、まさに朗報。

 レミケードは2時間かけて点滴で投与する薬。1回目の投与後は2週間後に。次は6週間後、その後は8週間の間隔で投与を続ける。炎症の再発が抑えられる。「レミケードにも副作用はありますので、内科医と連携して行うことが必須です」。

 【医療ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆ぶどう膜炎の名医
 ▼神戸大学医学部付属病院(神戸市中央区)眼科・安積淳講師
 ▼高知大学医学部付属病院(高知県南国市)眼科・福島敦樹助教授
 ▼九州大学病院(福岡市東区)眼科・園田康平助手
 ▼佐賀大学医学部付属病院(佐賀市)眼科・沖波聡教授
 ▼鹿児島大学病院(鹿児島市)眼科・中尾久美子助教授

February 23, 2007 11:33 AM

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